ローランド・SCシリーズ

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SCシリーズとはローランドDTM音源モジュールの型番・商品名。総称はサウンド・キャンバス(SoundCanvas )。 なお、SCシリーズの音源部にキーボードを取り付け作業の利便性向上を図ったモデルである、SKシリーズについても本稿に掲載している。

目次

[編集] 概要

ほぼ全ての機種がローランドGS規格に対応しており、その中核を担っている機種である。コンピューターミュージックのMIDIデータを作成する場合、このSCシリーズのモデルを使って作成されることが多く、90年代半ばにDTMのデファクトスタンダードを確立した。SC-8850/8820から後は、SC-D70を経由し、SDシリーズにそのポジションは引き継がれた。現在では「世代遅れ」となったSCシリーズであるが、旧機種においてもWindows Vista用ドライバが用意されるなど、DTMにおける地位はいまだ失われていないと言える。

いくつかの機種において、表示パネルなどを省いた廉価版が発売されている。廉価版の機種名は、元となった機種名の後ろに ST がついている。内部のMIDI性能は基本版と同等とされるが、DACなどが異なるために最終的に出力される音声の精度が若干劣っている。

[編集] 機種紹介

SC-55
1991年発売。パート数16 最大同時発音数24 音色数317
後のSCシリーズと異なり、音色が指定されていないバンクが選ばれている場合、基本となる0バンクの音が鳴るように作られている。この機能はSC-55mkII以降の機種では採用されなかった。
カード型のリモコンが付属している。リモコンには本体と同じ操作ボタンがついており、これによって手元で各種操作が可能となっていた。
SC-33
1992年発売。パート数16 最大同時発音数28 音色数354 ドラムセット10 リズムマシンの筐体をした音源モジュール。定価49,800円。
SC-50
SC-55mkIIとほぼ同一の筐体をした1Uハーフラックモジュール。日本国内では発売されていなかったとのこと。パート数16 最大同時発音数28 音色数226 ドラムセット8 SC-55mkIIからMT-32互換音色を省いたモデル。
SC-155
1992年発売。パート数16 最大同時発音数24 音色数317 初代SC-55にボリュームスライダーを取り付けた機種。JV-30とは違いスライダーでフィルターをリアルタイムに制御する機能はない。定価79,000円。
SCC-1
1992年発売。パート数16 最大同時発音数24 音色数317 初代SC-55を基にしたISAカード。
SC-55mkII
1993年発売。パート数16 最大同時発音数28 音色数354 ドラムセット10 パソコンとの接続MIDI, SERIAL オーディオ出力LINE
90年代初期のGS音源の標準機である。SC-88に移行後もこの音源で多くのMIDIデータが作成された。
発売当初はSC-55同様リモコンが付属していたが、後にこれを廃止、合わせて受光部の回路も削除した。
SK-50
SC-55mkIIの音源部に加え、スピーカーを搭載したキーボードモデル。61鍵ベロシティ対応。SC-55mkIIとは異なり、操作パネルのボタンは少なく、液晶ディスプレイは4桁の7セグメントディスプレイとなっている。
SCC-1A
音色数354 SC-55mkIIを基にしたISAカード。
SC-7
パート数:16 最大同時発音数:28音 内蔵音色:GM、プリセットノーマルボイス:128、ドラムセット:6 エフェクト:リバーブ/ディレイ、コーラス
ローランドでは珍しいGMのみ対応の音源モジュール(GS非対応)。白いディスプレイなしのモジュール。
SC-55ST
パート数16 最大同時発音数28 音色数354 ドラムセット10 SC-55mkIIからディスプレイ、ボタン類を省略した廉価版
前面のスポンジ足を剥がすことにより非公式ながらラックマウントアダプタRoland RAD-50へのマウントが可能である(SC-55などで使用されているものと同一のネジとゴム足が必要)
SC-55ST-WH
上記、SC-55STの白色モデル。「ミュージくん」同梱音源。
SC-55K
パート数16 最大同時発音数28 音色数354 ドラムセット10 上述のSC-55STにマイク端子を装備し、本体でエフェクトをかけてカラオケも利用可能にした機種。ヤマハMU10の対抗馬としてリリースされた。
SCP-55
SC-55mkIIと同等の音源とサウンドカード機能を内蔵したPCMCIA TypeII用カード。CM-32Pの音色バンクが追加されている。オプションのコネクターボックスMCB-3を使えばMPU-401 UART互換のMIDIインターフェースとしても使用できる。発熱が多いのが難点。
SC-88
1994年発売。パート数32 最大同時発音数64 音色数654 ドラムセット24(2つのSFXセットを含む) 音色マップ:2(SC-55、SC-88)エフェクト リバーブ(8種類) コーラス(8種類) ディレイ(10種類) 2バンド・イコライザー
1.5Uハーフラックサイズ。ユーザバンクがあり、ユーザーでエディットした音色を本体内に保存することが可能。
音色数拡張のため、音色マップ(あるいは単に「マップ」)の概念が導入されたのは、このモデルからである。
SC-88VL
1995年発売。パート数32 最大同時発音数64 音色数654 ドラムセット24(2つのSFXセットを含む) 音色マップ:2(SC-55、SC-88)エフェクト リバーブ(8種類) コーラス(8種類) ディレイ(10種類) 2バンド・イコライザー パソコンとの接続MIDI, SERIAL オーディオ出力LINE
初代SC-88の廉価版。1Uハーフラックサイズとなり、ACアダプタからの電源供給となったモデル。ユーザー音色を本体で設定するためのボタンを省略したモデル。初代SC-88に比べて2万円程安くなったため、大ヒットとなった。
SC-88ST
パート数32 最大同時発音数64 音色数654 ドラムセット24(2つのSFXセットを含む) 音色マップ:2(SC-55、SC-88)エフェクト リバーブ(8種類) コーラス(8種類) ディレイ(10種類) 2バンド・イコライザー
SC-88VLからディスプレイ、ボタン類を省略した廉価版。
SC-88Pro
1996年発売。パート数32 最大同時発音数64 音色数1117 ドラムセット42 音色マップ:3(SC-55/SC-88/SC88Pro)エフェクト リバーブ 8種類, コーラス8種類, ディレイ10種類, 2バンドイコライザー インサーションエフェクト64種類1系統 パソコンとの接続MIDI, SERIAL オーディオ出力LINE
SCシリーズの決定打。ヤマハ・MUシリーズを研究した上で作成されたという。現在普及しているMIDIデータの大多数がこの機種で作成されている。40MB(16bitリニア換算時)の波形メモリを搭載。ピアノ音色には4MBが割り当てられている。
非公式でXGフォーマットの互換モードに対応しており、違和感のない演奏を可能にしている。XGフォーマットのデータを受信すると、本体下部にあるEFX ON/OFFのLEDが一瞬だけ緑色に点灯するが、演奏中に本体のボタン類を操作すると設定などがリセットされ、数値の変更や確認ができないようになっている。
通称「ハチプロ」
レイ・ハラカミが愛用していた機材としても知られる。デビュー以来から2011年7月27日に他界するまでメイン音源として一貫して使用され続けており、基本的に音源はこれを2台、さらに場合によっては鍵盤モデルのSK-88Proを併用する事でほぼ完結していたという。
SK-88Pro
SC-88Proの音源部、操作パネル、液晶ディスプレイを搭載したキーボードモデル。37鍵ベロシティ対応。操作パネルのうち、音色&EFXエディット用の3組のボタンが、3個のノブに変更されている。
SC-88ST Pro
パート数32 最大同時発音数64 音色数1117 ドラムセット42 音色マップ:3(SC-55/SC-88/SC88Pro)エフェクト リバーブ 8種類, コーラス8種類, ディレイ10種類, 2バンドイコライザー インサーションエフェクト64
SC-88Proからディスプレイ、ボタン類を省略した廉価版。
SC-880
1998年発売。SC-88 Proを1Uラックサイズにし、ロータリーエンコーダーとフレーズプレビュー機能を搭載した海外向けモデル。DACが変更されているために出力音が若干違う。
SC-8850
1999年発売。パート数64 最大同時発音数128 音色数1640 ドラムセット63 音色マップ:4(SC-8850、SC-88Pro、SC-88、SC-55)、エフェクトリバーブ(8種類)、コーラス(8種類)、ディレイ(10種類)、2バンド・イコライザー、インサーション・エフェクト(64種類)1系統、パソコンとの接続MIDI,USB1.0,SERIAL オーディオ出力LINE。
音色あたりの最大ボイス数が4に増え、より高音質となった。64MB(16bitリニア換算時)の波形メモリを搭載。88Pro等互換の音色を内蔵しているが、エンベロープの効きなど下位機種とは微妙に演奏ニュアンスが異なる部分があるため、それらで作成されたMIDIデータの完全な再現はできない。ピアノやストリングスの一部はステレオサンプリングとなっている。GM2に対応。従来の単音に加え、フレーズプレビュー機能が追加された。一部のドラムセットではランダムボイスを採用している。
SC-88Proと同様に、非公式でXGフォーマットの互換モードに対応しており、違和感のない演奏を可能にしている。SC-88Proとは異なり、XGフォーマットのデータを受信してもLEDや表示パネルに変化は現れないが、演奏中に本体のボタン類を操作すると設定などがリセットされ、数値の変更や確認ができないという点は同じである。
なお、SC-8820とはROMに記録されている波形が異なるため、しかも同じ音色マップ(バンクセレクトLSB=4)に、8850と8820の音色を入れてしまったがために、8820で作成されたMIDIデータも完全再現できないという問題がある。外見は従来の機種より若干斬新になっている。
SC-8820
1999年発売。パート数32 最大同時発音数64 音色数1608 ドラムセット63 音色マップ:4(SC-8820、SC-88Pro、SC-88、SC-55)
SC-8850を半分のスペックにして、ディスプレイや操作子を省略したモデル。ボイス数が2であるために8850で追加された新音色の恩恵はあまり受けられず、「8850用データも再生できる88Pro」という感は否めない。しかし88Pro以前用のデータの再現性は8850よりも高いため、過去の資産を生かすために8850でなくこちらを選択したというユーザーも少なくない。USBバスパワー方式を採用した唯一のモデルでもある。
SK-500
SC-8820の音源部を搭載したキーボードモデル。49鍵ベロシティ対応。
SC-D70
2001年発売。パート数32 最大同時発音数64 音色数1608 ドラムセット63 音色マップ:4(SC-8820、SC-88Pro、SC-88、SC-55)
上述のSC-8820に外部入力端子を装備し、デジタルオーディオワークステーション(DAW)にも対応させたモデル。このモデルの発展系としてSD-90が設計された。SCシリーズとSDシリーズとの橋渡し的な存在である。ドライバのアップデートによりASIO1.0にも対応する。

[編集] その他の機種

CM-300
SC-55と同時期に発売され、同等の音源を内蔵した廉価版。SCシリーズ以前にローランドが発売していたMIDI音源モジュールCM-64/32と同じデザインで、電源とボリューム以外にボタンなどは搭載されていない。DACにはJD-800と同じものが搭載されているため、SC-55よりも音がいいという話もある。
CM-500
MT-32/CM-32Lに内蔵のLA音源とSC-55同等のPCM音源を内蔵したもの。CM-64のPCM音源部分もシミュレートされている。
JV-30
SC-55相当音源内蔵61鍵盤キーボード。
SD-35
SC-55mkII相当の音源とMIDIシーケンサー、フロッピーディスクドライブを搭載したモデル。MT-32の音色バンクとCM-64/32Lのドラムセットは削除されている。SDシリーズとは無関係。
M-GS64
SC-88相当の1Uラック版。SC-88より音が良いとされ流通量が極めて少ないため中古市場でもあまり見かけることはない。
PMA-5
SC-55相当音源内蔵4トラックハンディーシーケンサー
VE-GS1
SC-50相当、シンセサイザーの拡張用内蔵音源ボードユニット A-90,A-70,JV-1000,JV-90,JV-50,JV-35。
VE-GS PRO
SC-88Pro相当、シンセサイザーの拡張用内蔵音源ボードユニット A-90,A-70,MC-80専用。
MC-80EX
SC-88Pro相当、音源内蔵のシーケンサーである。
GPPC-N
SC-55相当、ミュージ朗300BOARDに同梱。MPU-PC98IIに併せ持ち、Cバスカードに搭載した内蔵用音源ボードである。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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