クリタマバチ

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クリタマバチ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
上目 : ハチ上目 Hymenopterida
: ハチ目 Hymenoptera
亜目 : ハチ亜目 Apocrita
上科 : タマバチ上科 Cynipoidea
: タマバチ科 Cynipidae
: Dryocosmus
: クリタマバチ D. kuriphilus
学名
Dryocosmus kuriphilus Yasumatsu1951
和名
栗玉蜂

クリタマバチ(栗玉蜂、学名:Dryocosmus kuriphilus)とは、タマバチ科昆虫の1種である。中国大陸に自然分布し、第二次世界大戦中に旧日本軍が苗木を日本に持ち込んだ際に同時に持ち込まれたとされる(外来生物[1]。1941年に岡山県で初めて確認され、その後全国に拡大した[1]クリの生育を阻害する害虫である。タマバチ科植物防疫法の定める検疫有害動物である[1]

生態[編集]

雄成虫は未発見で、雌成虫が単為生殖する[2]

の新芽にを産み付け、孵化して潜り込み、瘤の様な赤色を帯びた球状の膨らみ(虫こぶ)を作りその中で成長する。そのため枝の成長が阻害され、花を(したがって実も)付けなくなる。虫が脱出すると、こぶはそのまま枯れ落ちる。

防除[編集]

中国から輸入した天敵のチュウゴクオナガコバチの導入や、間伐・剪定、薬剤散布を行う。

出典[編集]

  1. ^ a b c クリタマバチ”. 国立研究開発法人国立環境研究所. 2015年10月24日閲覧。
  2. ^ 守屋成一 (2010年7月1日). “クリタマバチ 芽に産卵虫こぶ形成”. 日本農業新聞. http://image.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=12859 2015年10月24日閲覧。