ロサンゼルス・タイムズ

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Los Angeles Times
種別日刊紙
判型ブランケット判
所有者Tronc
発行者ロス・レビンゾーン
編集者ジム・カーク
設立1888年12月4日 (135年前) (1888-12-04)
言語英語
本社所在地カリフォルニア州ロサンゼルス
202 West 1st Street
発行数平日版 65万3868部
日曜版 95万4010部
ISSN0458-3035
ウェブサイトlatimes.com

ロサンゼルス・タイムズ英語:Los Angeles Times)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスで発行され、主にアメリカ合衆国西部で購読される日刊紙。しばしば「L.A. Times」とも呼ばれる。米国内での発行部数はUSAトゥデイ(211万部)、ウォールストリート・ジャーナル(208万部)、ニューヨーク・タイムズ(103万部)に次いで第4位(72万部)[1][2]。創刊は1881年。米国の地方紙としてはニューヨーク・タイムズに次ぐ規模である。経営者は中華系アメリカ人の黄馨祥で、編集長はノーマン・パールスティーン[3]

歴史

この新聞は、「ロサンゼルス・デイリー・タイムズ」という名前で1881年12月4日に創刊した。しかしすぐに破産したため、印刷元のミラー・カンパニーが経営を引き継ぎ、同時にハリソン・グレイ・オーティス元北軍中佐が編集長に就任した。オーティスはこの新聞を商業的に成功させ、1884年にこの新聞を印刷元とも買収し、タイム・ミラー・カンパニーを設立した。

1910年に、この新聞社と労働組合の抗争が爆破事件にまで発展した。これにより本社とオーティスの自宅が破壊、21人が死亡した。その後2人の労働組合のリーダーに殺人容疑がかけられ有罪を認めたが、2人ははめられたとする見方が一般的である。本社が破壊されたため、本社をタイムズ・ビルディングに移転した。

1917年にオーティスは死去し、彼の義理の息子であるハリー・チャンドラーがこの新聞の経営を引き継ぎ、 発行人となる。1944年に引き継いだ彼の息子のノーマン・チャンドラー第二次世界大戦後におけるロサンゼルスの急速な成長期にこの新聞の経営をした。

2000年にタイム・ミラー・カンパニーはシカゴのトリビューン社(シカゴ・トリビューン紙の親会社)に買収された。

2018年6月より、南アフリカ出身の中華系億万長者として知られるパトリック・スーン・シオン(Patrick Soon-Shiong, 黄馨祥)の経営となった[4]。また、本社をロサンゼルス空港近郊のエル・セグンドに移した[5]

2018年12月29日、トリビューン・パブリッシング(前トロンク)のコンピューターシステムがサイバー攻撃を受け、システムを共有するロサンゼルス・タイムズにも印刷に支障が出たため、同日付の新聞配送が遅れることとなった[6]

日本との関わり

カリフォルニア州外国人土地法改正の住民発案 

1913年発効の、カリフォルニア州において日系人の土地所有を禁止するカリフォルニア州外国人土地法をより厳しくする法律改正が、1920年住民発案によって提起された際、同年5月8日付で発案自体には反対したが、カリフォルニア州の土地への日本人の侵略に対して明確に反対し、更に日本人を社会に統合する事は生物学的にも文化的にも不可能であり、我々自身を守らなければならないと論じた[7]

トヨタ車急加速問題

ロサンゼルスタイムズ紙は、苦情データを元に独自の調査で取材を行い、トヨタ車の電子制御に欠陥があると複数回に渡り報道した。結果として推定有罪の雰囲気が作られ、トヨタにとっての最大級の事件にまで発展する事となったのだが、のちに電子制御に欠陥はないことが証明されている[8]

脚注

出典

  1. ^ 石川幸憲 (2009年10月6日). “米国メディア危機”. 週刊エコノミスト (毎日新聞社): p.79. 
  2. ^ 部数は平日版、2008年10月 - 2009年3月平均
  3. ^ New York Times (2018年6月18日)
  4. ^ 米国で非難殺到:虎の尾を踏んだ中国人留学生 UCサンタバーバラ校で不正・悪行の数々、「もう耐えられない」の声 2018.12.21、高濱賛、JBpress
  5. ^ L.A. Times will move to 2300 E. Imperial Highway in El Segundo
  6. ^ 米紙にサイバー攻撃、印刷に支障出て配送遅れる”. 読売新聞 (2018年12月31日). 2019年1月7日閲覧。
  7. ^ Oyagi, Go (March, 2015). “The California Alien Land Law of 1920: Race, Americanization, and (Un)Assimilability”. Kyoto University Research Information Repository. 2020年9月17日閲覧。
  8. ^  河北新報朝刊・共同(2009.11.03)

関連項目

外部リンク