キロワット時
キロワット時 | |
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電力量計 | |
記号 | kW・h |
系 | SI併用単位 |
量 | エネルギー、仕事、熱量、電力量 |
SI | 3.6 MJ |
定義 | 1時間あたり1ワットの仕事率の仕事の1000倍 |
キロワット時(キロワットじ)は、エネルギー・仕事・熱量・電力量の単位(物理単位)であるワット時[1](単位記号: W・h)の1000倍である。「k」は1000を表すSI接頭辞であるから、キロワット時の単位記号は、kW・hである。
ワット時は、仕事率・電力の単位であるワット (W) と、時間の単位である時 (h) から組み立てた単位である。すなわち1ワット時とは、1ワットの仕事率で1時間続けたときの仕事、あるいは1ワットの電力を1時間消費もしくは発電したときの電力量ということになる。計量法の定義では、ジュール (J)又はワット秒 (Ws)の3600倍である[2]。したがって、1キロワット時は1000 × 3600秒×1ジュール、すなわち3.6メガジュール (MJ)(又はメガワット秒 (MWs))となる。
英語ではキロワットアワー (kilowatt hour) という。英国の古い表記では Board of Trade Unit (B.O.T.U.) である。
ただし、特定の1時間あたりの電力量が1キロワット時であっても、最初の30分間に0.8キロワット時であれば「30分あたりの電力量が0.8 kW・h」と表現する場合もある。これは最大需要電力に単価を乗じて電気料金を算定する際に用いられ、0.8 kW・hを2倍した上で四捨五入し、最大需要電力2 kWとするものである。
キロワット時は、電気エネルギー(電力量)の単位としてよく用いられる。電力の単位としてワット (W)を用いることから、ジュール (J)で表すよりも理解しやすい。時 (h)がSI併用単位であるため、キロワット時もSI併用単位ということになる。SIの「1物理量1単位」という理念からすれば、エネルギーの単位にはジュール(またはワット秒)を用いるべきとの考え方もある。日本の計量法では仕事、電力量の単位としてジュール(ワット秒)と共にワット時の使用を認めている。
1ワット時は電力量としては小さいため、用いられる場面はほとんどなかった。しかし、電気自動車の一般化に伴い、効率の目安として、「W・h/km」という単位が諸元表やカタログに表記されるようになっている。1 km 走行したとき、消費電力の少ない車両のほうが W・h の数値が小さくなる。内燃機関自動車で言う「燃費」に相当する概念で、「電費」と呼ばれることもある。
また、本来ならば1,000キロワット時以上は「メガワット時 (MW・h)」「ギガワット時 (GW・h)」などとすべきであるが、統計上は電力量の単位として通常はキロワット時を用いており[3]、大規模な発電所の発電量は「億キロワット時」(= 100 GW・h単位)を用いて表している。
出典
- ^ 計量法 別表1 仕事、熱量、電力量の欄、法令検索
- ^ 計量単位令 別表第1 仕事、熱量、電力量の欄「ジュール又はワット秒の三千六百倍」
- ^ 例えば、Energy Statistics Yearbook UNdata
関連項目
物理学 | |
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Category:物理学 | |
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ジュール (J = kg·m2/s2) |
キロワット時 (kW·h) |
電子ボルト (eV) |
重量キログラムメートル (kgf·m) |
国際蒸気表カロリー (calIT) | |
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1 J | = 1 | ≈ 2.778×10−7 | ≈ 6.242×1018 | ≈ 1.020×10−1 | ≈ 2.388×10−1 |
1 kW·h | = 3.6×106 | = 1 | ≈ 2.247×1025 | ≈ 3.671×105 | ≈ 8.598×105 |
1 eV | = 1.602176634×10−19 | ≈ 4.450×10−26 | = 1 | ≈ 1.634×10−20 | ≈ 3.827×10−20 |
1 kgf·m | = 9.80665 | ≈ 2.724×10−6 | ≈ 6.121×1019 | = 1 | ≈ 2.342 |
1 calIT | = 4.1868 | ≈ 1.163×10−6 | ≈ 2.613×1019 | ≈ 4.269×10−1 | = 1 |