日本国憲法第70条
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日本国憲法の第5章「内閣」にある条文で、内閣総理大臣が欠けたとき、または衆議院議員総選挙の後に初めて召集された国会(特別会)での内閣総辞職について規定する。
(にほんこく(にっぽんこく)けんぽう だい70じょう)は、条文
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- 第七十条
- 内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
「内閣総理大臣が欠けたとき」の意
[編集]内閣総理大臣の死亡のほか、国会議員の地位を失うことによっても失格としてこれに含まれると解されている[1]。
内閣総理大臣が欠けた例
[編集]1980年、第2次大平内閣において大平正芳首相が死亡により欠けたため、伊東正義内閣官房長官が事前指定に基づいて内閣総理大臣臨時代理に就任し、即刻内閣総辞職を行った。大平の死亡時には衆議院が解散されていたため、第71条に基づく職務執行内閣は総選挙を経て特別会の召集日を迎えることとなったが、既に総辞職済みであるとして、職務執行内閣としての改めての総辞職は行われなかった[2]。
沿革
[編集]大日本帝国憲法
[編集]なし
GHQ草案
[編集]「GHQ草案」、国立国会図書館「日本国憲法の誕生」。
日本語
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- 第六十三条
- 総理大臣欠員ト為リタルトキ又ハ新国会ヲ召集スルトキハ内閣ハ総辞職ヲ為スヘク新総理大臣指名セラルヘシ
- 右指名アルマテハ内閣ハ其ノ責務ヲ行フヘシ
英語
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- Article LXIII.
- Whenever a vacancy occurs in the office of Prime Minister or upon the convening of a new Diet, the Cabinet shall collectively resign and a new Prime Minister shall be designated.
- Pending such designation, the Cabinet shall continue to perform its duties.
憲法改正草案要綱
[編集]「憲法改正草案要綱」、国立国会図書館「日本国憲法の誕生」。
- 第六十六
- 内閣総理大臣欠クルニ至リタルトキ又ハ衆議院議員総選挙ノ後ニ於テ初メテ国会ノ召集アリタルトキハ内閣ハ総辞職ヲ為スコトヲ要スルコト
憲法改正草案
[編集]「憲法改正草案」、国立国会図書館「日本国憲法の誕生」。
- 第六十六条
- 内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
関連条文
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 首相官邸ホームページ「内閣制度と歴代内閣」
- ^ 樋口陽一・中村睦男・佐藤幸治・浦部法穂著 『注解法律学全集3 憲法Ⅲ(第41条~第75条)』 青林書院、1998年、227頁