Wikipedia:Bot
![]() | このページのノートに、このページに関する提案があります。(2023年3月) 提案の要約:使用申請制度の変更提案 |
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![]() | この文書はウィキペディア日本語版の方針です。多くの利用者に支持されており、すべての利用者が従うべきだと考えられています。必要に応じて編集することは可能ですが、その変更はコミュニティーの合意を反映している必要があります。大きな変更を加える場合は、先にノートページで提案してください。 |
日本語版ウィキペディアでのBotの方針について説明します。Bot(ボット)は、HTTPSを使ってウィキペディアの作業を自動化するプログラムを指します。ウィキペディア上でBotを使う際は、このページの方針と、m:Bot policy(その和訳 m:Bot policy/ja)に書いてあることをよく理解し、守ってください。
ウィキペディアの編集は、人の手で行う方が好ましいです。なぜなら、Botはウィキペディアのシステムに負荷を与えやすく、また、機械的に編集された項目は読者にとってつまらないものになりがちだからです。さらには、動作に問題がある場合には影響も大きくなりがちです。たとえば英語版では、地方自治体の項目がBotによって大量(約30,000)に執筆されましたが、使用していたデータにミスがあり、約2,000項目に間違いが記載されました。
しかし、Botは作業を効率化する利点があります。よく設計されたBotは役に立つでしょう。
Wikipedia:Bot作業依頼にBotにやってほしい作業が依頼されます。よろしければ、こちらにもご協力をお願いします。
Bot使用の方針[編集]
- English summary is available at requesting page for bot flag approval.
Botは、できるだけ有用で無害となるように運用しなければなりません。このため、Botを使用するにはこの方針に従ってください。
Botアカウント[編集]
Botは原則として、通常の参加者と別にアカウントを取得して、そのアカウントで実行するようにしてください(これをBotアカウントと呼びます)。ただし、動作確認を行う場合や、Botを使っていることが普通の参加者に分からない程度にしか使わない場合には、わざわざアカウントを分ける必要はありません。また、BotアカウントはBot用途以外には(動作確認などを除いて)使用しないようにしてください。
後述する使用申請で審議の上で承認されたBotアカウントには、ビューロクラットがBotフラグ(利用者グループ)を付与します。これはそのアカウントがBot用に使われていることを示すためのフラグです。Botフラグが付与されたアカウントによる編集は、デフォルトでは「最近更新されたページ」の表示からは隠されています。
Botの条件[編集]
Botについて次の6つの条件が満たされている必要があります。
- Botが「有用」であること
- Botが「無害」であること
- Botが「大量のリクエストを発行しない」こと
- 「議論の余地」がある編集に使わないこと(内容や影響範囲によっては、事前合意が望まれます)
- 「決まり」を守ること(関係する方針とガイドラインに注意を払い、遵守すること)
- 「要約欄」などに、わかりやすいメッセージを残すこと
Botアカウントの利用者ページには {{bot}} タグを使用し、Botの身元を明示してください。Botアカウントの利用者ページとBot使用申請との両方で、以下の情報を示してください。
- そのBotの仕事について具体的な説明
- 手動制御か全自動運転か
- 運転時期(常時連続、時々、定期的に、等々)および編集間隔
- 使用しているプログラム、あるいは、プログラム言語
一般論としてはサーバの負荷を気にしすぎない方がよいのですが、Botがページを頻繁に読み出したり速く編集したりすれば、通常の利用者より遥かに大きな影響を及ぼします。運用者は、無駄な読み書きのないよう注意し、編集速度をなるべく控えめにしてください。編集速度については、以下を目安にしてください。
- Botの速度は、おおよそ毎分 12 編集を限度としてください。サーバが混雑しているときは使用を控えるか、なるべく毎分 3 編集以下にとどめてください。
- 使用申請せず大量(目安として 200 以上)の編集をする場合、編集間隔を1分以上あけるようにしてください。使用申請については、後で説明します。
管理者は、Botの動作が不適切でウィキペディアに悪影響を及ぼすと考えられる場合に、投稿ブロックして動作を止めることができます。(オペレータが {{Emergency-bot-shutoff}} を利用者ページに貼り付けている場合、これを利用することで自動的に要約を記入できます)
注意事項 / Additional guidelines[編集]
Botの仕事内容が以下に当てはまる場合は、これらの注意事項を守ってください。 / Respect the following guidelines for certain tasks.
- 化粧直しスクリプト(cosmetic_changes.py 等)の使用には十分な注意が必要であり、以下の条件を全て満たすこと。 / Scripts for cosmetic changes (such as cosmetic_changes.py) should run with due care. To run such scripts, you shall:
- あらかじめ使用申請して承認を得る。 / apply at WP:B/R in advance and have community approval,
- ウィキペディア日本語版のスタイルガイドライン類に習熟している。 / be familiar with the local style guidelines,
- 化粧直しの結果をすべて点検する。 / review every cosmetic changes your bot makes, and
- 単独で使用せず、他の作業(言語間リンク等)と組み合わせて使用する。 / not run it solely but in combination with one or more other tasks (such as interwikis).
Botの本格運用までの手順[編集]
Botの本格運用までの手順は次のとおりです。実際はこの手順通りに行かない場合もありますので柔軟に対応してください。
- このページのサブページ(/使用申請)に申請を書きます。そこでBotの具体的な仕事内容、手動制御か全自動運転か、運転時期、および使用プログラム(言語)を説明してください。
- Botフラグなしで仮運用し、速度と編集内容に問題がないことを実証してください。仮運用の編集回数は、目安として40回以上200回以下としてください。言語間リンク整備と二重リダイレクト解消は、事前合意なく仮運用して構いません。
- コミュニティの審議を経て、問題がなければビューロクラットがBotアカウントにBotフラグを付けます。
- Botフラグ付与後は、Wikipedia:Bot/ステータスに追加されます。
申請は以下のように審議します。
- 賛否表明が認められるのは、申請前にアカウント作成済みのログイン利用者のみです。ただし、コメントは誰でも述べることができます。
- 申請から48時間以上経過し、反対がない場合、ビューロクラットは裁量でフラグを付与することができます。
- 申請から一週間以上経過し、賛成または反対でラフ・コンセンサスが出来ていれば、ビューロクラットは審議終結を判断することができます。
- ビューロクラットは、仮運用の追加を要求することができます。
大量の件数を処置する場合の手続き[編集]
通常の処理速度では長時間に及んでしまうような場合は、速度を上げて処理時間を短縮させることが出来ます。それには以下の手続きが必要です。
- Botフラグ付きアカウントを有するBot運用者を資格条件とする
- 有資格者が所有するBotフラグ付きアカウント、フラグ無しBotアカウント、管理者アカウントのいずれかを使用アカウントとする
- 作業内容について事前合意を得る(件数から考えて管理系やプロジェクトクラスでの議論を想定しています。この段階では処理速度に関する合意は必要ありません。)
- Wikipedia:Bot作業依頼へ依頼を提出する(作業内容、合意場所、使用アカウント、予想される件数、作業速度、要約欄の内容を示します。一週間程度の予告期間を設けます(この手続きの使用の宣言が遅れた場合はそこから一週間程度)。実行日を予告する必要はありません。)
- 実行する時間帯や速度制限はここでは定めませんが、必ずBotコミュニティの判断に従ってください。
Botフラグの自動除去[編集]
一年間、Bot運用者のアカウントとBotアカウントの両方ともにウィキペディア日本語版での編集記録がない場合、Botフラグは自動的に除去されます。自動除去の手続きは、以下のように定めます。
- Bot運用者の会話ページにて通知する。通知を行う利用者は誰でもよい。
- 1週間内に返答がない場合、Wikipedia:Bot/使用申請にてBotフラグ除去を申請する。申請を行う利用者は誰でもよい。
- 依頼の対処を行うビューロクラットは、編集記録がないことと通知が適切に行われたことを確認した上でBotフラグを除去する。
Botの分類[編集]
もし、新たな種類のBotがある場合には追加してください。
- ウィキデータBot - ウィキデータに言語間リンクを追加するもの。
- データ自動更新Bot - 定期的に作業しなければならないデータを自動的に更新するもの。メインページの日付更新が代表的。
- 自動ブロックBot - 公開プロキシを自動的に検出・ブロックするBot。
- リダイレクト規正Bot - その記事にあったリダイレクトに更新するBot。
- 記事作成Bot - 基本的情報の書かれた新規ページを作成するBot。Lsjbotが有名。
- 荒らし駆逐Bot - 新規の編集を監視し、荒らしと判断した場合荒らし以前の状態に修正するBot。AntiVandalBotが有名[1]。
Botの利点・欠点[編集]
Botを使う利点[編集]
- フォーマット化されたデータのテンプレートを作ることができる。
- ウェブ上のどこかにあるデータをそのまま利用せずに、独自の情報源として作ることができる。
- 適当に選ばれた項目だけでは役立つ可能性は低いかもしれないが、全ての項目を網羅すれば役立つかもしれないような場合に、それができる。
- 大量の画像を連続アップロードすることなど、人にとって単調かもしれない雑用をこなせる。
現システムにおけるBot特有の欠点[編集]
- すぐに人の手によって編集されそうにもない項目が何万個もウィキペディアに追加される(実際、これまでの編集履歴を見れば、どの程度の項目が編集されるか推定できるだろう)。
- ウィキペディアの活動を機械的に作り上げてしまう。
- ウィキペディアを百科事典から遠ざけ、地名辞典・トリビア辞典などに向かわせる目的だと思われてしまう。
- 「破壊ロボット」や「訳のわからないロボット」を濫用される危険性がある。コントロールを失ったBotは、サーバーが高負荷状態になり、DoS攻撃になる可能性があります。
- 特に最近更新したページにおいて、一般の参加者の邪魔になってしまう。(現行のシステムでは、初期状態でBotによる編集が隠されています)
- あるボットが行った編集を別のボットが取り消してしまう[2][3]。
ウィキペディアにおけるBotの一覧[編集]
脚注[編集]
出典[編集]
- ^ Wikipediaはいかに改竄・ねつ造など荒らし行為を駆逐し続けてきたのか?Gigazine 2016年4月10日閲覧
- ^ Wikipediaの上ではボットたちが毎日のように喧嘩しているTechCrunch Japan、2017年5月21日閲覧。
- ^ Study reveals bot-on-bot editing wars raging on Wikipedia's pagesガーディアン、2017年5月14日閲覧。