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トゥラン低地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カスピ海とアラル海の地図、黄色の部分はカスピ海へ流れ込む河川流域を表す。

トゥラン低地 (トゥランていち、英語: Turan Depression, Turan Lowland, Turanian Basinロシア語: Туранская низменность) は南トルクメニスタンからウズベキスタンを通ってカザフスタンまで広がる、低地砂漠凹地英語版である。ツラン低地とも呼ばれる[1]

トゥラン低地にはアラル・カスピ低地英語版に含まれるカスピ海東部とアラル海南東部が含まれるが、海抜0m以上の土地の部分にも広がっている。トゥラン低地は世界でも有数の大きさの砂漠地帯であり、トゥラン低地の平均年間降水量は381mm以下である。カラクム砂漠はトゥラン低地南部に広がっている。

トゥラン低地にある大都市としてはトルクメニスタンダショグズウズベキスタンヌクスウルゲンチの3つがある。トルクメニスタンのアクチャナヤ (Akchanaya, Акчаная) 低地は海抜-81m、カルスト地形中にできたポリエであるカラギーエ英語版は海抜-132mである。アムダリヤ川はこの低地を通って南東から北西方向へと流れている。

世界遺産

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世界遺産 寒冬のトゥラン砂漠群
カザフスタントルクメニスタンウズベキスタン
英名 Cold Winter Deserts of Turan
仏名 Déserts turaniens à hiver froid
面積 3,366,441 ha
(緩衝地帯 622,812 ha)
登録区分 自然遺産
登録基準 (9),(10)
登録年 2023年
第45回世界遺産委員会
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
トゥラン低地の位置(ウズベキスタン内)
トゥラン低地
使用方法表示

この地域は夏が暑く、冬が寒いが、こういった過酷な気候条件に適応した多様な動植物が生息しており、生物多様性に富んでいる。2023年にはアラル海周辺、ウスチュルト台地カラクム砂漠の一部を含む3か国の14か所が「寒冬のトゥラン砂漠群」としてユネスコ世界遺産に登録された[2]

登録箇所は以下の14か所である[3]

登録基準

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この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
  • (10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

脚注

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  1. ^ トゥラン低地 - 世界大百科事典 第2版の解説 コトバンク
  2. ^ Cold Winter Deserts of Turan” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年12月18日閲覧。
  3. ^ Cold Winter Deserts of Turan” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年12月18日閲覧。

外部リンク

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座標: 北緯41度50分00秒 東経59度58分00秒 / 北緯41.8333度 東経59.9667度 / 41.8333; 59.9667