ライブロック

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ライブロック(Live rock)とは、珊瑚礁を形成する浅海において主に死サンゴの骨格が風化し、表層に様々な生物群集が繁殖した状態のものを指す。ベルリン式、さらに広い意味でのナチュラルシステムでのリーフアクアリウム飼育に必須なアイテムである。これに生息する無脊椎動物やバクテリアなどの生物群集が閉鎖環境下の水質維持に貢献するからである(硝化脱窒)。

それ自体にサンゴの幼体などの貴重な生物種が付着するのみならず、採取作業において環境へ悪影響を与えることも懸念され、現在では沖縄県におけるライブロック採集には県知事の許可が必要とされる。そのため、石灰などで人工的な模型を造り、それを海中に放置することでアクアリウム飼育に適する生物群集を付着させた合法的人工ライブロックも既に市場に出回っているが、付着した生物群に貴重な種が存在する可能性は否定できず、果たして本当にエコロジカルなのかという疑問は残る。また、人工ライブロックが天然のものと同一の効果があるのかどうかも見極める必要があるだろう。

天然のライブロックには水槽内では生存出来ない生物種も多く付着しており、そのまま水槽へ投入すると死滅・腐敗する可能性が高いため、キュアリングという作業を行う必要がある。これは、大量の海水中に強めの水流・エアレーションで攪拌し、定期的に換水しながら一定期間放置することである。これを上手に行うことで、閉鎖水域でも生存可能な生物のみを水槽へ導入でき、安全である。一般にカイメン類は腐敗する傾向がある。

ライブロックに付着する生物が必ずしも有益とは限らない。カニ類は魚を捕食したり、レイアウトを崩すこともある。ウニ類は種類によっては海藻を食べてくれる為有用とされるが、それでも大きくなるとレイアウトを崩すことがある。魚食性のシャコや刺胞毒の強いイソギンチャクなどが付いていることもあるし、サンゴを捕食する巻き貝がいることもある。これらを取り除くことも、上記キュアリングの目的のひとつである。

上記のように、ライブロックはそれ自体、生き物として見なすべきである。上手に飼育することで数ヶ月後に思わぬ生き物が顔を出すこともある。また、飼育期間が長くなった場合、ライブロックを新しいものに交換する手法を取る人もいる。

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