郷司基晴
郷司 基晴(ごうし もとはる、1957年11月19日 - )は、日本の写真作家。
経歴
[編集]東京都文京区に生まれる。幼少の頃から絵画や習字を習う。小学校時代は絵画や工作品作りに精を出した。東京都美術館で開催されている美術団体への絵画の出品をはじめ、東京都児童発明くふう展へ3年連続で工作品を出品し、全て入選を果たす。第13回目の展覧会においては特別賞受賞した。これら作品全ては、杉並区立科学館にてコレクションされている。
高校はサレジアンポリテクニックに進学した。最初の3年間はインダストリアルデザインを学び、残りの2年間グラフィックデザインを学ぶ。在学中の郷司は、最初の3年間は学校規定のカルキュラムをこなしていたものの、残りの2年間においてはビジュアルアートに熱中し、それは学校の本来の工業デザインから外れていたため、他の生徒と違い教師から課題を与えられず、作品制作においては自由に作るようにと言われ、郷司は作品を作り続けた。その作品数は大量で、2年間で製作した作品数は優に1000点を超えた。
卒業後、広告代理店にてグラフィックデザイナーとして就労するが、激務と精神疲労により病気療養を余儀なくされる。
その後、メンタルリハビリを兼ねて東京工芸大学に入学した。たちまち郷司は写真の魅力に取り憑かれ、完璧な現像技術(ゼラチンシルバープリント)の習得に専念する。容姿、写真表現と共に独自の世界観を確立していたため、細江英公名誉教授も認める特異な存在であった。在学時にフォックスタルボット賞を入賞、研究生を経て同大学を卒業した。
その後、フォトグラファーの父の家業を手伝いつつ、精力的に作品を制作、展覧会にて発表し続けた。創作活動の根源と成すものは、常に「美」への探究であった。その後、独立し現在に至る。
略歴
[編集]- 1957年 - 父・郷司啓雅、母・愛子の長男として東京都文京区で生まれる。杉並区の小学校、中学校で教育を受ける。
- 1973年-1978年 - サレジアンポリテクニック(Salesian Polytecnic)卒業。在学時、工業デザインをフランツ・ヘンドリックス(Pro. Dr., Franz Hendrix)に師事、その後、グラフィックデザインを学ぶ。
- 1978年-1979年 - グラフィックデザイナーとして勤務。激務と精神疲労のため精神を病み、病気療養をする。
- 1979年-1980年 - 東京工芸大学写真学科に入学、精神のリハビリを兼ねていた。
- 1981年 - 同大学在籍中フォックスタルボット賞に入賞。
- 1982年 - 1983年 - 東京工芸大研究生、プリントテクニックに没頭する。卒業。
- 1983年以降 - 写真家である父・啓雅のCasey Photo Serviceにおいて家業を手伝いつつ精力的に作品を制作、発表する。
- 2001年 - Casey Photo Serviceから独立。
展覧会一覧
[編集]年号 | 展覧会名 | 形式 | 場所 | |
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1981 | Virginia(ヴァージニア) | グループ展 | 写大ギャラリー | 東京 |
1984 | Planets(プラネッツ) 「惑星」 | 個展 | 西瓜糖 | 東京 |
System of Romance(システム オブ ロマンス)
「記憶の様式」 |
個展 | 西瓜糖 | 東京 | |
1987 | Sous-entendu(スー・ゾン・タンデュ) | 個展 | 西瓜糖 | 東京 |
Theatre Photo(テアトル・フォト) | 個展 | アートスペース 美蕾樹 | 東京 | |
Muemurer(ムルミュール) 「ささやき」 | 個展 | アートスペース 美蕾樹 | 東京 | |
1988 | アダムとイヴの神話 「花」 | 個展 | アートスペース 美蕾樹 | 東京 |
Eclore(エクロール) 「卯化」 | 個展 | フォト・インターフォーム | 大阪 | |
1989 | Delices et ostentations du perimetre interieur
(デリッシュ・エ・オストンタシオン・デュ・ペリメトール・アンテリア) |
個展 | 西瓜糖 | 東京 |
Vien-entendu (ヴィエン・エンタンデュ) | 個展 | ギャラリー・セルジュ | パリ | |
1990 | 光響 | グループ展 | AIギャラリー | 東京 |
1991 | Photo Salon(フォトサロン) | グループ展[1] | デイヴィッド&エイドリアン・ギャラリー | ロサンゼルス |
Delices et ostentations du perimetre interieur (デリッシュ・エ・オストンタシオン・デュ・ペリメトール・アンテリア) |
個展 | ギャラリー・ブリュッセル | ベルギー | |
光響 | グループ展 | AIギャラリー | 東京 | |
Wedding Day(ウェディング デイ) | グループ展 | パルコギャラリー | 東京 | |
High-Tech Plants 「空想植物園」 | グループ展 | 阪神デパート | 東京 | |
1992 | Flower in Photography (フラワー イン フォトグラフィー) |
4人展[2] | ザ・コンテンポラリー・アートギャラリー 池袋西武デパート |
東京 |
1993 | Cololles de fleurs (コロル・デ・フラー) 「花弁のささやき」 |
個展 | アミューズ ギンザ・コマツ | 東京 |
1995 | Waltz Vol.Ⅰ | 個展 | 西瓜糖 | 東京 |
Waltz Vol.Ⅱ | 個展 | 西瓜糖 | 東京 | |
1996 | Waltz Vol.Ⅱ | 個展 | 西瓜糖 | 東京 |
1998 | 方解石「郷司基晴展」 | 個展 | 江寿画廊 | 京都 |
1999 | 郷司基晴展 | 個展 | デルタ・ミラージュ | 東京 |
2000 | 郷司基晴展 | 個展 | AIギャラリー | 東京 |
2001 | Calices de fleurs(カリス・デ・フラー) | 個展 | 西瓜糖 | 東京 |
2002 | スポーツと気晴らし 「オマージュ・ア・エリック・サティー」 | 個展 | 西瓜糖 | 東京 |
2003 | 郷司基晴展 「花冠」 | 個展 | ギャラリー「覚」 | 東京 |
2004 | ロベルトは今夜 「オマージュ・デュ・ピエール・クロソウスキー」 |
個展 | アートスペース 美蕾樹 | 東京 |
2005 | Waltz Vol.Ⅳ | 個展 | ギャラリー「G」 | 東京 |
2007 | 郷司基晴展 Calsite(カルサイト) 「方解石 |
個展 | サブタレニアンズ | 大阪 |
2007 | 郷司基晴展 Calices de fleurs(カリス・デ・フラー) 「花冠」 |
個展 | サブタレニアンズ | 大阪 |
関連項目
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外部リンク
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