ミコフェノール酸モフェチル

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ミコフェノール酸モフェチル
IUPAC命名法による物質名
(4E)-​6-​(4-ヒドロキシ-​6-メトキシ-​7-メチル-​3-オキソ-​1,​3-ジヒドロ-​2-ベンゾフラン-​5-​イル)-​4-メチルヘキサ-​4-エノン酸
臨床データ
ライセンス EMA:LinkUS FDA:link
胎児危険度分類 D (Au), D (U.S.)
法的規制 S4 (Au), POM (UK), ℞-only (U.S.)
投与方法 経口, IV
薬物動態的データ
生物学的利用能 94% (モフェチル), 72% (ナトリウム)
血漿タンパク結合 97%
代謝 肝臓
半減期 16–18 時間
排泄 腎臓 93%
識別
CAS登録番号 24280-93-1
ATCコード L04AA06
PubChem CID 446541
KEGG D05096
化学的データ
化学式 C17H20O6 
分子量 320.34 g.mol−1

ミコフェノール酸モフェチル(Mycophenolate mofetil)は、免疫抑制剤のひとつ。細胞核酸プリン体)合成を阻害する代謝拮抗薬に属する。

日本名 (E)-6-(1,3-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-6-メトキシ-7-メチル-3-オキソ-5-イソベンゾフラニル)-4-メチルヘキセン酸 2-(4-モルフォリニル)エチルエステル
英名(IUPAC名)2-(4-morpholinyl)ethyl (E)-6-(1,3-dihydro-4-hydroxy-6-methoxy-7-methyl-3-oxo-5-isobenzofuranyl)-4-methyl-4-hexenoate

発見[編集]

ミコフェノール酸1896年にPenicillium属の発酵生産物の一つとして発見され、抗ウイルス作用、抗腫瘍作用、免疫抑制作用を持つことが明らかにされてきた。米国シンテックス社はミコフェノール酸体内動態を改善する目的で、プロドラッグであるミコフェノール酸モフェチルRS-61443を開発した。ミコフェノール酸モフェチルの2-モルフォリノエチルエステルは体内で加水分解され、ミコフェノール酸へと変じ作用をあらわす。

作用機序[編集]

生体内でのプリン代謝はde novo系とsalvage系の二系統の生合成経路が存在することが知られており、ミコフェノール酸はde novo系律速酵素であるイノシンモノホスフェイト合成酵素を可逆的かつ特異的に阻害する。リンパ球でのプリン代謝はde novo系生合成に強く依存している為に、ミコフェノール酸の作用により細胞のグアノシン ヌクレオシド プールが枯渇することで、活性化Tリンパ球およびBリンパ球に対して代謝抑制効果が強く現れる。グアノシン ヌクレオシド プールの枯渇はDNA合成を抑制するため、リンパ球は細胞周期の細胞分裂期であるG1期からS期で増殖を停止する[1]

申請[編集]

日本国においては日本ロシュ社が腎移植後の難治性拒絶反応の治療を効能として輸入申請を行い、1994年7月に厚生省が稀少病用医薬品指定を与えた。

副作用[編集]

1990年から1991年にかけて米国で実施された腎移植患後の免疫抑制を目的にした第I/II相臨床試験では77例中64例が移植腎が生着した(生着率83.1%)一方53例(68.8%)に副作用が見られた。おもな副作用は次の通りであった。

  • 消化管症状 - 下痢 (37.7%)、嘔吐 (18.2%)
  • 血液障害 - 白血球減少 (22.1%)、貧血 (23.4%)

臨床試験においては同副作用は投与中止後速やかに回復した。

薬品[編集]

  • セルセプトカプセル250(中外製薬)

出典[編集]

  1. ^ セルセプト®カプセル250(ミコフェノール酸モフェチル)に関する資料