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郷司基晴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

郷司 基晴(ごうし もとはる、1957年11月19日 - )は、日本の写真作家。

経歴

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東京都文京区に生まれる。幼少の頃から絵画や習字を習う。小学校時代は絵画や工作品作りに精を出した。東京都美術館で開催されている美術団体への絵画の出品をはじめ、東京都児童発明くふう展へ3年連続で工作品を出品し、全て入選を果たす。第13回目の展覧会においては特別賞受賞した。これら作品全ては、杉並区立科学館にてコレクションされている。

高校はサレジアンポリテクニックに進学した。最初の3年間はインダストリアルデザインを学び、残りの2年間グラフィックデザインを学ぶ。在学中の郷司は、最初の3年間は学校規定のカルキュラムをこなしていたものの、残りの2年間においてはビジュアルアートに熱中し、それは学校の本来の工業デザインから外れていたため、他の生徒と違い教師から課題を与えられず、作品制作においては自由に作るようにと言われ、郷司は作品を作り続けた。その作品数は大量で、2年間で製作した作品数は優に1000点を超えた。

卒業後、広告代理店にてグラフィックデザイナーとして就労するが、激務と精神疲労により病気療養を余儀なくされる。

その後、メンタルリハビリを兼ねて東京工芸大学に入学した。たちまち郷司は写真の魅力に取り憑かれ、完璧な現像技術(ゼラチンシルバープリント)の習得に専念する。容姿、写真表現と共に独自の世界観を確立していたため、細江英公名誉教授も認める特異な存在であった。在学時にフォックスタルボット賞を入賞、研究生を経て同大学を卒業した。

その後、フォトグラファーの父の家業を手伝いつつ、精力的に作品を制作、展覧会にて発表し続けた。創作活動の根源と成すものは、常に「美」への探究であった。その後、独立し現在に至る。

略歴

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  • 1957年 - 父・郷司啓雅、母・愛子の長男として東京都文京区で生まれる。杉並区の小学校、中学校で教育を受ける。
  • 1973年-1978年 - サレジアンポリテクニック(Salesian Polytecnic)卒業。在学時、工業デザインをフランツ・ヘンドリックス(Pro. Dr., Franz Hendrix)に師事、その後、グラフィックデザインを学ぶ。
  • 1978年-1979年 - グラフィックデザイナーとして勤務。激務と精神疲労のため精神を病み、病気療養をする。
  • 1979年-1980年 - 東京工芸大学写真学科に入学、精神のリハビリを兼ねていた。
  • 1981年 - 同大学在籍中フォックスタルボット賞に入賞。
  • 1982年 - 1983年 - 東京工芸大研究生、プリントテクニックに没頭する。卒業。
  • 1983年以降 - 写真家である父・啓雅のCasey Photo Serviceにおいて家業を手伝いつつ精力的に作品を制作、発表する。
  • 2001年 - Casey Photo Serviceから独立。

展覧会一覧

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年号 展覧会名 形式 場所
1981 Virginia(ヴァージニア) グループ展  写大ギャラリー  東京
1984 Planets(プラネッツ) 「惑星」 個展  西瓜糖  東京
System of Romance(システム オブ ロマンス)

「記憶の様式」

個展  西瓜糖  東京
1987 Sous-entendu(スー・ゾン・タンデュ) 個展  西瓜糖  東京
Theatre Photo(テアトル・フォト) 個展  アートスペース 美蕾樹  東京
Muemurer(ムルミュール) 「ささやき」 個展  アートスペース 美蕾樹  東京
1988 アダムとイヴの神話 「花」 個展  アートスペース 美蕾樹  東京
Eclore(エクロール) 「卯化」 個展  フォト・インターフォーム  大阪
1989 Delices et ostentations du perimetre interieur

(デリッシュ・エ・オストンタシオン・デュ・ペリメトール・アンテリア)
「虚飾の甘美」

個展  西瓜糖  東京
Vien-entendu (ヴィエン・エンタンデュ) 個展  ギャラリー・セルジュ  パリ
1990 光響 グループ展  AIギャラリー  東京
1991 Photo Salon(フォトサロン) グループ展[1] デイヴィッド&エイドリアン・ギャラリー  ロサンゼルス
Delices et ostentations du perimetre interieur

(デリッシュ・エ・オストンタシオン・デュ・ペリメトール・アンテリア)

個展  ギャラリー・ブリュッセル  ベルギー
光響 グループ展  AIギャラリー  東京
Wedding Day(ウェディング デイ) グループ展  パルコギャラリー  東京
High-Tech Plants 「空想植物園」 グループ展  阪神デパート  東京
1992 Flower in Photography

(フラワー イン フォトグラフィー)

4人展[2] ザ・コンテンポラリー・アートギャラリー
池袋西武デパート
東京
1993 Cololles de fleurs (コロル・デ・フラー)
「花弁のささやき」
個展  アミューズ ギンザ・コマツ 東京
1995 Waltz Vol.Ⅰ 個展  西瓜糖  東京
Waltz Vol.Ⅱ 個展  西瓜糖  東京
1996 Waltz Vol.Ⅱ 個展  西瓜糖  東京
1998 方解石「郷司基晴展」 個展  江寿画廊  京都
1999 郷司基晴展 個展  デルタ・ミラージュ  東京
2000 郷司基晴展 個展  AIギャラリー  東京
2001 Calices de fleurs(カリス・デ・フラー) 個展  西瓜糖  東京
2002 スポーツと気晴らし 「オマージュ・ア・エリック・サティー 個展  西瓜糖  東京
2003 郷司基晴展 「花冠」 個展  ギャラリー「覚」  東京
2004 ロベルトは今夜
「オマージュ・デュ・ピエール・クロソウスキー」
個展  アートスペース 美蕾樹  東京
2005 Waltz Vol.Ⅳ 個展  ギャラリー「G」  東京
2007 郷司基晴展 Calsite(カルサイト)
「方解石
個展  サブタレニアンズ  大阪
2007 郷司基晴展 Calices de fleurs(カリス・デ・フラー)
「花冠」
個展  サブタレニアンズ  大阪

関連項目

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外部リンク

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