神角寺
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神角寺(じんかくじ)は、大分県豊後大野市朝地町鳥田にある高野山真言宗の寺院。山号は如意山(にょいざん)。本尊は十一面観音。
概要
[編集]豊後大野市北西部に位置する標高730mの神角寺山の頂上近くにある寺院。境内には樹齢100年を超える約500本のシャクナゲがあり、別名石楠花寺(しゃくなげでら)とも呼ばれて、5月の開花期には多くの見物客が訪れる名所となっている。
神角寺は、霊山の霊山寺、九六位山の円通寺とともに豊後の三大寺院と称される[1]。また、神角寺を含む地域は、大分県により神角寺芹川県立自然公園に指定されている。
歴史
[編集]欽明天皇31年(570年)に新羅の僧によって建立され、醍醐天皇(在位897年 – 930年)の時代に聖宝により真言宗の寺院にされたと伝えられる。
建久7年(1196年)には、大野荘の領主であった大野九郎泰基が、大友氏の初代当主で豊後守護として入国した大友能直との合戦に破れ、この寺で自害したと伝えられる(なお、大友氏が豊後に下向したのは第3代の頼泰からであるとされ、能直が豊後に下向したという記録はない。ただし、豊後大野市内には能直の墓が残されている)。
その後戦火により荒廃したが、応安2年(1369年)に大友氏により現在の本堂(当時は東坊)を含む六坊が建てられ、中興した。
文化財
[編集]- 本堂(1907年(明治40年)5月27日指定) - 室町時代の応安2年(1369年)に大友氏により建立されたもので、宝形造、桧皮葺、正面3間・側面3間の簡素な堂である。多くの補修を受けているが、古い禅宗様式をとどめている。
- 木造金剛力士立像(1982年(昭和57年)6月5日指定) - 山門に安置される高さ約2.5mの一対の寄木造彩色の金剛力士像で、鎌倉時代前期の作とされる。静的な表現の中に力強さが潜む。
脚注
[編集]- ^ 神角寺 スポット情報 日本一の「おんせん県」大分県の観光情報公式サイト