ビットブルガー

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ビットブルガー ドイツビットブルク発祥のビール醸造会社 (ドイツ語: Bitburger Brauerei)、また同社が製造するビールのブランド名である。

概要・歴史[編集]

創業は1817年。ヨハン・ペーター・ヴァレンボルン (Johann Peter Wallenborn) によって、ドイツの南西部、現在のラインラント=プファルツ州に位置するビットブルクに醸造所が設立された[1]。1883年に、ドイツで初めてピルスナーという名称を用いたといわれている[2]。ほとんどの醸造所が、近辺のみにビールを出荷していた頃、すでに鉄道を使って出荷していた。これは、ザールブリュッケンの製鉄工場から、プロシアの軍隊に大砲を運ぶための鉄道ができたためであった[2]

アイフェル山地の水と、大麦モルト酵母ホップを使用し、伝統的な長期低温醗酵で造られるビールは、ドイツでもっとも知られているピルスナービールの一つである。特に生のピルスナーでは、ベストブルワリーと評価されている[3]

1995年イギリスグランプリにおけるミハエル・シューマッハベネトン・フォーミュラのマシン、Bitburgerの黄色い広告が入っている

ドイツ国内では「まずはビットをどうぞ」というキャッチフレーズで親しまれる[4]

ドイツサッカー協会、および代表チームとの間にパートナーシップを結び、スポンサーとなっている。また、1994年にF1ベネトン・フォーミュラのスポンサーになるなどにより、国際的にも認知度が増した[1][3]。さらに2024年6月から7月にかけドイツで開催されるUEFA EURO 2024の国内限定スポンサーとなり、大会公式ビールとして会場周辺に自社製ビールが提供される[5]

主な輸出相手国はイタリアスペインオランダ英国カナダ米国などであるが、60カ国、約5万のダイニング施設でも販売され、30ヶ国の一流ホテル・レストランの指定銘柄として供されるなど、世界の多くの国にファンを持つといわれている[1][4]

商品ラインナップ[編集]

  • 「Bitburger Premium Pils」ビットブルガー・プレミアムピルス(度数、4,6%)
  • 「Bitburger Light」ビットブルガー・ライト(度数、2,8%)
  • 「Bitburger Drive」ビットブルガー・ドライブ(ビールテイスト飲料)

参考図書[編集]

  • マイケル・ジャクソン 著、ブルース原田 訳、渡辺純 編『世界の一流ビール500』ネコ・パブリッシング、2003年。ISBN 9784873663326 
  • ティム・ハンプソン『世界のビール図鑑』ネコ・パブリッシング、2010年。ISBN 9784777052684 
  • 藤原ヒロユキ『本当に飲みたい!世界のビール』大和書房〈だいわ文庫〉、2012年。ISBN 9784479303831 

脚注[編集]

  1. ^ a b c History
  2. ^ a b ジャクソン, p. 59.
  3. ^ a b ハンプソン, p. 91.
  4. ^ a b 藤原, p. 67.
  5. ^ Bitburger becomes official national partner of UEFA EURO 2024”. UEFA. 2023年9月11日

外部リンク[編集]