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ブロマシル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ブロマシル
Bromacil
識別情報
CAS登録番号 314-40-9 チェック
ChemSpider 9040
KEGG C10911
特性
化学式 C9H13BrN2O2
モル質量 261.1157
外観 無色ないし白色の結晶性粉末
匂い 無臭
密度 1.46 g/cm3
融点

151.1~156.6℃

沸点

210℃(分解)

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ブロマシル: Bromacil)は化学式C9H13BrN2O2で表される有機臭素化合物ピリミジン骨格を持つ。

用途

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アメリカ合衆国デュポンが開発した除草剤。日本では1965年4月30日に農薬登録を受け、果樹園や非農耕地のツユクサハコベスギナヨモギなどに使用される。商品名には「ウィードコロン」「ハイバーX」「ボロシル」がある。

安全性

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半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で691mg/kg、ラットへの経皮投与で2,000mg/kg以上[1]発癌の恐れがある[1]。不燃性だが、210℃以上で分解し、臭化水素窒素酸化物を含む有毒ガスを生じる[2]。水生生物に対し強い毒性を持ち[2]、半数致死濃度(LC50)は魚類で36mg/l、ミジンコで119mg/l、藻類で0.013mg/l。サルモネラ菌ショウジョウバエ変異原性が見られた[3]

脚注

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  1. ^ a b 安全衛生情報センター
  2. ^ a b 国際化学物質安全性カード ブロマシル ICSC番号:1448 (日本語版), 国立医薬品食品衛生研究所, https://chemicalsafety.ilo.org/dyn/icsc/showcard.display?p_card_id=1448&p_version=2&p_lang=ja 
  3. ^ 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044 

外部リンク

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