ど根性野菜
ど根性野菜(どこんじょうやさい)は、通常は畑などで食料として栽培されている大根などの一般的な野菜が突発的かつ非人為的に道路の舗装脇やコンクリートなどの僅かな隙間から自然に生えている現象の通称である。
ど根性大根
[編集]大ちゃん
[編集]2005年末、兵庫県相生市の歩道脇に生えた大根が大ちゃんと名付けられマスコミに取り上げられた。その後、ど根性ナス、ど根性ミカンなど、各地で相次いでど根性野菜が報道された
ど根性大根の大ちゃんは同年冬、相生市の歩道脇のアスファルトの隙間に生えているのを発見された。ワイドショーで取り上げられ、いつしか大ちゃんという愛称も付けられた。しかし、同年11月に何者かによって上半分を折られ、持ち去られてしまった。数日後、上部が元の生えていた場所に戻されているのが見つかり、相生市役所で子孫を残すべく治療が行われた。その甲斐あって大ちゃんは一時再生するかに思われたが、1月に突如状態が悪化し、翌2006年2月から宝塚市の住化テクノサービスでクローン技術を使った採種措置を受けた。同年6月、培養苗が相生市に返還された。大ちゃんのクローンは、地元学校の給食で食べられた。
ど根性大根 大ちゃんというマスコットキャラクターが作られたり[1]、2006年からは毎年秋に大ちゃん祭が開かれる[2][注釈 1]など、相生市では2020年現在も親しまれた存在である[3]。
タロー
[編集]2007年には、神戸市垂水区の住宅街にて主婦がアスファルトから生えている大根を発見した。孫と相談しタローと命名した。
大阪駅前のど根性大根
[編集]2020年11月6日には、大阪市のJR大阪駅前にある歩道橋下にて、アスファルトの隙間から姿を見せた大根が発見され、SNSなどで話題になっていたが、同月8日までに何者かによって引き抜かれた。同日、同じ場所に広島県産というラベルがついたワケギが埋められたが、翌9日までに姿を消した。大根を引き抜かれたときにできた穴は砂利で埋められていたが、道路を管理する大阪市によると、市によって穴を砂利で埋めた形跡はないという[4]
ど根性スイカ
[編集]コンクリートの隙間からスイカが実る様子がしばしば目撃されている[5][6][7][8]。
関連作品
[編集]関連項目
[編集]- 風化 - 植物が岩石の隙間から生える現象は風化作用の一つである。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 2020年は新型コロナウイルス感染症の流行に伴い中止となった[3]。
出典
[編集]- ^ マスコットキャラクター、相生市観光協会 - 2021年8月25日閲覧。
- ^ 大ちゃん祭、神戸新聞子育てクラブ すきっぷ - 2021年8月25日閲覧。
- ^ a b c 15年前の“元祖”も悲劇に 大阪駅前「ど根性大根」いずこへ、神戸新聞NEXT、2020年11月17日。
- ^ ナゾを呼ぶ大阪の「ど根性大根」…誰が引き抜いた?砂利で埋めたのは誰?市も困惑、まいどなニュース、2020年11月10日。
- ^ ど根性スイカ、京都新聞、2008年7月25日。(インターネットアーカイブによる保存)
- ^ 道路脇にニョキッと生えた“ど根性スイカ”に「植物の生命力」「力強い」の声、ねとらぼ、2017年8月7日。
- ^ 九州豪雨被災地にど根性スイカ、西日本新聞、2017年10月4日。
- ^ ど根性スイカ実る 大垣のSC、コンクリ路面から、岐阜新聞、2020年8月27日。
- ^ 一世を風靡した「ど根性大根」 “大ちゃん”は今どこに?、兵庫おでかけプラス(神戸新聞NEXT)、2019年12月5日。
外部リンク
[編集]- 大ちゃんのここだけの話、相生市PDFファイル