ハーパーコリンズ

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ハーパーコリンズ
HarperCollins
親会社 ニューズ・コーポレーション
現況 活動中
設立日 1819年
設立者 ウィリアム・コリンズ
チャールズ・チャーマーズ
イギリスの旗 イギリス
流通範囲 世界中
ノンフィクション 自然・社会科学
フィクション 多数
インプリント 多数
公式サイト harpercollins.com
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ハーパーコリンズ: HarperCollins)は出版社であり、ニューズ・コーポレーションの子会社。イギリスの William Collins, Sons and Co Ltd. (コリンズ)とアメリカ合衆国の Harper & Row (ハーパー)が共にニューズに買収され、それらが合併して誕生した。CEOは Brian Murray[1]。様々なインプリントで出版を行っており、辞典 (Collins English Dictionary) でも有名。

歴史[編集]

コリンズは元々はスコットランドの印刷会社で、1819年、グラスゴー長老派教会の教師ウィリアム・コリンズが、同じくグラスゴーの Tron Church の聖職者トーマス・チャーマーズの弟チャールズ・チャーマーズと共に創設した。創業当時には幾多の困難があり。1825年にはチャールズ・チャーマーズが会社を残して亡くなった。1841年には聖書の印刷で成功を収め、コリンズの息子でグラスゴー市長となったウィリアム・コリンズ(父と同名)が1848年に同社を宗教教育関連のに特化した出版社とした。1868年には社名を William Collins, Sons and Co Ltd. とした[2]

当初は宗教関係と教育関係の本の出版が中心だったが、他の分野の出版も手がけていった。1917年には小説の出版も始めた。例えば、アガサ・クリスティの小説は初期の6作を除いた全作品を出版している。C・S・ルイスの作品の出版権を獲得すると、宗教出版のインプリントとして Fount を創設した。

コリンズは若者向けの多数の本を出版するようになり、総合的な出版社となっていった。1970年代後半には、アメリカのジュブナイル小説シリーズである Hardy BoysNancy Drew シリーズをイギリスで出版した。これらは当初アメリカでの判型を踏襲してダイジェスト判(約19×14cm)のハードカバーで出版された。すぐにインプリントである Armada Books がペーパーバック版も出版したが、アメリカでの順序とは異なる順序で出版した。Armada Books は他にも Three InvestigatorsBigglesBilly Bunterくまのパディントンといった類似のシリーズも出版し、イーニッド・ブライトンMalcolm SavilleDiana Pullein-Thompson といった著名な作家の作品も出版した。

1989年、ルパート・マードックニューズ・コーポレーションがコリンズを買収した。ハーパー (Harper & Row) はニューヨークの出版社で、Harper & Brothers(1817年創業)と Row が1962年に合併して誕生した。ニューズは同社を1987年に買収し、コリンズとハーパーが1990年に合併してハーパーコリンズとなった。

collinsインプリントの名称として残っており、主に野生動物博物学の本(New Naturalist シリーズなど)やフィールドガイド、英語と他の言語の翻訳のための辞典を出版している(現代英語の語彙を集めた Bank of English というコーパスに基づいている)。

1999年、ニューズ・コーポレーションは William Morrow & Company と Avon Books で構成される Hearst Book Group を買収した。

2007年、ハーパーコリンズは Stranger Than... という示唆に富んだノンフィクションシリーズを出版した(『ワイルド・スワン』、『アンジェラの灰』など)。

HarperCollins Children's Books[編集]

ハーパーの児童書部門を1940年から1973年まで指揮した伝説的編集者アーシュラ・ノードストロームは、『おやすみなさい、おつきさま』、『かいじゅうたちのいるところ』、『おおきな木』、『シャーロットのおくりもの』、ビバリー・クリアリーのラモーナシリーズ、『はろるどとむらさきのくれよん』といった作品を世に送り出した[3]。1998年、ノードストロームの書簡集 Dear Genius: The Letters of Ursula NordstromCharlotte Zolotow の編集により出版された(イラストはモーリス・センダック)。Zolotow はノードストロームの速記者として仕事を始め、ノードストロームの養女となり、80冊以上の本を書き、ノードストロームの The Secret Languageポール・フライシュマンの作品など数百冊の本を編集した。Zolotow はハーパーコリンズの児童書部門の責任者となり、後に同社初の女性副社長となった。

HarperStudio[編集]

2008年にハーパーコリンズが新設した HarperStudio は「実験的な部門で……従来からの著者との利益配分方式を排除する。これまでの利益配分方式は出版社にとっても著者にとっても有益なものとは言えなかった。HarperStudioが採用する方式は、前払い金をごく小額または廃止し、利益の50%を著者に提供するものである(従来は一般に15%だった)」この部門を指揮するのは Robert S. Miller で、ウォルト・ディズニー・カンパニーの成人向け書籍出版部門 Hyperion の創設者である[4]

Webの活用[編集]

書籍の拡販とオンライン販売も視野に入れて、ハーパーコリンズは同社のウェブサイトで購入前に書籍の一部を閲覧できる機能を提供している[5][6]。このような手法をとっている出版社は、オンライン書籍がNapsterのような方式で利用されるのではないかという懸念を持っている[7]。さらに書籍の抜書きは携帯電話からも閲覧可能となっている[8]

著名な作家や作品[編集]

HarperCollins
HarperCollins Children's Books
Ecco

インプリント[編集]

ハーパーコリンズには30以上のインプリントがあり、その多くはアメリカ合衆国を本拠地としている[10]

  • Angus & Robertson
  • Amistad
  • Angry Robot
  • Avon
  • Avon Red
  • Avon A
  • Balzer + Bray
  • Caedmon
  • Collins
  • Collins Design
  • Collins Education
  • Collins Geo
  • Ecco
  • Eos
  • Fourth Estate
  • Greenwillow Books
  • HarperBuisness Essentials
  • HarperCollins Children's Audio
  • HarperCollins Children's Books
  • HarperCollins Speakers Bureau
  • HarperFestival
  • Harper Paperbacks
  • Harper Perennial
  • Harper Perennial Modern Classics
  • HarperPress
  • HarperAudio
  • HarperCollins
  • HarperCollins e-Books
  • HarperElement
  • HarperEntertainment
  • HarperLuxe
  • HarperOne
  • HarperTeen
  • HarperTorch
  • HarperTrophy
  • HarperTrue
  • HarperSanFrancisco
  • HarperSport
  • HarperVoyager
  • Julie Andrews Collection
  • Katherine Tegen Books
  • Morrow Cookbooks
  • Rayo
  • Voyager
  • Walden Pond Press
  • William Morrow
  • Zondervan

脚注・出典[編集]

  1. ^ Brian Murray takes over
  2. ^ Keir, David (1952). The House of Collins: The Story of a Scottish Family of Publishers from 1789 to the Present Day. Collins: London. ISBN B00005XH0X.
  3. ^ Marcus, Leonard S (editor) (1998). Dear Genius: The Letters of Ursula Nordstrom HarperTrophy: New York. ISBN 0-06-446235-8
  4. ^ Rich, Motoko (2008年4月4日). “"New HarperCollins Unit to Try to Cut Writer Advances"”. New York Times. 2008年4月4日閲覧。
  5. ^ HarperCollins (Finally) Offers Free Books Online.
  6. ^ Pace, Andrew K. “Technically Speaking.” American Libraries 2006 April: 80.
  7. ^ Lowry, Tom. “Getting Out Of a Bind.” Business Week2006 April 10; 79.
  8. ^ HarperCollins Offers Books on the iPhone.
  9. ^ HarperCollins lands Steven Tyler's memoir”. Matthew Flamm. Crain Communications Inc.. 2008年8月7日閲覧。
  10. ^ Company Profile HarperCollins, 右にインプリントへのリンクが並んでいる

外部リンク[編集]