シャコ

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シャコ
Mantis shrimp 200yen.jpg
市場で売られているシャコ。
100gあたり200円
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 甲殻亜門 Crustacea
: 軟甲綱 Malacostraca
亜綱 : トゲエビ亜綱 Hoplocarida
: 口脚目 Stomatopoda
上科 : シャコ上科 Squilloidea
: シャコ科 Squillidae
: シャコ属 Oratosquilla
: シャコ O. oratoria
学名
Oratosquilla oratoria
(De Haan, 1844)
和名
シャコ
英名
Mantis Shrimp
Oratosquilla oratoria

シャコ(蝦蛄、青龍蝦)Oratosquilla oratoria (De Haan, 1844) は、軟甲綱 トゲエビ亜綱 口脚目・シャコ科に属する甲殻類の1種。寿司ダネなどの食用種としてよく知られる。別名にガサエビシャッパなど。

なお、アナジャコは別の生物である(ただし、地域によってはアナジャコも「シャコ」と呼ぶ場合もある)。

目次

[編集] 概要

外見はエビに似ており、「シャコエビ」と呼ばれることもあるが別種の甲殻類である(なおハサミシャコエビもアナジャコと同様にヤドカリ下目で、シャコではない)。体はエビなどと異なり偏平で、頭部にはカマキリのような鎌状の大きな捕脚が一対あり、それぞれに6~7個のトゲがある(「カマキリエビ」という英名はこのことに由来する)。歩脚は3対、腹部には遊泳脚があり、また左右の辺縁に短いトゲを持つ。尾節には鋭いトゲを持つ。

北海道以南の暖かい海の内湾や内海の砂泥底に生息する。富山県青森県ではガサエビ、福岡県筑後地方南部ではシャッパ、熊本県ではシャクとも呼ばれる。

肉食性で、他の甲殻類や小魚、イソメゴカイなどを捕食する。環境の変化に強く、一時東京湾の汚染が進んだ時期には「東京湾最後の生物になるだろう」といわれていたこともあった。

外見などの理由により、人によって好き嫌いが分かれる。最大種のトゲシャコは30~40cm大になると言われる。

[編集] 食材としての利用

旬は産卵期である春から初夏。秋は身持ちがよい(傷みにくい)。日本では、新鮮なうちにゆで、ハサミで殻を切り開いて剥き、寿司ダネとすることが最も多い。捕脚肢の肉は「シャコツメ」と呼ばれ、軍艦巻きなどにして食べられることが多く、一尾から数や量の取れない珍味。産地では、塩ゆでにして手で剥いて食べたり、から揚げにすることが多い。産卵期の卵巣はカツブシと呼ばれて珍重されるため、メスのほうが値段が高い。また、ごく新鮮なうちに刺身として生食する場合もある。香港では、日本のものよりも大振りなものが多いが、素揚げにしてから、ニンニク唐辛子、塩で味付けして炒める「椒鹽瀬尿蝦 ジウイム・ライニウハー」(広東語)という料理が一般的である。

シャコは死後時間が経つと、殻の下で酵素(本来は脱皮時に使われる)が分泌され、自らの身を溶かしてしまう。そのため、全体サイズの割に中身が痩せてしまっていることも多い。これを防ぐには、新鮮なうちに茹でるなどして調理してしまうことである。 活きた新鮮なシャコは珍重されるが、勢いよく暴れる上に棘が多いため、調理時に手に刺さる場合があるので取り扱いには注意が必要である。

茹でて甘ダレ(つめ)をつけた状態で、寿司ネタとしてよく用いられる。通の間では「ガレージ」などとも呼ばれる(シャコ → 車庫英語garage だから)。「いじわるばあさん」でも白人女性に「レインコートかっぱ巻き)」とともに教えるという話があるが、寿司店店主に「フザけた奴だヨ」とぼやかれている。

[編集] シャコを使った各地の郷土料理

[編集] 岡山県

シャコ丼
岡山県笠岡市郷土料理で、シャコをフライにしたものをカツ丼のように卵とじにして、丼に盛ったご飯の上にのせたもの。
シャコ天
上記地域を中心に食されるシャコの天ぷら天丼天ぷらうどんのようにして食べる場合もある。
ばら寿司
岡山県の郷土料理であり、地域や時期によっては具材のひとつとしてシャコが用いられる。

[編集] 危険性

尾部

浅海の砂泥地に穴を掘って住む。水族館などでは、飼育環境により、1つの穴に二匹のシャコが住んでいるのもみられる。

非常に貪欲で、捕脚肢をカマキリのカマのようにして、相手を捕獲し、鋭い棘でがっちりと捕縛する。更に、その捕脚肢の力は強大で、水中で目にもとまらぬ早さで標的に放たれ、獲物である貝の固い殻やカニやエビの甲羅を、水による抵抗が大きい水中ですらたたき割る力を持っている。一説によれば、力の強いモンハナシャコなどに至っては拳銃にも匹敵する威力とされる[1]。そのまま相手の中身を抉りだして食べてしまい、貝の養殖場などでは嫌われている。また、飼育下においても水槽を叩き割って破壊してしまったという例がある。

シャコは全身が武器だらけと言ってもよいような動物で、捕脚肢以外にも殻が固い甲羅で覆われ、尾部の棘も固く、これを振り上げて相手に打ち付けるので、迂闊に手を出さない方が賢明である。 また、市場などでも誤って触ってしまい、指を千切り飛ばされるなどの怪我をすることもあるため、取り扱いには十分に注意する必要がある。

[編集] 分類

シャコに近縁な種には以下のものがある。これらは少し前までは同じシャコ属とされていたが、20世紀末頃からそのうち数種が新たな2属に分類されるようになっている。

  • 系統やその他のシャコ類についてはシャコ目を参照。
  • Oratosquilla Manning, 1968シャコ属
    • Oratosquilla kempi (Schmitt, 1931) ミナミシャコ
    • O. oratoria (De Haan, 1844) シャコ
  • Oratosquillina Mannnig, 1995 シャコモドキ属
    • Oratosquillina perpensa (Kemp, 1911) オキナワシャコ
  • Quollastria Ahyong, 2001 ニセシャコ属
    • Quollastria gonypetes (Kemp, 1911) ハヤマシャコ
    • Q. imperialis (Manning, 1965) テンノウシャコ

[編集] その他

  • シャコは、円偏光の回転方向を識別できる[2]。2008年6月現在、円偏光を感知できる生物は他には見つかっていない。
  • 青森県では桜の花見の時にシャコを食べる風習がある。

[編集] 脚注

  1. ^ 早川いくを「またまたへんないきもの」P.70(バジリコ出版 2005年 ISBN-13: 978-4901784771 )
  2. ^ Tsyr-Huei Chiou et. al., Curr. Biol., 18, 429-434 (2008)
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