いいちこ (焼酎)
いいちこは、大分県の酒造メーカー、三和酒類より1979年(昭和54年)から発売されている麦焼酎の銘柄である。日本国外でも世界約30の国と地域で販売されている[1]。
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[編集] 概要
「三和酒類」も参照
大麦と麦麹を使った、華やかな香りで軽い口当たりの焼酎で[2]、「新本格焼酎」を謳っている。アルコール度数に30度、25度、20度と異なる種類がある他、熟成期間を長くした「いいちこスーパー」、麦麹のみを使用した「いいちこフラスコボトル」、新品種の麦を用いた「西の星」などの銘柄もある。
発売元の三和酒類の主力商品であり、いいちこにより同社は2003年(平成15年)から2009年(平成21年)まで7年連続で日本国内での焼酎売り上げ高1位を記録し(帝国データバンク福岡支店調べ)[3]、また平成21年度(第28回)食品ヒット大賞ロングセラー賞を受賞している[4]。平成21年の売り上げは43万7000石(およそ78,830キロリットル)[5]。デザイン面でも「フラスコボトル」「スペシャル」「パーソン」などのボトルデザインは数々の賞を受賞している。
商品名の「いいちこ」は三和酒類のある大分県の方言で「いいですよ」を意味し、愛称である「下町のナポレオン」とともに地元紙における公募により決定された。
イメージ戦略にも力を入れており、広告には1983年(昭和58年)より河北秀也を起用している。[6]1985年発売の「iichiko シルエット720ml」より「iichiko」のロゴを採用。1998年からの新商品(「くろびん」「日田全麹」「黄金の芋」)は、ロゴの文字は書家のだんきょうこが製作している。
[編集] 歴史
かつての三和酒類は日本酒酒造メーカーで、酒類の生産および消費はともに冬に集中しており、逆に言えば三和酒類も多忙なのは生産期のみであった。昭和40年代に入って大手日本酒酒造メーカーが九州に進出すると日本酒の価格競争が激化してきたため[2]、その苦境から脱するために同社は焼酎製造に参入、当初は苦戦しかなり屈辱的なことであったが[7]、やがて香りがきつく濁りのあった従来の麦焼酎の難点を解消した焼酎の開発に成功する。同社は公募で「いいちこ」と名付けられた焼酎を問屋流通路を基盤に販路を拡大させ、当時起こった焼酎ブームにより人気を博することとなる。
1986年(昭和61年)、焼酎乙類に原料表示が義務付けられた。当時「いいちこ」以外にも焼酎には砂糖が使用されているものが多く、三和酒類も使用を続けるかどうか判断を迫られた。使用を中止するメーカーが出る中、同社は消費者の求める味を変えるべきではないと考え、あえてしばらくの間砂糖を使用し続けた。批判を受けたものの、逆に売り上げが伸びる結果となった。しかし同時に砂糖の代替となるものを開発しようと研究を行った結果、砂糖を使用せずに同様の隠し味を出せるようになり、「フラスコボトル」誕生のきっかけともなった。
[編集] 広告
同社は営業活動をほとんどやっておらず、宣伝部やマーケティング部、商品企画部などは存在しない。 商品企画や広告戦略は、すべて河北秀也が一手に取り仕切っており、CMの企画、演出、編集、そしてナレーションまでも彼によるものである。 また、同社の市場調査では、愛飲者による口コミ効果による愛飲者の広がりが認められている。 「日田全麹」のCMソング「また君に恋してる」は、最近の演歌としては記録的なヒット作となった。
[編集] 出典
- ^ “世界のいいちこ” (日本語). iichiko Forum. 三和酒類. 2010年11月22日閲覧。
- ^ a b 岩崎敏夫. “特集:ロングセラー商品の法則 デフレを吹き飛ばす「長寿商品」徹底解明!” (日本語). 戦略経営者. TKC全国会. 2010年11月21日閲覧。
- ^ “焼酎 3年ぶり売上減 首位三和酒類 2位霧島は2ケタ増 09年ランク” (日本語). 西日本新聞 (2010年8月14日). 2010年11月21日閲覧。
- ^ “平成21年度 食品ヒット大賞/新技術・食品開発賞” (日本語). 食の情報源. 日本食糧新聞社 (2010年1月22日). 2010年11月21日閲覧。
- ^ “「いいちこ」昨年出荷数量 4.4%減、43万7千石で着地” (日本語). 醸界タイムスWEB版. 醸界タイムス (2010年1月22日). 2010年11月21日閲覧。
- ^ “「『いいちこ』のブランドとイメージ戦略」河北秀也氏” (日本語). 2006年度第12回物学研究会レポート. 物学研究会 (2007年3月28日). 2011年6月23日閲覧。
- ^ “BIG NAME 第273回 三和酒類 西太一郎会長” (日本語). 榊原・嶌のグローバルナビ. BS-TBS (2006年3月25日). 2010年11月21日閲覧。