A/Bテスト

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A/Bテスト: A/B testing)とは、主にインターネットマーケティングで行われる、施策判断のための試験の総称である。

概要[編集]

狭義ではA/Bテストは仮説検定を指す俗称である[注釈 1]が、広義のA/Bテストはインターネットマーケティングにおける施策の良否を判断するために、2つの施策同士を比較検討する行為全般を指す。ただし、無基準にAとBをとりあえず作成して比較し判断する、という意味ではない。

英語版ウィキペディアのABテストの解説(英語)には「A/B testing is a term for a controlled experiment」という記載がある。つまりABテストとは、コントロール(統制下)グループに対して、テスト(試し)グループをチャレンジさせて比較することが本来の主旨という意味である。コントロールグループという「基準」がなければ、季節変動など、純粋なクリエイティブ要素以外の変動要因の影響を判断できないため、科学的とは言えない。テストしたい対象以外の影響を最小にするには、コントロールグループという概念が必須なのである[2]

ちなみに、下記の爽健美茶の事例は、「爽健美茶(いままでの味)」がコントロール(統制下)グループであり、「爽健美茶 すっきりブレンド(あたらしい味)」がテスト(試し)グループとなる。AとBの2種類の新しい爽健美茶をゼロから作成し、どちらがよいかをテストしたわけではない。

主なA/Bテスト[編集]

ウェブサイトにおけるA/Bテスト[編集]

ウェブサイトにおけるA/Bテストでは、ウェブサイト内の一部分を変更することで、比較したウェブサイト内のパーツ“A”と“B”のどちらがよりユーザビリティの観点から優れているかを検討する。

インターネット広告におけるA/Bテスト[編集]

インターネット広告におけるA/Bテストでは、クリエイティブを均等に出し分ける[3]ことで、比較したい広告“A”と“B”のどちらがより成果を上げるかを比較し、採用する広告を判断する。

ランディングページ最適化におけるA/Bテスト[編集]

ランディングページ最適化におけるA/Bテストは、インターネット広告のランディング先ページを複数用意し、ランディング先を振り分ける[4]ことで、ランディングページ“A”と“B”のどちらがより成果を上げるかを比較し、採用するランディングページを判断する。

ウェブマーケティング以外におけるA/Bテスト[編集]

2013年には、日本コカ・コーラの発売する爽健美茶で、「爽健美茶 すっきりブレンド(あたらしい味)」と「爽健美茶(いままでの味)」を併売し、消費者からの投票で継続発売する方を決めるという、「爽健美茶 国民投票」が行われた[5]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 西内はA/Bテストを仮説検定とほぼ同義語として扱って解説している[1]

出典[編集]

  1. ^ 西内啓『統計学が最強の学問である』ダイヤモンド社、2013年。ISBN 978-4478022214
  2. ^ 動画リワード広告の A/B テスト方法”. Google Developers (2017年5月25日). 2017年12月22日閲覧。
  3. ^ 阿部圭司『リスティング広告 成功の法則』ソーテック社、2013年。ISBN 978-4881669785
  4. ^ 紺野俊介 『検索連動型広告を成功に導くSEM戦略』 (インプレスジャパン、2008年。ISBN 978-4844325697
  5. ^ 安部徹也. “2つの爽健美茶!新製品戦略もA/Bスプリットの時代?(マーケティング/マーケティング事例)”. All About. 2015年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月12日閲覧。