iD (ソフトウェア)
作者 | リチャード・フェアハースト、トム・マックライト、ジョン・ファイアボー、サマン・ベメル=ベンラッド、アンシス・ブラムマニス[1] |
---|---|
開発元 | 複数の編集者 |
初版 | 2013年5月7日[2] |
最新版 |
2.9.0
/ 2018年6月14日[3] |
リポジトリ |
github |
プログラミング 言語 | JavaScript |
プラットフォーム | ウェブブラウザ |
対応言語 | 78[4]言語 |
サポート状況 | 現行 |
種別 | GISソフトウェア |
ライセンス | ISC |
公式サイト |
ideditor |
iDとは、2013年にリリースされたオープンストリートマップ(OSM)のジオデータをオンラインで編集するフリーソフトウェアでJavaScriptで開発されている。シンプルでユーザーフレンドリーになるように設計されており[5]、メインのOSMページのデフォルトエディタになっている。
使用
[編集]OSMエディタで最も使用されている[6]。
機能としてカスタム航空写真を選択することができて、Mapillaryの写真にネイティブ対応している[7]。
IDの特化型フォークには以下のようなのがある:
- Strava Slide - Stravaユーザーが収集したGPS追跡に合った経路に用意に最適化できる[8]。
- iD-indoor - インドアマッピング用[9]
- Mapeo - リモート環境でオフラインマッピングする実験的なエディタ[10][11][12]。
歴史
[編集]iD以前に使われていたオープンストリートマップデータ用ウェブエディタは Potlatch 2 editorだった[13][14]。iDのプロジェクトはPotlatch 1、2の作者だったリチャード・フェアハーストによって2012年7月13日にオンライン上で[15]、同年10月14日のState of the Mapカンファレンスで発足された[16]。
2012年9月、ナイト財団はKnight News Challenge: Data competitionの勝者としてオープンストリートマップの新たな編集ツール開発を計画したDevelopment Seed/Mapboxを選定し、575,000ドルを出資した[17][18]。投資を受けたMapboxはiDの開発をリチャード・フェアハーストと行うことになった[19]。その少し後の2012年12月22日、Alpha0と言う名でiDの初期バージョンがリリースされた[20]。
名前
[編集]「iD」という名前はJavaScriptの「getElementById」およびiPadのiとSystème DのDとの掛け合わせから来ているだけでなく、シトロエン・iDを意識している。また、前身のPotlatchよりスペルを簡単にしていることも意識している[16]。
技術的背景
[編集]このエディタはPotlatch 2のアーキテクチャをJavaScriptで再実装とユーザーインターフェースの再設計を意図している。最大の変更点としてXMLのタグ付けプリセットアーキテクチャからJSON型のアーキテクチャに移行している[16]。
初期リリースはDojoフレームワークをベースにしていたが[19]、2019年時点でレンダリングのためにD3.jsライブラリを使用していてレンダリングのプライマリーモードはSVG経由である。中核アーキテクチャはモジュール式でオープンストリートマップの他のJavaScript型ツールで容易に使用できるようにしている[21]。
バージョン
[編集]ブランチ | オリジナル リリース日 |
バージョン | バージョン リリース日 |
サポート |
---|---|---|---|---|
Alpha | 2012年12月21日 | Alpha 3 | 2013年2月23日 | |
Beta | 2013年4月2日 | Beta 1 | 2013年4月2日 | |
1.0 | 2013年5月9日 | 1.0.1 | 2013年5月10日 | 終了 (End-of-life) |
1.1 | 2013年4月9日 | 1.1.6 | 2013年4月23日 | 終了 |
1.2 | 2013年9月26日 | 1.2.1 | 2013年9月30日 | 終了 |
1.3 | 2013年10月24日 | 1.3.10 | 2014年5月21日 | 終了 |
1.4 | 2014年5月29日 | 1.4.0 | 2014年5月29日 | 終了 |
1.5 | 2014年7月8日 | 1.5.4 | 2014年7月29日 | 終了 |
1.6 | 2014年10月6日 | 1.6.3 | 2015年2月11日 | 終了 |
1.7 | 2015年2月11日 | 1.7.4 | 2015年9月16日 | 終了 |
1.8 | 2015年11月8日 | 1.8.3 | 2015年12月11日 | 終了 |
1.9 | 2016年3月1日 | 1.9.4 | 2016年5月4日 | 継続 |
2.0 | 2016年11月15日 | 2.0.2 | 2016年12月22日 | 継続 |
2.1 | 2017年2月4日 | 2.1.3 | 2017年2月24日 | 継続 |
2.2 | 2017年5月9日 | 2.2.2 | 2017年6月12日 | 継続 |
脚注
[編集]- ^ iD: The easy-to-use OpenStreetMap editor in JavaScript, OpenStreetMap on GitHub, (2017-10-21) 2017年10月22日閲覧。
- ^ Firebaugh, John (7 May 2013). “New Map Editor Launches on OpenStreetMap.org”. Mapbox. 6 November 2016閲覧。
- ^ https://github.com/openstreetmap/iD/releases
- ^ https://github.com/openstreetmap/iD/tree/master/dist/locales
- ^ “OpenStreetMap launches all-new easy map editor and announces funding appeal”. OpenStreetMap blog (7 May 2013). 6 November 2016閲覧。
- ^ https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Editor_usage_stats#by_number_of_users_.28distinct_uids.29
- ^ https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Comparison_of_editors#iD
- ^ http://labs.strava.com/slide/
- ^ https://git.framasoft.org/PanierAvide/iD-indoor
- ^ Halliday James (9 June 2016). “OpenStreetMap Without Servers [Part 2 A peer-to-peer OSM database]”. 18 July 2016閲覧。
- ^ https://github.com/digidem/mapeo-desktop
- ^ MacLennan, Gregor (22 July 2016). “Technology Preview: Participatory mapping in the Amazon with Mapeo”. 11 August 2016閲覧。
- ^ https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Comparison_of_editors
- ^ https://blog.openstreetmap.org/2009/11/30/introducing-a-new-osm-editor-potlatch-2/
- ^ https://blog.openstreetmap.org/2012/07/13/building-a-friendly-editor-for-openstreetmap/
- ^ a b c https://web.archive.org/web/20121023145335/http://www.systemed.net/blog/index.php?post=24
- ^ https://www.knightfoundation.org/press/releases/six-ventures-bring-data-public-winners-knight-news
- ^ https://blog.mapbox.com/large-investment-in-openstreetmap-from-knight-foundation-cf7aa00534db
- ^ a b https://www.mapbox.com/osmdev/2012/10/25/diving-into-id/
- ^ https://www.mapbox.com/osmdev/2012/12/22/alpha0/
- ^ https://github.com/openstreetmap/iD/blob/master/ARCHITECTURE.md