エルッキ・アールトネン

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エルッキ・アールトネン
Erkki Aaltonen
出生名 Erkki Aaltonen
生誕 (1910-08-17) 1910年8月17日
出身地 フィンランド大公国の旗 フィンランド大公国 ハメ州 ハメーンリンナ
死没 (1990-03-08) 1990年3月8日(79歳没)
 フィンランド ウーシマー州 ヘルシンキ
学歴 シベリウス音楽院
ジャンル クラシック音楽
職業 作曲家
ヴィオリスト
指揮者
担当楽器 ヴィオラ
共同作業者 ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団

エルッキ・アールトネンフィンランド語: Erkki Aaltonen1910年8月17日 - 1990年3月8日)は、フィンランド作曲家ヴィオラ奏者指揮者

人物[編集]

ジャン・シベリウスと同郷のハメーンリンナに生まれ、シベリウス音楽院でヴァイオリンと指揮を学ぶ。ヴァイノ・ライティオセリム・パルムグレンに作曲を師事した。ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団でヴィオラ奏者を務めながら、作曲家、指揮者としても活躍した[1]

代表作である交響曲第2番「ヒロシマ」は、広島市への原子爆弾投下からわずか4年後の1949年11月4日にヘルシンキヘルシンキ大学ホールで、作曲者の指揮、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏により初演された。1955年8月15日には広島市広島市公会堂で、朝比奈隆の指揮、関西交響楽団の演奏で日本初演が行われている[2]

主な作品[編集]

アールトネンは交響曲や協奏曲などの管弦楽作品、ピアノ曲、歌曲、合唱曲、映画音楽などを作曲しているが、今日では音源も楽譜もほとんど出版されていない[3]

  • 弦楽四重奏曲第1番〜第5番(1934〜1938年)
  • 交響曲第1番(1938/1947年)
  • ヴァイオリンとピアノのためのプレリュードとアレグロ(1940年)
  • オーボエとピアノのための大ソナタ(1944年)
  • ピアノ協奏曲第1番(1946年)
  • 交響曲第2番「ヒロシマ」(1949年)
  • 組曲「ハメーンリンナ」(1951年)
  • 交響曲第3番(1953年)
  • ピアノ協奏曲第2番(1954年)
  • ラジオ放送劇「マクベス」付随音楽(1955年)
  • 映画「荒野の靴屋」(1957年)
  • バレエ「キモの逆襲」のための7つの音楽(1958年)
  • 交響曲第4番(1959年)
  • バレエ音楽「荒野の靴屋」(1963年)
  • 交響曲第5番(1964年)
  • ヴァイオリン協奏曲(1966年)

他に、歌曲、合唱曲、ピアノ小品などがある。

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 能登原由美『「ヒロシマ」が鳴り響くとき』春秋社、東京都千代田区、2015年11月20日。ISBN 978-4-393-93592-7