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フェランドレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フェランドレン

α-フェランドレン

β-フェランドレン
識別情報
CAS登録番号 99-83-2 チェック, 555-10-2 チェック, 4221-98-1 チェック, 2243-33-6 チェック
PubChem (α): 7460(β): 11142(−)-(α): 442482(+)-(α): 443160(−)-(β): 443161
ChemSpider (α): 7180 ×
(β): 10669 ×
UNII 49JV13XE39 チェック, 2KK225M001 チェック, 56UV8X65K0 チェック, E45FS72C5K チェック
EC番号 202-792-5
KEGG C09875
C11391
C11392
C09877
ChEBI
特性
化学式 C10H16
モル質量 136.24 g/mol
外観 無色の油状 (α と β)
密度 α: 0.846 g/cm3
β: 0.85 g/cm3
沸点

α: 171-172 °C
β: 171-172 °C

への溶解度 溶けない(α と β)
危険性
GHSピクトグラム 可燃性経口・吸飲による有害性
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H226, H304
Pフレーズ P210, P233, P240, P241, P242, P243, P280, P301+310, P303+361+353, P331, P370+378, P403+235, P405, P501
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

フェランドレン (phellandrene) は有機化合物の一種で、二重結合の位置が異なる性質のよく似た異性体、α-フェランドレンβ-フェランドレンがある。IUPAC名p-メンタ-1,5-ジエン p-mentha-1,5-diene。室温ではうすい黄色の液体で、環状モノテルペンに分類される。α-フェランドレンの二つの二重結合はともに環内にある (endocyclic) が、β-フェランドレンでは一つが環外にある (exocyclic)。フェランドレンは水に不溶だがエーテルなどの有機溶媒とは自由に混和する。消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[1]

名称の由来はユーカリの一種ナローリーブドペパーミント (Eucalyptus radiata) の古い学名 Eucalyptus phellandra である[2]。α-フェランドレンはその植物のほか、ブロードリーブドペパーミント (Eucalyptus dives) の精油にも含まれる[3]。β-フェランドレンはフェンネルカナダバルサムから単離されている。

快い芳香を持つことから香料として使われる。β-フェランドレンのにおいはペパーミント様で、わずかに柑橘系の香りを帯びるとされる。

参考文献

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  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  2. ^ Jacobs, S. W. L.; Pickard, J. (1981). Plants of New South Wales. National Herbarium of New South Wales, Royal Botanic Gardens. ISBN 0-7240-1978-2.
  3. ^ Boland, D. J.; Brophy, J. J.; House, A. P. N. (1991). Eucalyptus Leaf Oils. Inkata Press. ISBN 0-909605-69-6.

関連項目

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