コンテンツにスキップ

VR Sm7形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
FLIRT > VR Sm7形電車
VR Sm7形電車
基本情報
運用者 VRグループ
製造所 シュタッドラー・レール
製造年 2025年 - (予定)
製造数 80両(4両編成20本)
運用開始 2026年(予定)
主要諸元
編成 4両編成
軸配置 Bo'2' + 2'2' + 2'2' + 2'Bo'
軌間 1,524 mm
電気方式 交流25,000 V 50Hz
架空電車線方式
最高速度 160 km/h
起動加速度 0.9 m/s2
車両定員 着席348人(普通座席326人+コンフォートクラス32人)
折り畳み座席8人分
立席440人(乗客密度4人/m2時)
編成長 106,400 mm
全幅 3,200 mm
全高 4,380 mm
床面高さ 600 mm(低床部分)
1,145 mm(高床部分)
車輪径 870 mm
固定軸距 2,700 mm
主電動機 水冷式誘導電動機
編成出力 2,300 kW(最大)
定格出力 1,500 kW
制御方式 VVVFインバータ制御IGBT素子)
備考 主要数値は[1][2][3]を参照。
テンプレートを表示

VR Sm7形電車(VR Sm7がたでんしゃ)は、フィンランドVRグループが導入する電車スイスシュタッドラー・レールが旧型電車の置き換え用として生産し、2026年から営業運転を開始する[1][2][3]

概要

[編集]

2022年、フィンランドの鉄道運輸業務を担うVRグループは、電化路線の近代化を目的としてスイスのシュタッドラー・レールとの間に20編成+オプション50編成分の新型電車の導入に関する契約を交わした。これに基づき同社が生産する車両がSm7形である[1][2][3][4]

欧州における安全基準に基づいた軽量アルミニウム製のモジュール車体を有する4両編成の列車で、大型のスノープラウや断熱材、電気機器を収納するキャビネット、乗降扉付近の床暖房を含めた車内の温度管理(暖房、空調機能など)といったフィンランドの走行環境に適した構造や機構が備わっている。また、空調装置に用いるプロパンやコンプレッサーを始め、車両を構成するほとんどの部品は廃車後にリサイクルが可能となっており、持続可能性の向上に貢献している[1][2][3][4]

車内は大部分が床上高さ600 mmの低床構造になっており、フィンランド各地の低床式プラットホームから段差無しで乗降可能となっている。車内の座席の一部はテーブルが備わっており、ノートパソコンの使用など通勤客の需要に応じた設計となっている他、全ての座席に充電用のプラグが備わっている。また、低床部分にはベビーカー自転車が設置可能なスペースが存在し、夏季など時期に応じて一部の座席を撤去し自転車スペースを増設する事も可能である[1][2][3][4]

営業運転開始は2026年を予定しており、導入予定の5路線(D、R、T、Z、M線)で使用されているSm4形電車フィンランド語版を他の路線へ転属させ、それらで使用されていた旧型電車のSm2形電車フィンランド語版を置き換える形で近代化が実施される。部品の製造はスイス、最終組み立てはポーランド、それぞれに位置するシュタッドラー・レールの工場で実施される[1][2][3][4]

関連形式

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g VR hankkii 20 uutta lähijunaa Sveitsistä”. VR Group (2022年11月29日). 2024年9月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f ELECTRIC LOW-FLOOR MULTIPLE UNIT FLIRT SMX”. Stadler Rail. 2024年9月10日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g Tasoristeys 4/2022”. Resiina. 2024年9月10日閲覧。
  4. ^ a b c d More FLIRTs For VR”. Railvolution (2022年11月29日). 2024年9月10日閲覧。