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{{出典の明記|date=2021年7月}}[[Image:Inlay_making_25.JPG|thumb|インレー]]
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'''インレー''' (inlay) は、[[歯学|歯科医療]]で、[[窩洞]]([[う蝕|虫歯]]を削った後の穴)にはめ込む詰め物(義歯)。インレーと同様の詰め物だが[[咬頭頂]]を超え[[歯冠]]の大部分を覆うものを特に'''アンレー''' (onlay) といい、通常のインレーより強度が必要になる。なお、インレーとは元来は[[象嵌]](ぞうがん)を意味する。
'''インレー''' (inlay) は、[[歯学|歯科医療]]で、[[窩洞]]([[う蝕|虫歯]]を削った後の穴)にはめ込む詰め物(義歯)。インレーと同様の詰め物だが[[咬頭頂]]を超え[[歯冠]]の大部分を覆うものを特に'''アンレー''' (onlay) といい、通常のインレーより強度が必要になる。なお、インレーとは元来は[[象嵌]](ぞうがん)を意味する。虫歯が進行し、インレーで修復が困難な場合には、[[クラウン (歯科)|クラウン]]を被せることになる。


== 材料 ==
== 材料 ==

2022年7月9日 (土) 06:07時点における版

インレー

インレー (inlay) は、歯科医療で、窩洞虫歯を削った後の穴)にはめ込む詰め物(義歯)。インレーと同様の詰め物だが咬頭頂を超え歯冠の大部分を覆うものを特にアンレー (onlay) といい、通常のインレーより強度が必要になる。なお、インレーとは元来は象嵌(ぞうがん)を意味する。虫歯が進行し、インレーで修復が困難な場合には、クラウンを被せることになる。

材料

金属

金のインレー

金属のインレーは広く使われている。強度は高く割れにくいが、長期的には変形を起こし、歯との間に隙間が生まれ、2次カリエス(虫歯の再発)の可能性がある。銀色合金では金色)で、審美性が悪い。銀色のものを俗に銀歯、金色のものを俗に金歯と言われることが多い。18Kや20Kで用いられる金歯は、金ならではのしなやかさがあり、隙間が生まれにくいほか、他の歯を痛めることも少ない。金合金以外は、長期的には錆びて溶出し、金属アレルギーを起こすことがある。熱伝導性が高く、熱いまたは冷たい飲食物に対し過敏になることがある。世界的には銀歯を使用することは減ってきているが、日本では未だに銀歯を用いることが多い。なお、金歯は世界的にみてもよく使われ、セラミックなどをもってしても今だ金を越える材料はない。

アマルガム
詳細はアマルガム修復を参照。1980年代までは盛んに使われたが、現在では安全性のためにあまり使われない。日本の公的保険適用からも外された。海外では、安価な治療法としてよく使われる。
パラジウム合金
アマルガムに代わって広く使われるようになった。通称「金パラ」。日本の公的保険適用。いわゆる銀歯である。
ニッケルクロム合金
金属アレルギーが起きやすいため、あまり使われない。日本の公的保険適用。
金合金
生体親和性が高く安全性が高く、しなやかな材質で適合性が非常に高い。辺縁封鎖性が良く、2次虫歯のリスクが低い。そのため、歯科医師などの多くは、金合金で治療することが多い。世界的にもよく使われる。

白色の材料

以下の材料は、白色で審美性が高い。他方、割れやすいなどのデメリットも多く、歯科医師などは、自身の治療には金を使うことが多い。

レジン
詳細はコンポジットレジン修復法を参照。合成樹脂の一種。磨り減りやすくしかも割れやすいので、噛み合わせなどには使えない。吸水性があるので長期的には変色する。また変形もしやすく、二次カリエスの可能性がある。日本の公的保険適用。
セラミック
白色で変色もせず、審美性は最も優れている。ハイブリッドより硬度が高いため、磨り減りにくく変形もしにくいが、割れやすい。特に臼歯部で割れるケースが多い。金に比べて二次カリエスのリスクも高い。高価。
ハイブリッド
セラミックに微量のレジンを混合させて使う。長所と短所はセラミックに準ずるが、セラミックよりは割れにくく、わずかに変色する。セラミックよりは安価。

関連項目