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ジャアナヒラタゴミムシ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
絶滅危惧II類(環境省レッドリスト) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Jujiroa ana S. Uéno, 1955 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャアナヒラタゴミムシ |
ジャアナヒラタゴミムシ Jujiroa ana (S. Uéno, 1955) は、コウチュウ目(鞘翅目)オサムシ亜目(食肉亜目)オサムシ科[1][2]ホラアナヒラタゴミムシ属[5] Jujiroa [注 1][1][2]に分類されるゴミムシの一種。
愛知県豊橋市北東部の鍾乳洞「嵩山蛇穴」[注 2][9]を基準産地として記載された種で[1]、日本(本州)の固有種である[2]。
分布
東海地方(愛知県豊橋市の蛇穴および静岡県西部)にのみ分布する[1]。
形態・生態
体長は12.5 mm前後で、体色は飴色[1]。体のキチン質化は弱く[2]、体形はやや細く、両側はほぼ平行である[1]。複眼は退化傾向で小さい[1]。各脚はやや短くてがっしりしているが[1]、オスの跗節下面には吸着毛がない[2]。
地中性で、地中の地下浅層や洞窟[注 3]に生息する[2]が、洞窟周辺の林床に設置したベイトトラップで採集される場合もある[1]。
保全状況
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
- 愛知県レッドデータブック (2020) - 絶滅危惧Ⅱ類[1]
全国的に希少な洞穴生物の一種だが[10]、基準産地の蛇穴では生息確認が途絶えており[注 4]、絶滅が危惧される[1]。減少の要因としては洞窟内部および生息地周辺の森林の乾燥化による影響のほか、マニアによる過剰採集・トラップの放置などが考えられている[1]。
脚注
注釈
- ^ ホラアナヒラタゴミムシ属[5] Jujiroa はナガゴミムシ亜科 Pterostichinae [3]のヒラタゴミムシ族に分類される[4]。
- ^ 「嵩山蛇穴」(すせのじゃあな[6] / すせじゃあな[7])は石巻山多米県立自然公園(弓張山地一帯)に位置する[8]。豊橋市嵩山町字浅間下(標高約140 m)の山腹にあり、洞窟入口の高さは約1.3 m[7]・奥行きは約70 mである[6]。1957年(昭和32年)7月1日に「嵩山蛇穴」として国の史跡に指定されている[7]。
- ^ 洞窟内部の石の下などから発見される[1]。
- ^ 蛇穴に隣接する新穴(入口が閉鎖されている)に生息している可能性もあるが、そちらの生息状況は未調査である[1]。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 愛知県 2020, p. 330.
- ^ a b c d e f g h 環境省 2010, p. 8.
- ^ a b 小松 2018, p. 42.
- ^ a b 豊田市生物調査報告書作成委員会 (2016-03) (PDF). 豊田市生物調査報告書〈分冊その2〉. 日本・愛知県豊田市: 豊田市環境部環境政策課. p. 102. オリジナルの2020年6月23日時点におけるアーカイブ。 2020年6月23日閲覧。 - 豊田市ホームページの「生物調査報告書」から「003-2 IX 昆虫1-16 (PDF 11.6MB)」をクリックして閲覧可能。
- ^ a b c 上野 & 岸本 2001.
- ^ a b “とよはしネイチャースポット保全マニュアル-嵩山蛇穴・浅間神社周辺(すせのじゃあな・せんげんじんじゃし”. 豊橋市 公式ウェブサイト. 豊橋市. 2020年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月23日閲覧。
- ^ a b c “嵩山蛇穴遺跡”. 豊橋市美術博物館 公式ウェブサイト. 豊橋市美術博物館. 2020年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月23日閲覧。
- ^ “石巻山多米県立自然公園 公園計画書 (公園計画の一部変更) (案)” (PDF). 愛知県. p. 3 (2016年). 2020年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月23日閲覧。
- ^ 『国指定史跡ガイドの解説』 - コトバンク
- ^ “第2章 環境の現況” (PDF). 日本・愛知県豊橋市: 豊橋市環境部環境政策課. p. 22 (2004年). 2020年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月23日閲覧。 - 豊橋市ホームページの「平成16年度版 とよはしの環境」から「第2章 環境の現況>第1節 自然環境>『気候、地形・地質、植物・動物 PDF 28KB』」をクリックして閲覧可能。
参考文献
- 愛知県環境調査センター 編『愛知県の絶滅のおそれのある野生生物 レッドデータブックあいち 2020 動物編』(PDF)愛知県環境局環境政策部自然環境課、 日本・愛知県名古屋市中区、2020年3月、330頁。 オリジナルの2020年6月23日時点におけるアーカイブ 。2020年6月23日閲覧。
- 岸本年郎『改訂レッドリスト 付属説明資料 昆虫類』(PDF)(プレスリリース)環境省自然環境局野生生物課、2010年3月、8頁。 オリジナルの2020年6月23日時点におけるアーカイブ 。2020年6月23日閲覧。
- 上野俊一、岸本年郎「中国四川省南部の石灰洞で見つかったホラアナヒラタゴミムシ属の1新種 A New Cave Species of the Genus Jujiroa (Coleoptera, Carabidae, Platyninae) from Southern Sichuan, Southwest China」『洞窟学雑誌』第26巻、日本洞窟学会、2001年12月30日、30-36頁、ISSN 0386233X、NAID 10013367973。
- 小松貴「日本の地下空隙に生息する陸生節足動物の多様性 Diversity of troglobiontic arthropods in Japan」『日本動物分類学会誌』第44巻、日本動物分類学会、2018年2月28日、42頁、doi:10.19004/taxa.44.0_39。
関連項目
- メクラチビゴミムシ - 本種と同様に地中・洞窟で生活するゴミムシの一群
- 昆虫類レッドリスト (環境省)