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塩化鉄(III)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
FeCl3から転送)
塩化鉄(III)
塩化鉄(III) 六水和物
塩化鉄(III) 六水和物
一般情報
IUPAC名 塩化鉄(III)
別名 塩化第二鉄,第二塩化鉄
組成式 FeCl3
式量 162.22
形状
  • 黒褐色六方晶結晶または粉末(無水物)
  • 黄褐色単斜結晶または粉末(六水和物)
CAS登録番号 7705-08-0
性質
密度 2.804 g/cm3, 固体
水への溶解度 92 g/100 mL (20 °C)
アセトンへの溶解度 63 g/100 mL (18 °C)
融点 282 °C(無水物)
沸点 351 °C(無水物)

塩化鉄(III)(えんかてつ(III)、Iron(III) chloride)は、組成式 FeCl3の無機化合物である。かつては塩化第二鉄(えんかだいにてつ、ferric chloride)とも呼ばれた。金属光沢がある。融点は 302 アルコールエーテルに可溶である。潮解性がある。水和物は黄褐色(写真)を呈する。水に溶かすと赤褐色の溶液となる。

塩化鉄(II)酸素空気により酸化され生成したものは、不均化および加水分解により酸化鉄(III)水酸化鉄(III)、塩基性塩化鉄(III) の沈殿が発生する。

結晶状態のものは強い酸化力を有する。濃厚な水溶液でも酸化作用を示すので、プリント基板銅版画エッチング剤として利用されている。

フェノール類に加えると呈色するため、それらの検出に用いられる。ヘキサシアニド鉄(II) 酸カリウムとの反応で濃青色沈殿が生成する。

塩化第二鉄の2004年度日本国内生産量は 35万6472トン、工業消費量は 2万9314トンである[1]

生成

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塩化鉄(II)塩素の反応で生成される。

または、塩化鉄(II)二酸化硫黄塩化水素の反応で生成される。

反応

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塩化鉄(III)と酸化鉄(III)を約350 ℃まで加熱するとオキシ塩化鉄になる。

3価の鉄イオンが銅から電子を受け取り2価になり、銅は銅イオンになる。塩化鉄(III)は塩化鉄(II)になる。このプロセスをエッチングに利用する。

出典

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  1. ^ "経済産業省化学工業統計年報" (PDF). 2004年. 2017年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ (PDF)。2017年10月1日閲覧

関連項目

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外部リンク

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