イヌノフグリ

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イヌノフグリ
Veronica polita var. lilacina
Veronica polita var. lilacina
(2010年4月3日)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: シソ目 Lamiales
: オオバコ科 Plantaginaceae
: クワガタソウ属 Veronica
亜属 : V. subg. Pocilla
: イヌノフグリ(広義)
V. polita
変種 : イヌノフグリ
V. p. var. lilacina
学名
Veronica polita Fr.[1]

Veronica polita Fr.
var. lilacina (T.Yamaz.) T.Yamaz.[2]

シノニム
英名
Grey Field-speedwell

イヌノフグリ(犬の陰嚢、学名Veronica polita var. lilacina)は、オオバコ科[3]クワガタソウ属越年草

和名の由来は、果実の形状が雄犬の「フグリ」、つまり陰嚢に似ていることから、戦前にそう呼ばれていた[4]

形態・生態

は立つか、少しねる[5]

は卵円形[6][7]

3-5月にかけて、淡いピンク色をした3-5mmのをつける。花弁には紅紫色のスジが入り、深く4裂する。雄蕊は2本で花の中央に立つ。

分布

東アジアに広く分布し、日本では本州以南に見られる在来種(古い時代に渡来した帰化植物である可能性あり)であり、かつては路傍畦道などで普通に見られた雑草であった。しかし、近年は近縁種の帰化植物であるオオイヌノフグリにその生育地を奪われたほか、育成地自体も人間の開発行為によって減少しているために数を大幅に減らしている。

保全状況評価

環境省レッドデータブックでは絶滅危惧II類(VU)に指定されている。

絶滅危惧II類 (VU)環境省レッドリスト[8]

脚注

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Veronica polita Fr.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2014年4月10日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Veronica polita Fr. var. lilacina (T.Yamaz.) T.Yamaz.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2014年4月10日閲覧。
  3. ^ 大場秀章編著『植物分類表』アボック社、2009年、217頁。ISBN 978-4-900358-61-4 
  4. ^ 牧野富太郎『牧野 日本植物圖鑑』北隆館、1940年10月2日、140頁。 
  5. ^ 野草見分けのポイント図鑑』 27頁。
  6. ^ 野に咲く花』 480頁。
  7. ^ 野草見分けのポイント図鑑』 26頁。
  8. ^ 環境省自然環境局生物多様性センター. “絶滅危惧種情報”. 生物多様性情報システム. 2014年4月10日閲覧。

参考文献

  • 『野草見分けのポイント図鑑』林弥栄総監修、講談社、2003年、26-27頁。ISBN 4-06-211599-9 
  • 平野隆久写真『野に咲く花:写真検索』林弥栄監修、門田裕一改訂版監修(増補改訂新版)、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2013年、480-481頁。ISBN 978-4-635-07019-5 

関連項目

外部リンク