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新興出版社啓林館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
新興出版社から転送)
株式会社新興出版社啓林館
SHINKOSHUPPANSHA KEIRINKAN CO.,LTD
社屋 (2024年7月)
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
543-0052
大阪府大阪市天王寺区大道4-3-25
設立 1949年2月
業種 情報・通信業
法人番号 7120001023849 ウィキデータを編集
事業内容 教科書・学習参考書・児童書の出版・販売など
代表者 佐藤諭史(代表取締役社長)
曽川誉章(代表取締役)
北川賀世子(代表取締役)
資本金 1億円
売上高 102億円(2023年9月期)[1]
従業員数 220名(2024年1月現在)
関係する人物 原野仲次(創業者)
曽川勝太郎(創業者)
佐藤武雄(創業者)
外部リンク https://www.shinko-keirin.co.jp/
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株式会社新興出版社啓林館(しんこうしゅっぱんしゃけいりんかん、: SHINKOSHUPPANSHA KEIRINKAN CO.,LTD)は、大阪府大阪市天王寺区に本社を置く検定教科書副教材・自習書・問題集・児童書などを発行する出版社。同じ大阪に本社を置く五ッ木書房増進堂・受験研究社日本文教出版[注釈 1]と並ぶ在阪教育書出版会社の一つ。同社は教科書及び副教材を中心としたブランド「啓林館」(けいりんかん)のほかに、自習書などを中心とした「新興出版社」(しんこうしゅっぱんしゃ)並びに児童書等を中心にした「文研出版」(ぶんけんしゅっぱん)の3つのブランドで展開している。

沿革[2]

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  • 1946年 - 「任意組合新興出版社」として小学校向け自習書「国語の学習」と「算数の学習」を出版。
  • 1948年 - 「学生年鑑」と「新興の大全科」がヒット。
  • 1949年 - 株式会社新興出版社に改組。
  • 1951年 - 啓林館名義にて小学校向け検定教科書「算数」「理科」を発行。
  • 1953年 - 東京支社を開設。
  • 1956年 - 高等学校向け検定教科書「数学」「理科」を発行。
  • 1961年 - 商号株式会社新興出版社啓林館に変更。
  • 1964年 - 文研出版名義で「グリップ」「アタック」シリーズを発行。
  • 1967年 - 大阪本社ビル完成。
  • 1968年 - 文研出版ブランドで一般書の発行開始
  • 1969年 - 文研出版ブランドで児童書・実用書の発行開始
  • 1972年 - 空前のボウリングブームに乗り大阪市阿倍野区阪南町 に「ボウルカスタム」を創業。2007年に45年の歴史にピリオドを打ち閉館。
  • 1988年 - 高等学校向けに検定教科書「MILESTONE」を発行。
  • 1992年 - 小学校向け教科書「生活科」を発行。
  • 1996年 - グループ会社「文研出版販売株式会社」を設立
  • 2013年 - 大阪本社に「わくわく学習教室」完成。
  • 2020年 - 小学校英語教科書を発行。
  • 2023年 - 8月に東京支社新社屋竣工。東京大学協創プラットフォーム開発株式会社とスタートアップ支援事業を開始[3]

新興出版社ブランド

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  • 最初の出版物は教科書ではなく、小学校用自習書である。
  • 教科書に準拠した問題集(教科書準拠版)を中心に発刊しているが,幼児向けドリルから高校生向け教科書ガイドまで幅広く発刊している。
  • 教科書の発行者でありながら,日本の多くの教科書会社の準拠教材を発刊する唯一の出版社である。

出版物

  • 教科書ガイド(小中高)
  • 教科書ぴったりドリル
  • ドリルの王様
  • 教科書ぴったりレーニング
  • 定期テストズバリよくでる
  • ホントにわかる
  • 中1・2年の総復習
  • 合格BEST本
  • カスタムスタディガール
  • おうちレッスン(幼児向け)
  • 小学生の勉強法
  • 中学生の勉強法

啓林館ブランド

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  • 文部科学省検定済教科書の発行者番号は61。
  • 小学校向けに、算数理科生活科英語の4教科を発行。
    • 2011年度の小学校教科書の採択では、発行者別占有率で算数が第2位(34.3%)、理科が第2位(26.0%)、生活が第2位(14.9%)と高いシェアを占めている。
    • かつて伝説の算数教科書「緑表紙」を編纂した塩野直道を迎え、後発ながら理数教育に強い教科書出版社としての信頼と地位を築いた。
  • 中学校向けに、数学理科英語の3教科を発行。
    • 2012年度の中学校教科書採択では、発行者別占有率で数学が第1位(41.6%)、理科が第1位(32.5%)と高いシェアを占めている。
  • 高等学校向けに、数学理科英語の3教科を発行。
    • 2015年高校教科書採択冊数は、1,878,861冊で発行38社中第6位(シェア6.2%)であった。
    • 2005年度,2006年度の教科書検定で、本文にマンガを多用した数学教科書「オーレ!」シリーズが検定合格し話題になったが、採択は低迷している(2010年度採択では、数Iの教科書別占有率が全20点中19位でシェア0.4%)。
    • 2012年度の教科書採択では、数学Iの発行者別占有率が発行5社中第4位(7.7%)であった。
    • 2013年度の教科書採択では、英語表現Iの発行者別占有率が発行12社中第1位(45.7%)であった。
    • 2018年度以降、地学の教科書発行・改訂を唯一続けている。
    • 以前、普通教科情報の検定教科書も発行していたが、2013年度からの教育課程から発行を取りやめている。
  • 不祥事
    • 中学校の教科書検定が行われていた2014年度に外部閲覧が禁じられている検定途中の教科書を中学校の校長らに閲覧させ意見を聞いていた。

文研出版ブランド

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  • 主な出版物として「もこもこもこ」(文・谷川俊太郎/絵・元永定正)、「キャベツくん」シリーズ(長 新太)などの児童書がある。
  • 初めてカラー印刷を導入した学習参考書「グリップ」と問題集「アタック」シリーズは、参考書界で旋風を巻き起こし、同社のドル箱となった。

「よい絵本」(全国学校図書館協議会絵本委員会編)に選ばれた絵本

  • かさ
  • キャベツくん
  • ぽんぽん山の月
  • から から からが…
  • ろくべえまってろよ
  • いしころ

青少年読書感想文全国コンクールの課題図書作品

「青少年読書感想文全国コンクール」の課題図書に36回(2021年現在)選出されている。

  • 1973年 「はなれざるドド」[4]
  • 1974年 「ドロバチのアオムシがり」[5]
  • 1975年 「イシダイしまごろう」[6]
  • 1976年 「セキレイの歌」[7]
  • 1977年 「たおされたカシの木」[8]
  • 1979年 「荒野にネコは生きぬいて」[9]
  • 1981年 「なんやななちゃん なきべそしゅんちゃん」[10]
  • 1982年 「家出-12歳の夏」[11]
  • 1983年 「みつばちの家族は50000びき」[12]
  • 1988年 「新ちゃんがないた!」[13]
  • 1990年 「わすれるもんか!」[14]
  • 1994年 「少年の海」[15]
  • 1995年 「愛と悲しみの12歳」[16]
  • 1997年 「ジスランさんとうそつきお兄ちゃん」[17]
  • 1998年 「ぼくの一輪車は雲の上」[18]
  • 1999年 「だんまりレナーテと愛犬ルーファス」[19]
  • 2000年 「カモメがおそう島」[20]
  • 2001年 「森のスケーター ヤマネ」[21]
  • 2002年 「ぼくのクジラ」[22]
  • 2003年「トウモロコシが実るころ」[23]
  • 2004年「すてねこタイガーと家出犬スポット」[24]
  • 2005年「犬ぞりの少年」[25]
  • 2006年「ロボママ」[26]
  • 2007年「両親をしつけよう!」[27]
  • 2008年「3年2組は牛を飼います」[28]
  • 2009年「しあわせの子犬たち」[29]
  • 2011年「忘れないよリトル・ジョッシュ」[30]
  • 2012年「ココロ屋」[31]
  • 2013年「ジャコのお菓子な学校」[32]
  • 2014年「どこかいきのバス」[33]
  • 2015年「お話きかせてクリストフ」[34]
  • 2017年「チキン!」[35]
  • 2018年「最後のオオカミ」[36]
  • 2019年「マンザナの風にのせて」
  • 2020年「青いあいつがやってきた!?」
  • 2021年「そのときがくるくる」

脚注

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注釈

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  1. ^ かつて存在した大阪書籍の版権を引き継いでいる。

出典

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  1. ^ (株)新興出版社啓林館”. マイナビ. 2024年3月10日閲覧。
  2. ^ 会社概要・沿革 | 新興出版社啓林館”. www.shinko-keirin.co.jp. 2019年9月4日閲覧。
  3. ^ 新興出版社啓林館は、東大IPCとスタートアップ企業支援を目指し「1stRound BASE in 東大前 HiRAKU GATE」を開設”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2023年9月27日). 2024年3月9日閲覧。
  4. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第8回~第20回(1962年度~1974年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  5. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第8回~第20回(1962年度~1974年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  6. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第21回~第30回(1975年度~1984年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  7. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第21回~第30回(1975年度~1984年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  8. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第21回~第30回(1975年度~1984年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  9. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第21回~第30回(1975年度~1984年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  10. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第21回~第30回(1975年度~1984年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  11. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第21回~第30回(1975年度~1984年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  12. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第21回~第30回(1975年度~1984年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  13. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第31回~第40回(1985年度~1994年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  14. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第31回~第40回(1985年度~1994年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  15. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第31回~第40回(1985年度~1994年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  16. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第41回~第50回(1995年度~2004年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  17. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第41回~第50回(1995年度~2004年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  18. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第41回~第50回(1995年度~2004年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  19. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第41回~第50回(1995年度~2004年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  20. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第41回~第50回(1995年度~2004年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  21. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第41回~第50回(1995年度~2004年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  22. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第41回~第50回(1995年度~2004年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
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  31. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第51回~第60回(2005年度~2014年度)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
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  34. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第61回~(2015年度~)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  35. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第61回~(2015年度~)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。
  36. ^ 全国学校図書館協議会|過去の課題図書|過去の課題図書 第61回~(2015年度~)”. www.j-sla.or.jp. 2019年9月4日閲覧。

外部リンク

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