臭化ナトリウム
| 物質名 | |
|---|---|
Sodium bromide | |
| 識別情報 | |
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3D model (JSmol) |
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| ChEMBL |
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| ChemSpider |
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| ECHA InfoCard | 100.028.727 |
PubChem CID |
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| RTECS number |
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| UNII |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |
| NaBr | |
| モル質量 | 102.894 g·mol−1 |
| 外観 | 白色の粉末、吸湿性 |
| 密度 | 3.21 g/cm3 (無水物) 2.18 g/cm3 (二水和物) |
| 融点 | 747 °C (1,377 °F; 1,020 K) (無水物) 36 °C (97 °F; 309 K) (二水和物) 分解[1] |
| 沸点 | 1,390 °C (2,530 °F; 1,660 K)[1] |
| 71.35 g/100 mL (−20 °C) 79.52 g/100 mL (0 °C) 94.32 g/100 mL (25 °C)[2] 104.9 g/100 mL (40 °C) 116.2 g/100 mL (100 °C)[3] | |
| 溶解度 | エタノール、液体アンモニア、ピリジン、ヒドラジン、二酸化硫黄に溶ける。アセトン、アセトニトリルに溶けない。[2] |
| メタノールへの溶解度 | 17.3 g/100 g (0 °C) 16.8 g/100 g (20 °C) 16.1 g/100 g (40 °C) 15.3 g/100 g (60 °C)[2] |
| エタノールへの溶解度 | 2.45 g/100 g (0 °C) 2.32 g/100 g (20 °C) 2.29 g/100 g (30 °C) 2.35 g/100 g (70 °C)[2] |
| ギ酸への溶解度 | 19.3 g/100 g (18 °C) 19.4 g/100 g (25 °C)[2] |
| グリセロールへの溶解度 | 38.7 g/100 g (20 °C)[2] |
| ジメチルホルムアミドへの溶解度 | 3.2 g/100 g (10.3 °C)[2] |
| 蒸気圧 | 1 torr (806 °C) 5 torr (903 °C)[1] |
| 磁化率 | −41.0·10−6 cm3/mol |
| 熱伝導率 | 5.6 W/(m·K) (150 K)[4] |
| 屈折率 (nD) | 1.6428 (24 °C) nKrF = 1.8467 (24 °C) nHe–Ne = 1.6389 (24 °C)[5] |
| 粘度 | 1.42 cP (762 °C) 1.08 cP (857 °C) 0.96 cP (937 °C)[2] |
| 構造 | |
| 立方晶系 | |
| 熱化学 | |
| 標準定圧モル比熱, Cp⦵ | 51.38 J mol−1K−1 |
| 標準モルエントロピー S⦵ | 86.82 J mol−1K−1 |
標準生成熱 (ΔfH⦵298) |
−361.062 kJ mol−1[6] |
| 熱化学 | |
| 標準定圧モル比熱, Cp⦵ | 51.4 J/(mol·K)[2] |
| 標準モルエントロピー S⦵ | 86.82 J/(mol·K)[2] |
標準生成熱 (ΔfH⦵298) |
−361.41 kJ/mol[2] |
ギブズの 自由エネルギー (ΔfG⦵) |
−349.3 kJ/mol[2] |
| 薬理学 | |
| 法的状態 |
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| 危険性 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 800 °C (1,470 °F; 1,070 K) |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50 |
3500 mg/kg (ラット, 経口) |
| 安全データシート (SDS) | External MSDS |
| 関連する物質 | |
| その他の 陰イオン |
フッ化ナトリウム;塩化ナトリウム;ヨウ化ナトリウム |
| その他の 陽イオン |
臭化リチウム;臭化カリウム;臭化ルビジウム;臭化セシウム |
臭化ナトリウム(しゅうかナトリウム、sodium bromide)は、ハロゲン化ナトリウムの一種で、ナトリウムの臭化物。化学式はNaBr。
ナトリウムイオンおよび臭化物イオンからなるイオン結晶で、塩化ナトリウム型構造をとり、格子定数は596.1pmである[8]。融点755℃、沸点1390℃。比重は3.21。水への溶解度は20℃で73.3g/100ml、50℃では116g/100ml。水溶液を濃縮すると2水和物が析出する。19世紀後期から20世紀初頭にかけて鎮静剤、抗てんかん薬として広く使われ、日本では現在でも難治性てんかんの治療薬として使用されている。
化学反応
[編集]臭化ナトリウムの水溶液に、酸化還元電位が高く、より酸化作用の強い気体塩素を吹き込むと臭素が生成する。
臭化ナトリウムと強酸を混ぜると、揮発性の臭化水素が生成する。この反応はより酸性度の高い濃硫酸を用いるとより進行しやすいが、生成した臭化水素の酸化を避けるため、リン酸が用いられる。
有機塩素化合物を有機臭素化合物誘導体に転化する求核剤として、有機合成で広く使われる。
抗てんかん薬
[編集]日本では、山善製薬が製造、販売しており、効果、効能は「不安緊張状態の鎮静」「小児の難治性てんかん」となっている[9]。難治性てんかんの患者に臭化ナトリウムを投与し、臭素疹と呼ばれる発疹が生じた症例が、皮膚科の医学雑誌「臨床皮膚科」に報告されている[10]。
生成AIによる健康被害
[編集]学術誌「Annals of Internal Medicine」によれば、アメリカに住む60歳の男性が、食事から摂る塩分(塩化ナトリウム)を減らすため、生成AIサービスのChatGPTに代替物質があるか相談したところ、臭化ナトリウムを推奨した。男性は、臭化ナトリウムをインターネットで購入し、3ヶ月間塩と置き換え摂取し続けた。その間、男性は妄想や幻覚を引き起こし、最終的に病院を受診した。診察した医師により臭化物中毒と診断され、なんとか一命をとりとめた[11]。このように、生成AIが一見もっともらしいがでたらめな情報を提示する現象は、ハルシネーションと呼ばれ、生成AIの誤った情報に従ったために被害を被る現象が後を絶たない。そのような被害を避けるためには、生成AIの情報を鵜呑みにせず、自らの手でもう一度調べるなど、ファクトチェックをする必要がある[12]。
参考文献
[編集]- 1 2 3 Pradyot, Patnaik (2003). Handbook of Inorganic Chemicals. The McGraw-Hill Companies, Inc.. ISBN 978-0-07-049439-8
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 “Sodium bromide”. 2025年11月5日閲覧。
- ↑ Seidell, Atherton; Linke, William F. (1919). Solubilities of Inorganic and Organic Compounds (2nd ed.). D. Van Nostrand Company
- 1 2 “Sodium Bromide (NaBr)”. korth.de. Korth Kristalle GmbH. 2014年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年6月11日閲覧。
- ↑ Polyanskiy, Mikhail. “Refractive index of NaBr (Sodium bromide) - Li”. refractiveindex.info. 2014年6月11日閲覧。
- ↑ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982)
- ↑ “Sodium bromide MSDS” (PDF). sciencelab.com. Sciencelab.com, Inc. (2013年5月21日). 2013年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年6月11日閲覧。
- ↑ 『化学大辞典』 共立出版、1993年
- ↑ 臭化ナトリウムの基本情報 - 日経メディカル 2025年8月29日閲覧。
- ↑ 症例報告 難治性てんかんに対する臭化ナトリウム投与により生じた臭素疹 - 国立国会図書館サーチ 2025年8月29日閲覧。
- ↑ 60歳の男性、ChatGPTのアドバイスから臭化ナトリウムを摂取、中毒に陥る - スウィッチニュース(2025年8月15日)2025年8月29日閲覧。
- ↑ AIの嘘を見破れ!「ハルシネーション」の核心に迫る:原因、防止策、RAG・プロンプト術まで - マーケトランク(2025年7月17日)2025年8月29日閲覧。


