アメリカ国際貿易委員会

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アメリカ国際貿易委員会(アメリカこくさいぼうえきいいんかい International Trade Commission)は、アメリカ合衆国内の貿易に関する調査機関。所在地はワシントンD.C.。略称はITC

目的[編集]

アメリカの国内産業に対して損害を与えるダンピングや輸入品の商標特許および著作権知的財産権の侵害などを調査分析し、不公正な貿易を是正することを目的に設立された連邦政府の独立機関。調査結果や決定及び提言は、アメリカ大統領アメリカ通商代表部(USTR)へ持ち上げられる。

歴史[編集]

前身は、1916年に設立されたアメリカ関税委員会(Tariff Commission)。1974年に排除命令の発出などの権限を付与、強化され現在に至る。

審理[編集]

行政手続法に従って行政判事室(office of the Administrative Law Judges)から選ばれた判事が仮決定を行い、委員会が追認する形で最終判断を下す。審理の期間は15ヶ月以内とされている。陪審員制度は無い。委員会が行う決定は、通関を禁止する排除命令と販売を中止する停止命令の2種類。損害賠償請求の是非は問わないため、知的所有権侵害などの被害を受けた企業や個人は、同時並行的に各アメリカ連邦地方裁判所に提訴を行うことが一般的。裁判所においても、委員会の決定プロセスを参考とする場合が多く、委員会が処分が審理を大きく左右する。

傾向[編集]

非常に強力な権限を持つことを利用し、アメリカ国内の企業が海外のメーカーを狙い撃ちにするような提訴することが多く、海外の企業には恐れられてきたが、2000年代にはいるとアメリカ国内の市場で競合する第三国の企業同士が提訴合戦を行う場としても注目されている(例 2008年から2009年にかけた日本シャープ韓国サムスン電子による液晶テレビ輸入差し止めをめぐる提訴合戦)[1]

あくまでもアメリカの国益を損ねないための委員会であるが、2009年には日本の電機メーカー船井電機が持つ特許を、アメリカのVIZIO(2008年全米トップシェア企業)が侵害したとして液晶テレビの輸入を差し止める[2] など、アメリカの企業に絶対的に有利という見方は、必ずしも当てはまらない事例も見受けられるようになった。

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]