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タカノツメ (ウコギ科)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ウコギ科
タカノツメ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: セリ目 Apiales
: ウコギ科 Araliaceae
: タカノツメ属 Gamblea
: タカノツメ innovans
学名
Gamblea innovans
(Siebold & Zucc.) C.B.Shang_ Lowry & Frodin
シノニム

Evodiopanax innovans など
(本文参照)

和名
タカノツメ

タカノツメ(鷹の爪、Gamblea innovans)は、ウコギ科タカノツメ属樹木落葉高木雌雄異株。別名イモノキ

分布

北海道南部、本州四国九州丘陵地帯から山地に多く分布する日本特産種。

特徴

樹高5~15m。小枝はともに灰褐色で、冬芽鷹の爪を思わせるため、この名が付けられた。は柔らかく、樹皮灰色で滑らかである。

三出複葉であるが、単葉二小葉のものも混じる。3枚の小葉からなり長枝に互生し、短枝または枝の先端に束生あるいは集中する。葉の表面は緑色で無毛であり、裏面は灰緑色。葉縁は毛状の微細な鋸歯になっており先端が急に細くなり尖る。葉柄の長さは4-15cm。小葉は長さ5-15cmの楕円形で質は薄い。

黄葉

には美しく黄葉するが、黄葉する樹木の中でもひときわ鮮やかであり、各地で秋の里山に鮮やかな印象を与えることが多い。

花と果実

5-6月に中心部の白い淡緑色(黄緑色)の小さなが集まった散形花序を総状につける。花弁雄蕊ともに5個ずつで、花柱は2裂する。果実は球形で直径8mm程度の液果。9~10月が果期で、黒く熟す。

葉と若い実

利用

若芽は山菜として食用となる。他に薪炭楊枝経木マッチの軸木など様々な用途に利用される。

シノニム

ギャラリー

参考文献

  • 林弥栄 編『日本の樹木』山と渓谷社〈山溪カラー名鑑〉、1985年9月1日。ISBN 4-635-09017-5