臭化水銀(I)
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Mercury(I) bromide | |
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Mercury(I) bromide | |
別称 Mercurous bromide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 15385-58-7 |
PubChem | 24829 |
特性 | |
化学式 | Hg2Br2 |
モル質量 | 560.99 g/mol |
外観 | 白色から黄色の正方晶 |
匂い | 無臭 |
密度 | 7.307 g/cm³(固体) |
融点 |
405°C |
沸点 | |
水への溶解度 | 3.9 x 10-5 g/100 mL\ |
溶解度 | エーテル、アセトン、アルコールに不溶 |
構造 | |
分子の形 | 線形 |
危険性 | |
EU分類 | 高い毒性 (T+) 環境に対する危険性 (N) |
Rフレーズ | R26/27/28, R33, R50/53 |
Sフレーズ | S13, S28, S45, S60, S61[2] |
引火点 | 非可燃性 |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | フッ化水銀(I) 塩化水銀(I) ヨウ化水銀(I) |
その他の陽イオン | 臭化亜鉛 臭化カドミウム 臭化水銀(II) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
臭化水銀(I)(Mercurous bromide)は、Hg2Br2という化学式で表される、水銀と臭素から構成される化合物である。加熱すると色が白色から黄色に変化し、紫外線に晒されると橙色の蛍光を発する。音響光学機器に応用される[3]。
この物質を含む鉱物は非常に珍しいが、クズミナイト(Hg2(Br,Cl)2)と呼ばれる。
反応
臭化水銀(I)は、水銀元素を臭素元素とともに酸化するか、硝酸水銀(I)の水溶液に臭化ナトリウムを加えることによって生成される[1]。臭化水銀(II)や水銀元素に分解する[3]。
構造
直線状のX-Hg-Hg-X単位を含む他の水銀(I)化合物と同様に、臭化水銀(I)は、Hg-Hg結合の長さが249pm(金属中のHg-Hg結合の長さは300pm)、Hg-Br結合の長さが271pmのBrHg2Br単位を含む[4]。全体としてのそれぞれのHg原子の配置は八面体型であり、最近傍の2か所に加えて、4つの臭素原子が332pmの位置にある[4]。この化合物は、しばしばHg22+ 2Br-と表されるが[5]、実際は分子である。
出典
- ^ a b Perry, Dale L.; Phillips, Sidney L. (1995), Handbook of Inorganic Compounds, CRC Press, pp. 255, ISBN 0-8493-8671-3 2008年5月30日閲覧。
- ^ “483230 Mercury(I) bromide 99.9+ %”. Sigma-Aldrich. 2008年5月30日閲覧。
- ^ a b Macintyre, Jane Elizabeth; Daniel, F. M.; Stirling, V. M. (1992), Dictionary of Inorganic Compounds, 1, CRC Press, pp. 314, ISBN 0-412-30120-2 2008年5月30日閲覧。
- ^ a b Wells A.F. (1984) Structural Inorganic Chemistry 5th edition Oxford Science Publications ISBN 0-19-855370-6
- ^ Cotton, F. Albert; Wilkinson, Geoffrey; Murillo, Carlos A.; Bochmann, Manfred (1999), Advanced Inorganic Chemistry (6th ed.), New York: Wiley-Interscience, ISBN 0-471-19957-5