オオセグロカモメ
オオセグロカモメ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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オオセグロカモメ(夏羽) Larus schistisagus
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保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Larus schistisagus Stejneger, 1884 | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
オオセグロカモメ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Slaty-backed gull |
オオセグロカモメ(大背黒鴎、Larus schistisagus)は、チドリ目カモメ科カモメ属に分類される鳥類。
分布
[編集]大韓民国、中華人民共和国北東部、朝鮮民主主義人民共和国、日本、ロシア南東部
冬季になると中華人民共和国北東部などへ南下し越冬する。ロシア南東部では周年生息する。日本では北海道や東北地方で周年生息(留鳥)するか、本州中部以南に冬季になると越冬のため飛来(冬鳥)する。
形態
[編集]全長55-67cm。翼開張132-150cm。体重1.2-1.7kg。和名はセグロカモメより大型である事に由来する。頭部や胴体下面は白い羽毛で被われる。尾羽の色彩も白い。背中や翼上面は青みがかった暗灰色の羽毛で被われ、英名(slaty-backed=粘板岩色の背中をした)の由来になっている。風切羽は黒く、先端に白い斑紋が入る。
嘴は太くて長い。嘴の色彩は黄色で、下嘴の先端近くに赤い斑紋が入る。後肢の色彩はピンク色。
卵は灰緑色や暗緑色の殻で覆われ、暗褐色や灰青色の斑点や筋模様が入る。幼鳥は全身が灰褐色の羽毛で被われ、羽毛の外縁(羽縁)が淡褐色。初列風切の色彩は褐色。嘴の色彩は黒い。
夏季は頭部から頸部にかけて斑紋が無く(夏羽)、冬季は頭部から頸部にかけて淡褐色の斑点が入る(冬羽)。
生態
[編集]海洋や河口、干潟、その周辺にある湖沼などに生息する。最近市街地でも見られる。は冬季になると同科他種と混群を形成する事もある。
食性は雑食で、魚類、昆虫、甲殻類、軟体動物、環形動物、動物の死骸などを食べる。他の鳥類が捕らえた獲物を奪ったり、他の鳥類の卵や雛を食べる事もある。
繁殖形態は卵生。集団繁殖地(コロニー)を形成する。沿岸部の岩礁や草原などに木の枝や枯草、海藻などを組み合わせた皿状の巣を作り、日本では5-7月に1回に2-4個(主に3-4個)の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は25-26日。雛は孵化してから約40日で巣立つ。生後3年で性成熟すると考えられているが、生後4年で成鳥羽に生え換わる。
ワシカモメとの交雑
[編集]2003年に北海道礼文島でワシカモメとの交雑記録が報告されている[1]。 また、2005年から2010年にかけて、北海道利尻町で、2009年には北海道利尻富士町で、繁殖行動が観察されている[2]。
人間との関係
[編集]漁港にも生息し、漁場や網場などで漁獲物やゴミを漁ることもある。 北海道札幌市では、ビルの屋上や立体駐車場などで営巣し、海ではなく川を生活の場としている個体が多数観測されている。[3]
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ 小杉和樹 「標識カモメのこと」 日本野鳥の会道北支部通信オロロン、2003年、1頁
- ^ 風間健太郎・平田和彦・佐藤雅彦 「利尻島におけるオオセグロカモメ×ワシカモメ交雑繁殖つがいの観察記録」 日本鳥学会誌、60巻2号、日本鳥学会、2011年、241-245頁
- ^ 何でだろう!札幌市中心部・豊平川にオオセグロカモメ
参考文献
[編集]- 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社、2008年、198-199頁。
- 環境庁 『日本産鳥類の繁殖分布』、大蔵省印刷局、1981年。
- 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年、272-273頁。
- 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科8 鳥類II』、平凡社、1986年、157頁。
- 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会、2007年、86-87頁。
- 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、79、178頁。
- 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、299頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、「鳥図鑑」、「ナツメ社」、「2018」
外部リンク
[編集]- IUCN Red List - Home Page -
- BirdLife International 2008. Larus schistisagus. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2009.1.