カリモーチョ

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カリモーチョ
基本情報
種別 ロングドリンク
作成技法 ビルド
レシピの一例
ベース 赤ワイン
材料
赤ワイン …… 1/2
コーラ …… 1/2
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レジ袋に材料を入れてカリモーチョを作っている様子
ペットボトル入りRTDとして市販されるカリモーチョ

カリモーチョスペイン語: Calimocho, バスク語: Kalimotxo)は、ロングドリンクに分類される、赤ワインをベースとしたカクテル

概要[編集]

カリモーチョはバスク地方を発祥地とする飲み物である[1]。起源は1920年代に遡るが、当時はスペインでコカ・コーラが製造されていなかったため、比較的珍しいカクテルだった。1953年にはスペインにコカ・コーラの工場が建設され、1972年にはカリモーチョという名称が定着した[2]。このカクテルはスペイン全土に波及し、しばしばスペイン国外のスペイン式バルなどでも提供される[1]

また、メキシコ発祥説もある[3]。メキシコはスペイン植民地としてワイン文化も根付いており、コーラも1800年代後半には販売されていた[3]

なお、使用する赤ワインの種類は問わないが、安ワインで作るカリモーチョのほうが美味いとされることが多い[4]。安い、熟成されていない若いワインはタンニンが強く渋みが強いが、コーラを入れることで渋み中和させるためではないかと言われている[4]

ラム酒をコーラで割るカクテルにキューバ・リブレがあるが、ラム酒と比較して赤ワインのほうが安価なためカリモーチョを「貧乏人のキューバ・リブレ」と呼ぶこともある[3]。また、「貧乏人のサングリア」と呼ばれることもある[4]

レシピの例[編集]

材料[1][3]
赤ワインとコーラは等量とされることが多いが、特に決まりはない[4]
作り方[1][3]
  1. 材料を混ぜる。

酒場などでは氷を入れたタンブラーなどに入れて供する。バスク地方の祭りでは、家庭で作ってペットボトルなどに入れておき、そのまま飲用する例も見られる[1]

バリエーション[編集]

キティ
コーラをジンジャー・エールに替える。
ティント・デ・ベラノ
コーラをソーダ水やレモンサイダーなどに替える。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 作元慎哉、和田直己『バスク料理大全』誠文堂新光社、2016年、199頁。ISBN 978-4-416-61612-3 
  2. ^ "Discover the origin of Kalimotxo"”. Instituto Hemingway (2017年2月9日). 2022年7月7日閲覧。
  3. ^ a b c d e ワイン×コーラのカクテル「カリモーチョ」って?”. アサヒビール (2020年10月6日). 2022年8月14日閲覧。
  4. ^ a b c d 平野星良 (2016年9月2日). “イマイチなワインほど美味しくなる、不思議なカクテル「Kalimotxo」って知ってる?”. TABI LABO. 2022年8月14日閲覧。

外部リンク[編集]