広島電鉄5000形電車のソースを表示

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{{Pathnav|[[コンビーノ]]|this=広島電鉄5000形電車（Combino Hiroshima）|frame=1}}
{{脚注の不足|date=2017年1月3日 (火) 16:36 (UTC)}}
{{鉄道車両
| 車両名   = 広島電鉄5000形電車<div style="font-size:80%;">GREEN MOVER</div>
| 背景色   = #3A6
| 文字色   = #FFF
| 画像     = Hiroden5006.JPG
| 画像説明 = [[広島電鉄宇品線|宇品線]]・[[本通停留場|本通電停]]付近の5006<br />当時[[宮島水族館]]の部分ラッピング電車であった
| 運用者   = [[広島電鉄]]
| 製造所   = [[シーメンス]]<br />[[アルナ工機]]・[[アルナ車両]]
| 製造年   = 1999年 - 2002年
| 製造数   = 12編成
| 運用開始 = 1999年6月9日
| 編成     = 5車体3台車連接固定編成
| 軌間     = 1,435 mm
| 電気方式 = 直流600V
| 最高運転速度 = 60 km/h
| 設計最高速度 = 80 km/h
| 起動加速度 = 3.5 km/h/s
| 常用減速度 = 4.8 km/h/s
| 非常減速度 = 6.0 km/h/s
| 編成定員 = 153(着席46)人
| 車両定員 = 
| 自重     = 
| 編成重量 = 31.7t（改修前）<br />32.5t（改修後）
| 編成長   = 
| 全長     = 30,520 mm
| 全幅     = 2,496 mm
| 全高     = 3,645 mm
| 車体長   = 5,840 mm （A・B車）<br />6,600 mm （C・D車）<br />4,040 mm （E車）
| 車体幅   = 
| 車体高   = 
| 床面高さ = 330 mm
| 車体材質 = 全金属（アルミ）製
| 台車     = 動力台車：SF 30 C TFW<br />無動力台車：SF 30 C LFW<ref name="siemens fc">{{Cite web|url=https://www.mobility.siemens.com/mobility/global/SiteCollectionDocuments/en/rail-solutions/components-and-systems/bogies-catalog-en.pdf|title=First Class Bogies|website=[[シーメンス]]|language=en|archive-url=https://web.archive.org/web/20190722230416/https://www.mobility.siemens.com/mobility/global/SiteCollectionDocuments/en/rail-solutions/components-and-systems/bogies-catalog-en.pdf|archive-date=2019-07-22|access-date=2022-12-22}}</ref>
| 車輪径   = 600 mm<ref name="siemens fc" />
| 固定軸距 = 1,800 mm<ref name="siemens fc" />
| 主電動機 = 三相かご形誘導電動機
| 主電動機出力 = 
| 駆動方式 = [[クイル式駆動方式|直角中空軸積層ゴム駆動方式]]<!--駆動装置は自在軸継手の種類だけのことではない、クイル式等は車軸に対して平行に駆動軸を設置するので、直角駆動を含めるのも矛盾する-->
| 歯車比   = 
| 編成出力 = 100kW × 4
| 制御方式 = VVVFインバータ制御
| 制御装置 = 
| 制動装置 = 
| 備考     = 
| 備考全幅 = {{ローレル賞|40|2000|link=no}}
}}
'''広島電鉄5000形電車'''（ひろしまでんてつ5000がたでんしゃ）は、[[広島電鉄]]の[[路面電車]]である。[[アルミニウム合金]]製の車体を持つ、5車体6軸の[[連接台車|関節式連節車]]で、100％低床車。[[1999年]]（平成11年）から[[2002年]]（平成14年）にかけて[[ドイツ]]の[[シーメンス]]社（シーメンス交通システム社）で5001 - 5012の12編成が製造された。愛称は'''GREEN MOVER'''（グリーンムーバー）、シーメンスにおける商品名は'''Combino Hiroshima'''である。

== 概要 ==
日本では[[熊本市交通局]][[熊本市交通局9700形電車|9700形電車]]に次ぐ、2例目の[[超低床電車|100%低床電車]]で、シーメンス・[[コンビーノ]]シリーズの一つである。日本での受け入れ整備{{Efn2|輸入[[自動車]]における[[PDI]]{{要曖昧さ回避|date=2024年7月}}（納車前検査）に相当。}}は[[アルナ工機]]で実施されたため、書類上はシーメンスと[[アルナ工機]]（[[アルナ車両]]）の共同製造になっている。

広電宮島口側から順番にA、C、E、D、Bの各車で構成される。A、B車に動力台車、E車に附随台車があり、C、D車には車輪がない「浮き車体」になっている。各車間は関節で結ばれている。なお、編成の長さが、[[軌道運転規則]]で定められた30m以内に収まらないため[[運輸省]]（現・[[国土交通省]]）の特認を受けている。

車体の外観はオリジナルのコンビーノをベースに日本でデザインした前面を組み合わせた。塗装デザインは[[榮久庵憲司]]が担当した。客用窓は固定式、客用扉は[[プラグドア|プラグ式]]で、左側面はA、C、D車に、右側面はC、D、B車に設けられている。

なお、前面およびライト下のスカートは取り外し可能で、中に非常時に他の車両と連結するための連結棒がある。

車内はステップが無いため広く感じられる。また窓が大きいため眺望がよく、昼間は大変明るい。吊り広告を含め[[広告]]枠が一切無く、これは当時としては異例であった。座席はA車とB車とE車はタイヤハウス上にクロスシートが設置され、C車とD車についてはバケットタイプのロングシートが設置されている。初期車の座席が従来車に比べて固く評判が良くなかったことから、5005以降は座席が比較的柔らかいものになり、それ以前の車両についても順次交換された。

広島電鉄で初めて、車内に次の停車駅等の案内表示器が付いた。連結部上部に1行分のLEDパネルが設置されている。

冷房装置はA・B車に運転室用（能力3,700kcal/h）と、C・D車に客室用（同 26550kcal/h）を搭載している。

[[集電装置|パンタグラフ]]はシングルアーム式をC・D車に搭載している。制御装置は[[パルス幅変調|PWM]][[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]方式を採用。屋上に搭載したトラクション・コンテナ{{Efn2|VVVFインバータ装置、フィルターリアクトル、断流器などの主制御装置に関わる機器類を集約・格納した箱。}}に内蔵されている。制動装置は、[[回生ブレーキ]]優先[[発電ブレーキ]]を常用するほか、非常用として[[電磁吸着ブレーキ|電磁吸着式のトラックブレーキ]]を備えているのが特徴である。

2000年には[[鉄道友の会]]より[[ローレル賞]]を広島電鉄の車両として初受賞した。

また、2003年度バリアフリー化推進功労者表彰・内閣官房長官賞を受賞している<ref>{{Cite web|和書|url=https://www8.cao.go.jp/souki/barrier-free/h15hyoushou/h15jyushou-gai.html#h15|title=平成15年度バリアフリー化推進功労者表彰（第2回）受賞者概要|publisher=内閣府|accessdate=2023-06-03}}</ref>。

== 車歴 ==
市内線・宮島線直通用として、乗降の利便性を図るため当車が投入された。

第1編成は製造時期と補助金の申請期限の関係でドイツ・[[フランクフルト・ハーン空港|ハーン空港]]から、[[ヴォルガ・ドニエプル航空]]の大型[[輸送機]][[An-124 (航空機)|An-124]]に載せられ、1999年3月13日に[[広島空港]]へ空輸された。その後、車両は広島空港から[[広島市]][[中区 (広島市)|中区]][[江波 (広島市)|江波]]にある[[江波車庫]]に搬入され組み立てられた。なお、第2編成以降はドイツから船で送られている。

同年4月から試運転を行い{{Efn2|この時は車体全体をダークグレーのフィルムで覆っていた。}}、6月9日、広電宮島駅（現在の広電宮島口駅）発の記念列車から運行を開始した。以降2002年までに12編成が投入され、市内線系統でも使用されるようになった。全車にスリップ防止のための砂撒き装置が設置されている。

しかし、広島の気候と合わない部分があること・車両価格や部品調達コストが高額なこと・部品調達に時間がかかり過ぎることなどが問題となって2002年で増備が打ち切られ、以降の新造は国内メーカーとの共同開発による[[広島電鉄5100形電車|5100形]]へ移行した。

2004年3月12日にメーカー側がコンビーノシリーズの[[リコール (一般製品)|リコール]]を発表した。内容は、屋上の連結装置取付部の強度不足が原因で周辺の構体に細かい亀裂が入り、放置すれば衝突事故などで屋根部が落下する危険があるとされるもので、5000形も全車が対象となり、2007年以降オーストリアのシーメンス関連工場に送り込まれた。さらに2009年に5007号が[[部品取り]]となって以降は運用を離脱する編成が相次いでおり、2024年3月時点で運行されている車両は5006号、5008号、5011号のみとなっている。

== 運用 ==
2015年現在、5001号 - 5011号は2号線(本線・宮島線)専用運用、5012号は1号線(紙屋町東経由宇品線)専用運用となっている。5012号は[[広島電鉄5100形電車|5101号]]の[[荒手車庫]]転属に伴い千田車庫に転属された。2号線運用車は、朝ラッシュのみ宮島口方面→紙屋町西→市役所前→広電本社前までの運用とその折り返しとして3号線（広電本社前→紙屋町西→広電西広島(己斐)）の運用に就くことがある。

== 各車状況 ==
[[File:Hiroden-5000-2.JPG|thumb|right|200px|2008年度カープ電車]]
[[File:Hiroden-5005B.jpg|thumb|right|200px|ICカード[[PASPY]]部分ラッピング電車]]
先述した通り、海外製ということもあり整備が難しく、運用停止中の編成が非常に多い。

特記がある場合を除き、2023年7月時点の状態を示す<ref>[https://rail.hobidas.com/feature/470957/ 大量休車も？ 飛行機で来た路面電車 広電「グリーンムーバー」の現在]、鉄道ホビダス、2023年8月3日。2024年3月5日閲覧。</ref>。

<!--運用状況等を書き換える場合は新たな信頼できる情報源を出典として提示してください。-->
{|class="wikitable"
|-
!style="width:2em;"|車号
!style="width:5.5em;"|竣工
!style="width:4em;"|所属車庫
!style="width:4em;"|塗装
!ICカード全扉乗降サービス対応日
!style="width:4em;"|運用状況
! |備考
|-
! 5001
| 1999年3月 || 荒手車庫 || 標準色 ||  ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || デビューまでは[[3M]]の全面ラッピングで覆面。<br />2013年2月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5002
| 1999年12月 || 荒手車庫 || 標準色 ||  ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 2013年2月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5003
| 1999年12月 || 荒手車庫 || 標準色 ||  ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 2013年8月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5004
| 1999年12月 || 荒手車庫 || 標準色 ||  ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 2013年8月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5005
| 2001年3月 || 荒手車庫 || 標準色 ||  ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 2014年3月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5006
| 2001年3月 || 荒手車庫 || 標準色 || 2022年7月27日 ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 2015年2月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5007
| 2001年3月 || 荒手車庫 || 標準色 ||  ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || [[部品取り]]として事実上の休車状態。
|-
! 5008
| 2001年9月 || 荒手車庫 || 標準色 || 2022年7月22日 ||style="background-color:lightgreen;"| 運用中 || 2015年2月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5009
| 2002年3月 || 荒手車庫 || 標準色 ||  ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 2015年3月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5010
| 2002年9月 || 荒手車庫 || 標準色 || 2022年8月6日 ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 2015年12月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5011
| 2002年11月 || 荒手車庫 || 標準色 || 2022年7月9日 ||style="background-color:lightgreen;"| 運用中 || 2015年12月に行先表示器がLEDに変更。
|-
! 5012
| 2002年11月 || 荒手車庫 || 標準色 || ||style="background-color:lightpink;"| 停止中 || 運用離脱前は千田車庫所属。<br/>2015年12月に行先表示器がLEDに変更。
|}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}

=== 出典 ===
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book |和書 |author=寺田裕一 |title=ローカル私鉄車輌20年 |date=2003-04 |publisher=[[JTBパブリッシング]] |series=JTBキャンブックス |volume=路面電車・中小私鉄編 |isbn=4533047181 |ref={{SfnRef|寺田|2003}}}}
* {{Cite book |和書 |author=長船友則 |title=広電が走る街今昔 |edition= |date=2005-06 |publisher=JTBパブリッシング |isbn=4533059864 |ref={{SfnRef|長船|2005}}}}

== 外部リンク ==
* [http://www.hiroden.co.jp/train/train-list/gm5000.html 車両の紹介] - 広島電鉄

{{rail-stub}}
{{広島電鉄の鉄軌道車両}}
{{ローレル賞選定車両一覧}}
{{シーメンス製の超低床電車}}

{{デフォルトソート:ひろしまてんてつ5000かたてんしや}}

[[Category:広島電鉄の直通電車|5000]]
[[Category:1999年製の鉄道車両]]
[[Category:シーメンス製の路面電車車両]]
[[Category:アルナ工機製の路面電車車両]]
[[Category:アルナ車両製の路面電車車両]]
[[Category:連接式の路面電車車両]]
[[Category:鉄道車両関連]]