塩化水銀(I)
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| 物質名 | |
|---|---|
塩化水銀(I) | |
別名 甘汞、カロメル | |
| 識別情報 | |
| ECHA InfoCard | 100.030.266 |
| EC番号 |
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| RTECS number |
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| 国連/北米番号 | 3077 |
CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| Hg2Cl2 | |
| モル質量 | 472.09 g/mol |
| 外観 | 白色の固体 |
| 密度 | 7.150 g/cm3 |
| 沸点 | 383 °C (721 °F; 656 K) 昇華 |
| 0.2 mg/100 mL | |
| 関連する物質 | |
| その他の 陰イオン |
フッ化水銀(I) 臭化水銀(I) ヨウ化水銀(I) |
| その他の 陽イオン |
塩化水銀(II) |
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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塩化水銀(I)(えんかすいぎん いち、calomel)は、水銀の塩化物の1つ。水銀の塩化物である塩化水銀は2種類あり、もう1つは塩化水銀(II) である。Hg2Cl2 という組成をもち、塩化第一水銀(えんかだいいちすいぎん)、甘汞(かんこう)、カロメルとも言う。水銀原子同士が共有結合により結合しているため HgCl とは表記しない。
性質
[編集]光に当たると塩化水銀(II) と金属水銀に分解する。毒性は塩化水銀(II)よりは弱いが、毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている。白色またはやや黄ばんだ白色をしていて水には溶けにくい。
アンモニア水と反応すると黒色に変わる。反応式は次の通りである。
構造
[編集]水銀は第12族元素では唯一 M-M 結合を形成する元素で、Cl-Hg-Hg-Clの単位構造をとる。
Hg-Hgの結合長は253 pmで、Hg-Clの結合長は243 pmである[1]。全体的に水銀原子を中心とした八面体形構造をとり、2番目に近い4個の塩素原子との距離は321 pmである。
用途
[編集]かつては化粧品(白粉)や下剤・利尿剤として利用されていたが、水銀中毒の危険があるために現在は使用されていない。塩化水銀(I) は基準電極として利用されることがある。
脚注
[編集]- ^ Wells A.F. (1984) Structural Inorganic Chemistry 5th edition Oxford Science Publications ISBN 0-19-855370-6

