西鏡島駅

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西鏡島駅*
にしかがしま
NISHI KAGASHIMA
所在地 岐阜県岐阜市鏡島
所属事業者 名古屋鉄道
所属路線 鏡島線
キロ程 4.4 km(千手堂起点)
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1954年昭和29年)9月10日
廃止年月日 1964年昭和39年)10月4日
備考 *1957年に合渡橋駅から改称。
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西鏡島駅(にしかがしまえき)は、岐阜県岐阜市鏡島にあった、名古屋鉄道鏡島線

鏡島線の終着駅で、駅は長良川の堤防下に位置していた[1]

歴史[編集]

当駅は廃止時こそ鏡島線の終着駅であったが、1924年(大正13年)の鏡島線開業から長きにわたり、路線の終着駅は2駅前の鏡島駅であった。その鏡島駅から当駅まで路線が伸びたのは戦後の1954年(昭和29年)のことである。開業時は合渡橋駅(ごうどばしえき)と称した。西鏡島駅に改称するのは1957年(昭和32年)のことである。

しかし、当駅まで路線が到達したころにはすでに交通の需要は鉄道から自動車に移行しつつあり、鏡島線の設備は市内の交通機関としては見合わないものになってしまっていた[2]。結局モータリゼーションの進展により鏡島線は1964年(昭和39年)に廃止[3]、それにより当駅は廃駅となった。駅が存在したのはわずか10年間であった[4]

駅構造[編集]

晩年の状況は、単式1面1線の乗り場であった。駅舎もなかった[7][8]

利用状況[編集]

年度 乗車人員 降車人員
1956 118,732 121,447
1957 126,008 131,990
1958 136,319 141,271
1959 131,213 136,530
1960 147,808 155,244
1961 166,955 170,590
1962 183,267 185,934
1963 156,967 165,464

廃止後の状況[編集]

岐阜バス・西鏡島バス停(2014年12月撮影)
  • 駅の跡地は、河渡橋への高架区間の南付近であった。名鉄バス→岐阜バス「西鏡島」バス停、およびバスの回転所に利用されていたが、岐阜バスの路線再編成の影響により2008年頃に回転所は廃止され、区画整理により分譲住宅地・商業地[9]になっている。従って、かつての西鏡島駅跡地は現状のバス停以外では名残が残っていない。

隣の駅[編集]

名古屋鉄道
鏡島線
港駅 - 西鏡島駅

脚注[編集]

  1. ^ 廃止から10年・岐阜の電車(平成27年 春季特別展)”. 名鉄のオススメ. 名古屋鉄道. 2016年7月3日閲覧。
  2. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、252,330頁。 
  3. ^ 川島令三全国鉄道事情大研究』 名古屋北部・岐阜篇 1、草思社、1997年、126頁。ISBN 4-7942-0796-4 
  4. ^ 『岐阜のチンチン電車 岐阜市内線と美濃町・揖斐・谷汲線の85年』郷土出版社、1997年、25頁。ISBN 4-87670-097-4 
  5. ^ a b c 『岐阜のチンチン電車 岐阜市内線と美濃町・揖斐・谷汲線の85年』郷土出版社、1997年、219-230頁。ISBN 4-87670-097-4 
  6. ^ a b 今尾恵介(監修)日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、52頁。ISBN 978-4-10-790025-8 
  7. ^ 徳田耕一『名鉄600V線の廃線を歩く-惜別の“岐阜線”と空港線誕生』JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉、2005年、74-75頁。ISBN 978-4-53305-883-7 
  8. ^ 『岐阜のチンチン電車 岐阜市内線と美濃町・揖斐・谷汲線の85年』郷土出版社、1997年、152-153頁。ISBN 4-87670-097-4 
  9. ^ アクセス,テニスラウンジ西岐阜。2015年1月10日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]