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2007年6月6日 (水) 15:33時点における版

行商専用列車（ぎょうしょうせんようれっしゃ）は、行商のための団体専用列車である。

成り立ち

行商人とともに物資を輸送する列車はあまり見られないが、関東大震災を契機に千葉県から東京都への野菜の行商が始まり、専用列車として京成電鉄の野菜行商専用列車、通称「なっぱ電車」が走り始めた。

また近畿日本鉄道（近鉄）では、魚介類を一般列車に持ち込むと悪臭など他の客の迷惑になるため、「伊勢志摩魚行商組合連合会」のための専用車両・列車を仕立てることになり、1963年に鮮魚列車（鮮魚貨物列車とは異なる）として魚介類行商人のための団体専用列車が運行を開始した。

地方私鉄では気動車の端に「鮮魚台」と呼ばれるカゴを設置して、乗客とともに鮮魚を輸送していた。

現状

私鉄で運行されていた行商専用列車は、地方私鉄の相次ぐ廃線や合理化に伴い縮小の一途をたどった。京成電鉄の「菜っ葉列車」も次第に縮小され、1982年からは最後尾1両だけの貸切で運行されている。近鉄の「鮮魚列車」は、自動車の普及などにより利用客が減少したものの、現在でも平日・土曜の朝に近鉄大阪線・近鉄山田線の宇治山田駅～上本町駅間で、夕方に上本町駅～松阪駅間で運行が行われている。

外部リンク

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 ==成り立ち==
-[[行商人]]とともに[[物資]]を[[輸送]]する列車はあまり見られないが、[[関東大震災]]を契機に[[千葉県]]から[[東京都]]への[[野菜]]の行商が始まり、専用列車として[[京成電鉄]]の野菜行商人専用列車、通称'''「なっぱ電車」'''が走り始めた。
+[[行商人]]とともに[[物資]]を[[輸送]]する列車はあまり見られないが、[[関東大震災]]を契機に[[千葉県]]から[[東京都]]への[[野菜]]の行商が始まり、専用列車として[[京成電鉄]]の野菜行商専用列車、通称'''「なっぱ電車」'''が走り始めた。
-また[[近畿日本鉄道]]（近鉄）では、[[魚介類]]を一般列車に持ち込むと悪臭など他の客の迷惑になるため、「伊勢志摩魚行商組合連合会」のための専用車両・列車を仕立てることになり、[[1963年]]に'''「鮮魚列車」'''（上記の鮮魚列車とは異なる）として魚介類行商人のための[[団体専用列車]]が運行を開始した。
+また[[近畿日本鉄道]]（近鉄）では、[[魚介類]]を一般列車に持ち込むと悪臭など他の客の迷惑になるため、「伊勢志摩魚行商組合連合会」のための専用車両・列車を仕立てることになり、[[1963年]]に[[鮮魚列車]]（[[鮮魚貨物列車]]とは異なる）として魚介類行商人のための[[団体専用列車]]が運行を開始した。
 [[地方私鉄]]では[[気動車]]の端に「鮮魚台」と呼ばれるカゴを設置して、乗客とともに鮮魚を輸送していた。
 ==現状==
-私鉄で運行されていた鮮魚列車や行商人専用列車も地方私鉄の相次ぐ[[廃線]]や合理化で縮小し、最後まで運行されていた[[京成電鉄]]の「菜っ葉列車」も次第に縮小され、[[1982年]]からは最後尾1両だけの貸切で運行されている。また近鉄の「鮮魚列車」は、[[自動車]]の普及などにより利用客が減少したものの、現在でも平日・土曜の朝に[[近鉄大阪線]]・[[近鉄山田線]]の宇治山田駅～上本町駅間で、夕方に上本町駅～松阪駅間で運行が行われている。
+私鉄で運行されていた行商専用列車は、地方私鉄の相次ぐ[[廃線]]や合理化に伴い縮小の一途をたどった。[[京成電鉄]]の「菜っ葉列車」も次第に縮小され、[[1982年]]からは最後尾1両だけの貸切で運行されている。近鉄の「鮮魚列車」は、[[自動車]]の普及などにより利用客が減少したものの、現在でも平日・土曜の朝に[[近鉄大阪線]]・[[近鉄山田線]]の宇治山田駅～上本町駅間で、夕方に上本町駅～松阪駅間で運行が行われている。
 ==外部リンク==