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なお、[[流星]]になっていない、[[宇宙空間]]で採取したダストについて「母天体」と言うことがある。
なお、[[流星]]になっていない、[[宇宙空間]]で採取したダストについて「母天体」と言うことがある。


==母天体と流星群==
== 母天体と流星群 ==
地球と彗星の軌道は最大2ヶ所で交わるので、1つの彗星が2つの流星群の母天体になることがある。ダストトレイルに濃淡があると、もっと増えることもある。
地球と彗星の軌道は最大2ヶ所で交わるので、1つの彗星が2つの流星群の母天体になることがある。ダストトレイルに濃淡があると、もっと増えることもある。


[[しぶんぎ座流星群]]の母天体は確定していないが、話題になることが多いので記した。
[[しぶんぎ座流星群]]の母天体は確定していないが、話題になることが多いので記した。


*[[ハー彗星]] (1P) → [[みずがめ座η流星群]]・[[オリオン座流星群]]
* [[ハー彗星]] (1P) → [[みずがめ座η流星群]]・[[オリオン座流星群]]
*[[エンケ彗星]] (2P) → [[おうし座流星群]]
* [[エンケ彗星]] (2P) → [[おうし座流星群]]
*[[ポンス・ネッケ彗星]] (7P) → [[うしかい座流星群]]
* [[ポンス・ウィネッケ彗星]] (7P) → [[うしかい座流星群]]
*[[タットル彗星]] (8P) → [[こぐま座流星群]]
* [[タットル彗星]] (8P) → [[こぐま座流星群]]
*[[ジャコビニ・ツィナー彗星]] (21P) → [[ジャコビニ流星群]]
* [[ジャコビニ・ツィナー彗星]] (21P) → [[ジャコビニ流星群]]
*[[テンペル・タットル彗星]] (55P) → [[しし座流星群]]
* [[テンペル・タットル彗星]] (55P) → [[しし座流星群]]
*[[シュスマン・ハマン第3彗星]] (73P) → [[ヘルクレス座τ流星群]]・[[うしかい座α流星群]]
* [[シュスマン・ハマン第3彗星]] (73P) → [[ヘルクレス座τ流星群]]・[[うしかい座α流星群]]
*[[マクホルツ第1彗星]] (96P) → [[かみのけ座流星群]]・[[おひつじ座流星群]]・しぶんぎ座流星群 ?
* [[マクホルツ第1彗星]] (96P) → [[かみのけ座流星群]]・[[おひつじ座流星群]]・しぶんぎ座流星群 ?
*[[スイフト・タットル彗星]] (109P) → [[ペルセウス座流星群]]
* [[スイフト・タットル彗星]] (109P) → [[ペルセウス座流星群]]
*[[C/1490 Y1]] = {{mp|2003 EH|1}} → しぶんぎ座流星群 ?
* [[C/1490 Y1]] = {{mp|2003 EH|1}} → しぶんぎ座流星群 ?
*[[ブランン彗星]] (P/1819 W1) = {{mp|2003 WY|25}} → [[ほうおう座流星群]]
* [[ブランペイン彗星]] (P/1819 W1) = {{mp|2003 WY|25}} → [[ほうおう座流星群]]
*[[サッチャー彗星]] (C/1861G1) → [[こと座流星群]]
* [[サッチャー彗星]] (C/1861G1) → [[こと座流星群]]
*[[ファエトン (小惑星)|ファエトン]] (A 3200) → [[ふたご座流星群]]
* [[ファエトン (小惑星)|ファエトン]] (A 3200) → [[ふたご座流星群]]


[[Category:流星群の母天体|*]]
[[Category:流星群の母天体|*]]

2012年12月22日 (土) 20:53時点における版

母天体(ぼてんたい)は、流星群を生む流星物質を放出している天体である。母天体は、周期彗星か、最近まで彗星だった小惑星である。母天体が彗星の場合、母彗星とも言う。

彗星が太陽に接近すると、などの揮発成分にともない、大量のダストが放出される。ダストが放出されるのは太陽に近づいたときだけだが、ダストは彗星とわずかに相対速度を持ち、軌道全体に広がり、ドーナツ状に分布する。これがダストトレイルである。地球がダストトレイルを通過したとき、流星群が見える。

母天体が長く現在の軌道を回っていると、ダストはダストトレイル全体に広がり、毎年安定した流星群が見られる。逆に、現在の軌道をあまり回っていないと、ダストは彗星の前後にしか存在せず、彗星の通過とほぼ同時に地球がダストトレイルを通過しないと、活発な流星群が見られない。ジャコビニ・ツィナー彗星が母天体のジャコビニ流星群テンペル・タットル彗星が母天体のしし座流星群がこの例である。

長い時間がたつと、短周期彗星は揮発性物質を使い切り、小惑星になると推測されている。ふたご座流星群の母天体であるファエトンは、(天文学的時間スケールで)つい最近まで彗星だったと思われる。このような天体は、彗星・小惑星遷移天体 (CAT) に分類される。

流星群の名前は通常、放射点星座しし座流星群など)や近くの星の名前(みずがめ座η流星群など)である。これは、母天体の発見より何十年も先に流星群が観測されるからである。しかし、ジャコビニ流星群は例外的に、母天体ジャコビニ・ツィナー彗星(旧称ジャコビニ彗星)の名で呼ばれる。これは、先に彗星が発見され、その後、木星の重力で軌道を変え、地球の軌道と交差し、流星群が見られるようになったからである。

なお、流星になっていない、宇宙空間で採取したダストについて「母天体」と言うことがある。

母天体と流星群

地球と彗星の軌道は最大2ヶ所で交わるので、1つの彗星が2つの流星群の母天体になることがある。ダストトレイルに濃淡があると、もっと増えることもある。

しぶんぎ座流星群の母天体は確定していないが、話題になることが多いので記した。