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メタホウ酸バリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メタホウ酸バリウム
識別情報
CAS登録番号 13701-59-2 チェック, 19004-06-9 (一水和物) ×, 38720-52-4 (二水和物) ×
PubChem 610104323165673 (一水和物)
ChemSpider 3642855 チェック
UNII 5SE5SRJ05N
EC番号 237-222-4
特性
化学式 BaB2O4 or Ba(BO2)2
モル質量 222.95
外観 白色の粉末または無色の結晶
匂い 無臭
密度 3.85 g/cm3[1]
融点

1095℃ [2]

塩酸への溶解度 溶ける
屈折率 (nD) ne = 1.5534, no = 1.6776
構造
結晶構造 菱面体, hR126[3]
空間群 R3c, No. 161
格子定数 (a, b, c) a = 1.2529 nm, c = 1.274 nm Å
危険性
安全データシート(外部リンク) MSDS
GHSピクトグラム 急性毒性(低毒性)
GHSシグナルワード 警告(WARNING)
Hフレーズ H302
Pフレーズ P264, P270, P301+312, P330, P501
引火点 不燃性
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

メタホウ酸バリウム(メタホウさんバリウム、: barium metaborate)は、化学式Ba(BO2)2 または BaB2O4 と表される、バリウムホウ素酸素からなる結晶性化合物である。これはメタホウ酸 (HBO2) のバリウム塩にあたり、CAS登録番号は [13701-59-2] である。α相とβ相の二つが存在する。どちらも複屈折性を持つため、非線形光学結晶のひとつとして知られる。

α-メタホウ酸バリウム

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メタホウ酸バリウムは高温でα相を取る。

α-メタホウ酸バリウムはα-BBOと略称される。幅広い波長域(189nm〜3500nm)で透過率が高く複屈折性を持つため、光学では方解石TiO2LiNbO3などと共に複屈折結晶として用いられる。[4]

β-メタホウ酸バリウム

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β相(β-メタホウ酸バリウム、β-BaB2O4、BBO)は β-BBO と略称される。幅広い透過率を持ち、その透過光の波長は200 nmから3 μmに至る。結晶系は三方晶系である。シグナル光とアイドラ光に光子を分割する一般的な材料であるため、光パラメトリック発振 (OPO) や第二次高調波発生(SHG)等、各種パルスレーザーから出射されるレーザー光の波長変換や強度の増幅を行うために用いられる。光学分野においては結晶の切り出し方によってType I結晶とType II結晶を区別して用いることがある。

法規制

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日本では毒物及び劇物取締法および毒物及び劇物指定令によりバリウム化合物として劇物に指定されている。 他に、消防法に規定があり、また、バリウム化合物として大気汚染防止法の、ホウ素化合物として水質汚濁防止法土壌汚染対策法PRTR法の規制を受ける。

脚注

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  1. ^ Barium Borate (a-BBO) Crystal. casix.com
  2. ^ BBO Crystals – Beta Barium Borate and Lithium Borate Archived February 12, 2012, at the Wayback Machine.. clevelandcrystals.com
  3. ^ Guiqin, Dai; Wei, Lin; An, Zheng; Qingzhen, Huang; Jingkui, Liang (1990). “Thermal Expansion of the Low-Temperature Form of BaB2O4”. Journal of the American Ceramic Society 73 (8): 2526–2527. doi:10.1111/j.1151-2916.1990.tb07626.x. 
  4. ^ Barium Borate (a-BBO) Crystal”. Casix. 2008年5月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月3日閲覧。