コンテンツにスキップ

D・M・ディヴァイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

D・M・ディヴァイン(D.M. Devine)ことディヴィッド・マクドナルド・ディヴァイン(David McDonald Devine, 1920年5月31日 - 1980年)は、イギリス推理作家

代表作は『五番目のコード』『兄の殺人者』など。 スパイ小説が台頭する1960年代のミステリ界で本格ミステリーを書き続けた作家の一人である。

経歴

[編集]

1920年、スコットランドグリーノックに生まれる。

大学卒業後、セント・アンドリューズ大学に事務職員として勤務。

1961年、コリンズ社の Don's Detective Novel Competition に「兄の殺人者」で応募。応募資格に抵触するため受賞を逃すも評価は高く、コリンズ社から刊行される。『兄の殺人者』は、アガサ・クリスティーから「最後まで私が読んで楽しめた、極めて面白い犯罪小説」と絶賛された。

1968年以降はドミニック・ディヴァイン(Dominic Devine)名義で作品を発表。

1980年、死去。

作品リスト

[編集]

長篇小説

[編集]
  • 『兄の殺人者』(My Brother's Killer (1961)、野中千恵子訳、現代教養文庫) 1994、のち創元推理文庫 2010
  • 『そして医師も死す』(Doctors Also Die (1962)、山田蘭訳、創元推理文庫) 2015
  • 『ロイストン事件』(The Royston Affair (1964)、 野中千恵子訳、現代教養文庫)1995
  • 『こわされた少年』(His Own Appointed Day (1965)、野中千恵子訳、現代教養文庫)1996
  • 『悪魔はすぐそこに』(Devil at Your Elbow (1966)、山田蘭訳、創元推理文庫)2007
  • 『五番目のコード』(The Fifth Cord (1967)、野中千恵子訳、現代教養文庫) 1994、のち創元推理文庫 2011
  • 『運命の証人』(The Sleeping Tiger (1968)、中村有希訳、創元推理文庫) 2021
  • 『すり替えられた誘拐』(Death Is My Bridegroom (1969)、中村有希訳、創元推理文庫) 2023
  • 『紙片は告発する』(Illegal Tender (1970)、中村有希訳、創元推理文庫) 2017
  • 『災厄の紳士』(Dead Trouble (1971)、中村有希訳、創元推理文庫) 2009
  • 『三本の緑の小壜』(Three Green Bottles (1972)、山田蘭訳、創元推理文庫) 2011
  • 『跡形なく沈む』(Sunk Without Trace (1973)、中村有希訳、創元推理文庫) 2013
  • 『ウォリス家の殺人』(This Is Your Death (1981)、中村有希訳、創元推理文庫) 2008

映画化

[編集]