ルーム・トゥ・リード

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ルーム・トゥ・リード
Room to Read
設立年 2000年
種類 NPO / NGO
本部 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア
設立者 ジョン・ウッド
ウェブサイト http://japan.roomtoread.org
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ルーム・トゥ・リード は、マイクロソフトの幹部社員だったジョン・ウッドにより2000年に創設された、開発途上国の子どもの人生を、読み書きの習得と男女平等の教育機会から変えていくことを目指した国際的なNGO

“子どもの教育が世界を変える”という信念のもと、すべての子どもが初等教育の間に読み書きと読書習慣を身につけること、女子学生が中等教育を修了することを、現地コミュニティ、パートナー組織、政府機関と協働でサポート。 図書館と学校のネットワーク、現地の言葉で書かれた児童書の出版、女子教育支援プログラムなど独自の施策をもって、2000 年から現在までに 600 万人以上の子どもに質の高い教育の機会を提供。 バングラデシュ、カンボジア、インド、ラオス、ネパール、南アフリカ、スリランカ、ベトナム、ザンビア、タンザニアの子どもの人生を変えつつあるルーム・トゥ・リードは、2015 年までに1000 万人を支援することを目標としている。

歩み[編集]

ジョン・ウッドは、ある時休暇で訪れたネパールで偶然、現地の小学校を訪問。そこで彼が見たものは、ほんの数冊しか本のない図書館。しかも、そのわずかの本は現地ではとても貴重なもので、子どもたちが勝手に触れて傷めることがないよう、鍵をかけた本棚に厳重にしまわれていた。

本を読みたいのに、本に触れることもできない子どもたちの現実を目の当たりにした彼は、子どもたちに本を贈る仕事を自分の天職であると確信し、マイクロソフトを退職し、ルーム・トゥ・リードを設立。多くの支援者の協力を得て、2000年に初めて、ネパールの農村地帯に学校と図書館を建設。その後、ベトナムカンボジアインドラオススリランカ南アフリカ共和国ザンビアバングラデシュの各国に活動の場を広げている。

活動理念[編集]

ユネスコによれば、世界には今なお、読み書きが出来ない人が7億7千万人おり(うち2/3は女性)、学校に行くことができない子どもたちだけでも1億人にのぼる。教育の欠如は、貧困の連鎖を生むだけでなく、母子の健康に悪影響を及ぼし、乳幼児の死亡率を高め、子どもや女性の人権侵害の原因にもなります。開発途上国の経済を発展させ、母親と幼い子どもたちを伝染病から守り、少年兵少女売春などの子どもの人権侵害を無くし、女性を社会的に解放するためには、教育、特に初等教育の普及が最も有効であることは、国連やその他の学術機関による調査で明らかになっている。

この大きな問題に取り組むために、アジア、アフリカの開発途上国において、現地のNGOや村の人々などのコミュニティと協力して、学校や図書館などの教育に必要な施設を建設。また、現地語や英語の図書を寄贈したり、少女が学校に通えるようにするための奨学金を提供するなど、さまざまな方法で教育の機会を提供している。

実施プログラム[編集]

図書室/図書館建設プログラム
図書室/図書館を設置・建設し、ルーム・トゥ・リード が出版した現地語の児童書や寄贈された英語の本、ゲーム、テーブルや椅子など、子供たちに優しく学習環境に必要なものを提供。
現地語出版プログラム
地元の作家や画家の作品を発掘して、現地語と英語の両方で質の高い児童書を出版。ルーム・トゥ・リード が援助している学校や図書室/図書館に配布。
学校建設プログラム
子供たちが安全な環境で学べるように、地域コミュニティと協力して学校を建設。
女子教育支援プログラム
女の子たちが学校に行けるように、長期奨学金を支給。

サポートしている国々(支援開始年)[編集]

これまでの成果(2012年12月更新)[編集]

2000年の設立以来、780万人超の子どもに教育の機会を提供。

  • 1,566校の学校建設
  • 14,627の図書館・図書室を設立
  • 723 タイトルの現地語児童書出版
  • 1,210万冊の書籍寄贈
  • 19,622名に女子教育支援プログラムを提供

日本での活動[編集]

2007年4月にジョン・ウッドの本Leaving Microsoft to Change the World(邦題「マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった」、矢羽野薫訳)に共感したメンバーによって立ち上げられた。

2010年1月に活動の拡大に伴い、職員を採用し、日本事務所を開設。 同年8月、内閣府より特定非営利活動法人ルーム・トゥ・リード・ジャパンが正式に認可された。 ルーム・トゥ・リード・ジャパンでは、チャプターと一緒に主にファンドレイズ(資金調達)活動と広報・啓蒙活動を実施。

2011年6月にさらに1名職員を採用し、現在2名体制。サポーターの数は1000名以上の日本でも最大級のボランティア組織となっている。

イベント等では必要経費を最小限に抑え、集められた資金のほぼ100%が途上国の教育プログラムに使われるように努めている。

2011年9月、個人寄付者向けの1,000円から参加できるマッチング方式の寄付プログラム「ライブラリークラブ」がスタート。 十分に教育を受けられない環境にいるアジアの子どもたちに、図書室を贈ることを目的としている。 これまでに136の個人、企業、団体の方々から合計350万4000円の寄付を集め、図書室8室と学校をアジアの子どもたち贈っている。

2013年4月、ジョン・ウッドの2冊目の本 Creating Room to Read: A Story of Hope in the Battle for Global Literacy(邦題「僕の「天職」は7000人のキャラバンになった-マイクロソフトを飛び出した社会起業家の成長物語-」、矢羽野薫訳)が発売。 前著『マイクロソフトでは出会えなかった天職』の “その後” を伝える内容。 スターバックスの出店スピードをもしのぐ勢いで途上国に図書館を建てる “超成長組織” のリーダーとしての、ジョンの苦悩と試行錯誤や途上国で力強く教育への情熱を燃やす子どもたちやスタッフたちの現状をいきいきと伝えている。 書籍紹介

ソーシャルメディアへの取り組み[編集]

Twitter社初のコーポレート・ソーシャル・イノベーション(企業の社会的革新)パートナーとなっており、「国際識字デー」である9月8日に、読み書き能力に対する認識を高めるための独自のソーシャルメディア・キャンペーンを展開。 日本でもTwitterの「社会貢献」カテゴリおすすめユーザーとしても知られているなど、積極的にソーシャルメディアへ取り組んでいる。

外部リンク[編集]