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2012年11月14日 (水) 15:19時点における版
イノトランス(InnoTrans)とは、世界最大の国際鉄道技術見本市の名称である。
2年に1回、偶数の年の9月に、ドイツ・ベルリンで開催される。
概要
第1回の開催は1996年で、鉄道技術見本市としては世界最大のものであり、開催時点で最新の鉄道技術に関する出展が行われる。
出展内容は主として、車両関係や車両部品・コンポーネント関係技術、線路などのインフラストラクチャー技術や保線関係技術、トンネルなどの土木関係技術となっている。近年では鉄道情報システムなど、情報技術の出展も増加している。
世界的な鉄道市場の拡大の情勢にあって、開催規模は年々拡大する一方となっている。
来場客
主な来場客は、鉄道事業者や鉄道関連メーカーである。さらに大学の研究者や営業関係、メディア関係、貿易関係も対象である。
このイベントでは、多数の鉄道車両が展示されることもあり、業界関係者だけではなく、多くの鉄道ファンにとっても魅力あるもので、ビジネスデー期間後、週末に開催される一般開放では、多くの鉄道ファンが来訪する。
出展企業
出展する企業は、アルストム、シーメンス、ボンバルディア・トランスポーテーションといった「ビッグ3」を初めとして、大小さまざまな鉄道関連企業となっている。多くはドイツを含めたヨーロッパ各国の企業とであるが、アメリカからの出展もある。近年は欧米以外からの参加も増加している。
世界最大の鉄道技術見本市であり、数多くの競合相手企業が一堂に会することから、その注目度は非常に高く、各企業とも多くのリソースを費やして、自社の最新鋭・最先端の鉄道技術をアピールする場となっている。
日本からの出展は、全体の出展社数の割には非常に少ないのが現状であるが、「日本鉄道車両輸出組合」(JORSA)のほか、鉄道関連メーカもいくつか出展しており、日本の鉄道技術を世界にアピールする重要な場となっている。
2010年(第8回)に出展する日本企業
以下は出展者一覧より。 (http://www.messe-berlin.jp/topix/pdf/it12report.pdf)
- オイレス工業
- 川崎重工業車両カンパニー
- 京三製作所
- 近畿車輛
- 近鉄車両エンジニアリング
- 住友金属工業
- 住友電気工業
- 積水化学工業
- 大誠テクノ
- 鉄道総合技術研究所(鉄道総研・JR総研)
- 東急車輛製造
- 東京地下鉄(東京メトロ)
- 東芝
- 東洋ゴム工業
- 東洋電機製造
- ナブテスコ
- 日本信号
- 日本鉄道車両輸出組合(JORSA)
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 日立アプライアンス
- 日立製作所
- 富士電機システムズ
- 古河電気工業
- 三井物産プラントシステム
- 三菱電機
- 八洲器材
データ
2012年(第9回)
- 開催日 :2012年9月18日~21日(一般公開:22日,23日)
- 出展者 :49ヶ国 2,515社・団体
2010年(第8回)
- 開催日 :2010年9月21日~24日
- 出展者 :45ヶ国 2,242社・団体
- 来場者数:100,000人 100ヶ国から
- 展示車両:121両 成約:約20億ユーロ
2008年(第7回)
- 出展者 :41ヶ国 1,912社・団体
- 来場者数:80,000人 100ヶ国から
- 会場面積:150,000平方メートル (線路延長3,500m
- 展示車両:91両 成約:約20億ユーロ
2006年(第6回)
- 出展者:41ヶ国 1,606社・団体(うち半数がドイツ国外)
- ビジネスデー来場者数:90ヶ国 55:000人(うち約40%がドイツ国外)
- 一般開放日来場者数:25,000人
- 会場面積:100,000平方メートル(線路延長2,000m、展示スペース20,000平方メートル)
2004年(第5回)
- 出展者:35ヶ国 1,369社・団体
- ビジネスデー来場者数:46,000人
- 一般開放日来場者数:21,000人
- 会場面積:82,000平方メートル(線路延長2,000m)
2002年(第4回)
- 出展者:30ヶ国 1,045社・団体
- ビジネスデー来場者数:30,000人
- 一般開放日来場者数:30,000人
- 会場面積:50,000平方メートル
参考文献 鉄道ジャーナル 2003年1月号 ヨーロッパの鉄道見本市イノトランス2002を見る(東原昭彦)