「冷え性」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし |
編集の要約なし |
||
32行目: | 32行目: | ||
== 冷え性と漢方 == |
== 冷え性と漢方 == |
||
* 西洋医学では冷え性は一般には病気と見なさない場合が多く、あるいは自律神経失調症と見なされるが、漢方では冷え性を未病、病気になる前駆症状と考える。 |
* 西洋医学では冷え性は一般には病気と見なさない場合が多く、あるいは自律神経失調症と見なされるが、漢方では冷え性を未病、病気になる前駆症状と考える。 |
||
体質や症状により以下のような漢方薬の処方が代表的である。(参考:数字はツムラの製品番号である。) |
体質や性別、症状により以下のような漢方薬の処方が代表的である。(参考:数字は[[ツムラ]]の製品番号である。) |
||
* 18 桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ) |
* 18 桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ) |
||
* 24 加味逍遙散(カミショウヨウサン) |
* 24 [[加味逍遙散]](カミショウヨウサン) |
||
* 25 桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン) |
* 25 [[桂枝茯苓丸]](ケイシブクリョウガン) |
||
* 38 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ) |
* 38 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ) |
||
* 41 補中益気湯(ホチュウエッキトウ) |
* 41 [[補中益気湯]](ホチュウエッキトウ) |
||
* 61 桃核承気湯(トウカクジョウキトウ) |
* 61 桃核承気湯(トウカクジョウキトウ) |
||
* 63 五積散(ゴシャクサン) |
* 63 五積散(ゴシャクサン) |
||
* 100 大建中湯(ダイケンチュウトウ) |
* 100 [[大建中湯]](ダイケンチュウトウ) |
||
*漢方薬による治療は、患者一人ひとりの体質や症状などが考慮され処方されます。自分で判断するのではなく、医師や薬剤師にご相談ください。 |
*漢方薬による治療は、患者一人ひとりの体質や症状などが考慮され処方されます。自分で判断するのではなく、医師や薬剤師にご相談ください。 |
2014年4月13日 (日) 08:09時点における版
この記事の内容の信頼性について検証が求められています。 |
冷え性(ひえしょう)は、特に手や足の先などの四肢末端が温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態のことである。
概要
血行障害(Poor blood circulation)、特に末梢血管などでの障害により生じることがある。一般的な特徴として、身体全体に寒さを感じないが、四肢など部分的に冷えを感じることが多い。
- 冷え性の要因
- ひとつの原因として、ホルモンの変動とそれに伴う自律神経のバランスの乱れが考えられる。症状が見られる女性は、周期的なホルモン変動の多いのはこのためと考えられる。
- 更年期にいたり、のぼせたり顔がほてったりするのに手足は冷える症状がでる場合があるが、同様の原因による。また間違ったダイエットも冷え症の原因になる。これはタンパク質、ビタミン、ミネラル、脂肪などの摂取不足から栄養失調を生じるためである。
- 男女の差
- 冷え性は女性に多いといわれるが、男性にも冷え性に悩む者が少なくない。一般に、女性は男性に比べて皮下脂肪が多いが、熱を通しにくい脂肪は、一旦冷えると温まりにくい性質がある。加えて、男性に比して血流の多い筋肉が少ないことも原因する。女性は男性に比して寒さに強いといわれるが、冷え性の女性はエネルギーの放散が緩いため、厳寒の雪山などや水難で遭難した場合にはむしろ長生きするといわれる。
- 冷え性による症状
- 冷え性に伴う慢性的な血行障害が原因で、しもやけ、腰痛、神経痛、肩こり、肌あれなどが起きうる。
冷え性の予防・改善
冷え性は、生活習慣病の側面があるため、生活改善することである程度の予防をすることが可能である。
- 米・肉・魚・野菜…など、バランスよく栄養を取る。
- 朝は早起きして、夜は寝不足にならないよう早めに寝るようにする。
- 毎日お風呂に入り、シャワーではなく浴槽に入るようにして、血流を良くする。
- 38度程度のぬるめのお湯にしっかり浸かる。あるいは42度程度の熱めのお湯と冷水のシャワーを交互に使う。
- 温かい服を着るようにして、温かい布団で寝る。
- マッサージや、柔軟体操などを行う。
- 定期的に適度な運動や、ウォーキングを行う。階段はなるべく歩いて昇降する。有酸素運動を行う。
- 冷えを覚える部位の運動を行う。下肢の冷えにはつまさきや膝の屈伸運動や速足での歩行などを行う。
- 過度な酒や、タバコは控える。
- クーラーの使用は最小限に留める。
- マフラーなどを利用して、首・手首・足首を暖めることで、効率的に保温できる。
- 渇きを覚えたとき以外の不要な水分摂取は控える。
冷え性と漢方
- 西洋医学では冷え性は一般には病気と見なさない場合が多く、あるいは自律神経失調症と見なされるが、漢方では冷え性を未病、病気になる前駆症状と考える。
体質や性別、症状により以下のような漢方薬の処方が代表的である。(参考:数字はツムラの製品番号である。)
- 18 桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ)
- 24 加味逍遙散(カミショウヨウサン)
- 25 桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
- 38 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)
- 41 補中益気湯(ホチュウエッキトウ)
- 61 桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)
- 63 五積散(ゴシャクサン)
- 100 大建中湯(ダイケンチュウトウ)
- 漢方薬による治療は、患者一人ひとりの体質や症状などが考慮され処方されます。自分で判断するのではなく、医師や薬剤師にご相談ください。
参考文献
- 佐藤巳代吉『かくれ冷え症は万病のもと』文芸社、2007年、77-85頁。
- 花輪 壽彦 監修『漢方 決定版』新星出版社、2005年、208-209頁。
- 仙頭 正四郎/土方 康世『冷え性 健康双書』農山漁村文化協会、2007年。
- 川嶋 朗『冷え克服法 川嶋朗式すぐ効くずっと効く』エクスナレッジ、2010年。
脚注