コンテンツにスキップ

ジヨードメタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジヨードメタン
識別情報
CAS登録番号 75-11-6 チェック
PubChem 6346
EC番号 200-841-5
RTECS番号 PA8575000
特性
化学式 CH2I2
モル質量 267.84 g/mol
外観 クロロホルムのような臭いをもつ液体
密度 3.325 g/cm3
融点

°C, 279 K, 43 °F

沸点

181 °C (358 °F) (decomp.)

への溶解度 14 g/l at 20 °C
危険性
安全データシート(外部リンク) MSDS at the University of Oxford
EU分類 有害(Xn)
NFPA 704
1
3
0
Rフレーズ R20/22
Sフレーズ S26, S27, S36/37/39
引火点 113 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジヨードメタン (diiodomethane) または ヨウ化メチレン (methylene iodide) は分子式が CH2I2ハロメタンである。には溶けないが、エーテルアルコールには溶ける。比較的大きな屈折率 1.741 を持つ。純粋なジヨードメタンは無色の液体であるが、光によってヨウ素を遊離して茶色っぽくなる。

比重が大きいことから無機化合物の比重の測定または分離に用いられる。しかし毒性を持つ可能性から、より安全な化合物に替えることが望ましいとされる。また、シモンズ・スミス反応のような有機合成反応の試薬として用いられる。

合成

[編集]

市販品が入手可能である。塩基の存在下にヨードホルム亜ヒ酸ナトリウムで還元すると得られる[1]

保管

[編集]

有毒な物質であるため、必要な照明及び換気の設備を設ける[2]。また、直射日光を避け、破損や漏れの無い密閉可能な容器の中で冷暗所に保管する[2]

特に、加熱による分解でヨウ素化合物を生じるため、熱は避けるべきである[2]。その他、アルケンジエチル亜鉛黄銅エーテルリチウムカリウムナトリウムカリウム合金、強い酸化剤強塩基との混合は要注意である[2]

脚注

[編集]
  1. ^ Roger Adams, C. S. Marvel (1941). "Methylene Iodide". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 1, p. 358
  2. ^ a b c d 化学物質:ヨウ化メチレン - 職場のあんぜんサイト”. 厚生労働省 (2016年3月31日). 2022年10月20日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]