ツーリング・クロス

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ツーリング・クロスTouring・Cross)とは、クロス・ツーリズム(Cross・Tourism)と基本的に同じであるが、特に1970年代~1980年代に掛けフランス式ツーリズムやランドヌーズの影響を強く受けている構成の自転車がツーリズムであり、1980年初頭以降にアメリカMTBなどの影響を受けたMTB部品(島野やサンツアーなど)で、700C又はHE規格を主体にしている場合、ツーリング・クロス(Touring・Cross)と表現する[要出典]

初期のロードバイクに近い[編集]

元々100年前(1920年代前後)の初期のイタリアのロードレーサーはシクロクロスパスハンターや日本のランドナーに見た目が近い構成となっている[要出典]

1980年代初頭の典型例[編集]

奥多摩や丹沢や箱根の林道などの荒地(ラフロード)走行用に東京のメビウスにツーリング・クロスをオーダーした事例がある[要出典]。 見た目はシクロクロスよりロードレーサーに近いサイドプル仕様のクロス系(当時、ベルナール・イノーもサイドプルでシクロクロスのプロレースに出場)だった[要出典]。 しかし駆動系は初代デオーレXTで(2000年以降に主に初心者に流行した)MTB×ロードバイクという仕様に近い。 オールラウンダーパスハンターであれば、前後ブロックタイヤが基本だが、後輪のみブロックタイヤで、前輪はシクロクロスタイヤ(つまりブロックタイヤで無い)前後シクロクロスチューブラーという構成となっている。また前後のキャリアもダボも無く、ツーリングには全く見えず、1985年当時のオランダチームのロードバイクの後輪がブロックタイヤという感じで、後輪だけ取り換えたロードバイクにしか見えないのである[要出典]。相当な走り屋がオーナーで、かなり攻撃的な構成と言える。Cross・Touringで無く、あえてTouring・Crossと表記していることから、本項もこの順序に習っている。

2000年の動向[編集]

このジャンルは特定マニア層に一定の人気があり、2000年代も継続的に作成されている。 New Cycling 2000年5月臨時増刊 スペシャルメイドサイクルパート4を参照すると、パスハンターとして紹介されるケースもあるようだ。

2024年現在のツーリング・クロス(Touring・Cross)[編集]

大手メーカーによる一般用市販廉価モデルの中には、競技用のシクロクロス車を参考に、ロード用ツーリング・バイクとした兼用モデルが販売されているので、これが半世紀前から存在する従来のツーリング・クロスに該当する[要出典]。 この手の車両はホイールベースが長く、キャリア取付用ダボボトルケージ台座などがあるケースもある。

参考文献[編集]

  • 薛雅春『自転車パスハンティング-峠越え』アテネ書房、1989年。ISBN 978-4-87152-167-3 
  • 『New Cycling 1985年5月臨時増刊 スペシャルメイドサイクルパート2』(株)ベロ出版社、1985年。 
  • 『New Cycling 2001年1月臨時増刊 スペシャルメイドサイクルパート4 No.441』(株)ベロ出版社、2001年。 

関連項目[編集]