超謎王

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超謎王
ジャンル クイズゲーム
対応機種 プレイステーション
発売元 バンダイビジュアル
人数 1人:2人対戦
発売日 2000年
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超謎王』(ちょうなぞおう)とは、2000年にバンダイビジュアル株式会社が発売したクイズゲームである。1996年のクイズゲーム『謎王』の続編であり、クイズ問題は『謎王』と同様クイズ作家の道蔦岳史が監修している。1人用のテロリストモード、1人用のクイズ独房モード、1~2人用の思考対戦モードの3つで構成されている。

使用されるクイズ形式[編集]

このゲームでは、以下のクイズ形式が用意されている。

  1. 択一クイズ
    • 問題文と選択肢が提示されるので、正解だと思う選択肢を上下キーで選択し、○ボタンを押して解答する。
    • 2択問題の場合、まれに「○×クイズ」が入っている。問題文に正しいことが書いてあると思ったら「○」と書かれている選択肢を、誤ったことが書かれていると思ったら「×」と書かれている選択肢を選ぶ。
  2. 早押しクイズ
    • 問題文が少しずつ見えてくるので、「ここまで見れば答えられる」と思った瞬間に、○ボタンを押す。ボタンを押した後、選択肢があらわれるので、択一クイズと同様にして正しいと思う選択肢を選び、○ボタンを押して解答する。この形式のみ対戦相手がいるので、その者よりも早く○ボタンを押さなければ、解答権を得ることはできない。
  3. 3択並べ替えクイズ
    • 問題文と選択肢が提示されるので、選択肢を「問題文の指定どおりの順番」になるよう選び、全ての選択肢で○ボタンを押して解答する。
    • このクイズは、後述するクイズ独房モードでのみ、楽しむことができる。

テロリストモード[編集]

1人用のモードである。主人公はテロリスト組織の一員となり、クイズを解きながら、謎に包まれたダンジョンを進む。塔で行われる怪実験を阻止するために、最後の敵を倒すのが目的となる。怪しい場所を調べると画面が切り替わりクイズの問題が出される。答えを間違うと主人公の体力ゲージが減少する[1]

テロリストモードのプロローグ[編集]

ある国で、密かに「Lullus」(ルルス)と呼ばれるシステムが開発されていた。しかし、このシステムはやがて「人類のあらゆる思考」を支配する機能を持つに至ってしまった。それの影響を危惧する者達が、その研究が行われているという「塔」を破壊し、Lullusの力を根絶するために集結した。「マインドクライマー」と呼ばれる彼らは、次々と塔に向かっていったが、誰一人として生きて帰ってくることはなかった。そして、とうとう司令官・情報収集担当・「彼」だけが残った。最後の刺客となる「彼」も、Lullusを根絶するため、塔にむかった……。

テロリストモードの進行[編集]

このモードは、3D表示のダンジョンをひたすら突き進み、特定の場所で発生するクイズに課された「答破条件」をクリアしていくことで進行していく。失敗したら即死の可能性のエリアがあるが、クリアしたのにもかかわらず即死もある。一部、分岐点があり近道は難易度が高め、遠回りは難易度が低めとなっている。

  • 答破条件には、そのクイズをクリアするために必要な正解数、許容される誤答数、1問あたりの考慮時間が設定されている。
  • プレイヤーは、「文学歴史」「スポーツ」「科学」「社会」「芸能」の5つのジャンルのうち、1つを選んでクイズに挑戦する。その対戦においては、プレイヤーが選んだジャンル以外の問題は、一切出題されない。なお、「どれか1つのジャンルしか答えていない」場合でも、エンディングにたどりつくことが可能である。
    • テロリストモードを1周する間においては、「一度正解した問題」は二度と出題されない。そのため、「どれか1つのジャンルのみを答え続ける」作戦をとった場合は、後半のエリアで「過去に不正解した問題」が再度問われる、というケースがある。
  • 答破条件の下には「相手の情報」が書かれており、出題される問題の難易度、対戦形式、得意ジャンルが書かれている。
    • 難易度は、「超易」「易」「普」「難」「超難」の5種類であり、自分が変更することはできない。
    • このモードでは、相手の「得意ジャンル」という概念が存在する。それ以外のジャンルを選んでクイズを開始すると、問題の難易度が少し下がる。
  • アイテムを使用することで、クリアがしやすくなる。これらのカードは、クイズにクリアしたあとに、運がよければ入手することができる。ただし、早押しクイズでは、これらのカードは一切使えない。
    1. 緑のカード
      正解数のノルマを、1枚につき1問減らすことができる。ただし、このカードを大量に持っていても、正解数ノルマは「1問」までにしか下げることはできない。
      基本的には4枚持っている状態で新たに入手することは困難だが、稀に5枚目を獲得できる場合がある。
    2. 赤のカード
      許容される誤答数を、1枚につき1問増やすことができる。ただし、最終ステージは赤のカードを使っても無効になる。
    3. 青のカード
      1問あたりの考慮時間をのばしたり、無限大にすることができる。
    4. 白のカード
      ライフを100%に回復することができる。
  • 緑、赤、青のカードは、クイズ挑戦前の画面で使用する。白のカードは、ダンジョン探索中のみ使用が可能である。

ダンジョンは12のエリアに分割されており、そのエリアのゴールにたどりつく、あるいはそのエリアで行われるクイズをクリアすることで、セーブが可能である。

ライフ[編集]

このモードでは、ライフ制度が導入されている。ライフの残量は横向きの棒グラフ、あるいはパーセントで表記される。0%になった時点でゲームオーバーになるので、プレイヤーは、極力ライフを減らさないように進まなければならない。ライフが減らされるのは、以下のケースである。

  • 高い所から飛び降りてしまう
    • プレイヤーの身長の約3倍の高さから落ちるとライフが自動的に減らされる。減らされる量は、どの高さから落ちたか、によって決まる。
    • あまりにも高いところから飛び降りてしまうと、一気にライフが減り、ゲームオーバーとなる。はしごで降りようとしたが操作ミスをして落ちてしまい、即死するケースもある。
  • 答破条件をクリアできない
    • ある程度の高さ、または即死するほどの高さのところから突き落とされるケースが多い。
    • 主人公に電気ショックのようなモノを与え、それによりライフを減らされるケースもある。
  • 早押しクイズで自分が誤答するか、相手が正解する
    • 自分の誤答と相手の正解の数の合計が4になるまでは、ライフの減らされ方は大きくない。
    • 自分の誤答と相手の正解の数の合計が5になると、ライフが大幅に減る、あるいは即死となる。

前述したとおり、「白のカード」を使えばライフを回復することができる。

新世界[編集]

このモードのエリア1からプレイを始めるモード。最初は、このモードを選んでゲームを開始する。

続世界[編集]

セーブした時点での「プレイ時間」「アイテムの所持数」「ライフ」「正解率」を保持したまま、セーブしたポイントから、ゲームを再開できる。

回想[編集]

テロリストモードでは、要所で「塔」「Lullus」に関連したムービーを見ることになる。回想は、これらのムービーを再生することが可能である。ただし、見たことがないムービーを見ることはできない。エンディングはABCの3つあるが、どういう条件で発生するかは不明。

暗号[編集]

テロリストモードをクリアすると、テロリストモード内にこのモーがドが追加される。このモードでは、自身のイニシャルなどを入力すると、あるアルファベット2文字のパスワードに変換されて表示される。これは、『EMOTION』2000年お年玉キャンペーンで抽選で、バンダイビジュアルより人気アニメ・映画のDVD、ビデオ等のEMOTIONソフトを無料で差し上げる特製ギフト券がもらえる(2000年3月末日まで)。

クイズ独房モード[編集]

1人用のモードである。このゲームに収められている4000問の問題に挑戦することができる。選べる出題形式は、以下の5種類[1]

  • 2択クイズ
  • 3択クイズ
  • 4択クイズ
  • 5択クイズ
  • 3択並べ替え

このモードにおいては、一度正解した問題は、再び出題されることはない。過去に不正解した問題は、正解するまで出題されつづける。こうして、「各形式におさめられた全部の問題」に正解することが目的である。ただし、このモードではセーブが一切できない。一度電源を切ったり、他のモードに移動したり、リセットしてしまうと、最初からやり直しとなる。

思考対戦モード[編集]

1人用、あるいは2人用の早押しクイズを楽しむことができる。正解すれば相手を攻撃でき、体力ゲージの残量が先にゼロになってしまった方が負けとなる。コンピューターは3段階の強さからレベルを選択できる[1]

単独対戦[編集]

1人用のモードである。このモードでは勝利条件と敗北条件が以下のように固定されている。

  • 自分が5問正解するか、自分の正解数と相手の誤答数の合計が5になった時点で勝利
  • 自分の誤答数と相手の正解数の合計が5になった時点で敗北

テロリストモード同様に、出題ジャンルは自分の手で設定することが可能である。プレイヤーは、以下の3名から対戦したい者を選んで、挑戦することができる。いずれも制限時間は1問10秒。

  1. チャールズ
    • 問題の難易度は「普」。3択早押しである。得意ジャンルは「科学」。
  2. ゴーレム
    • 問題の難易度は「普」。4択早押しである。得意ジャンルは「芸能」。
  3. リュウメイ[2]
    • 問題の難易度は「難」。3択早押しである。得意ジャンルは「社会」。

相互対戦[編集]

2人用のモードである。コントローラーが2つ必要。このモードでも、勝利条件と敗北条件が以下のように固定されている。

  • 自分が5問正解するか、自分の正解数と相手の誤答数の合計が5になった時点で勝利
  • 自分の誤答数と相手の正解数の合計が5になった時点で敗北

テロリストモード同様に、出題ジャンルは相手との相談のうえで、好きなものに設定することが可能である。プレイヤーは、以下の3つのモードから使いたいモードを選び、そのルールにのっとって対戦することができる。

  1. チャールズモード(表記は「チャールズ」)
    • 問題の難易度は「普」。3択早押しである。
  2. ゴーレムモード(表記は「ゴーレム」)
    • 問題の難易度は「普」。4択早押しである。
  3. リュウメイモード(表記は「リュウメイ」)[2]
    • 問題の難易度は「難」。3択早押しである。

キャスト[編集]

起動人格

  • イシス・エレネー:AKIKO

シゲヒコ派

  • トーラー、分割人格番人:今林久弥
  • エノク・マグス:海津義孝
  • シゲヒコ側近、ドニー・デュオニシオス:伊藤ヨタロウ

タカアキ派

  • バンギング・チルドレン:サエキトモ
  • B国要人:市川英実
  • タカアキ側近:間瀬凜

マインドクライマー

  • マインドクライマーA:若月尚哉
  • マインドクライマーB:萩ゆう子
  • 主人公・彼:田中信幸

主題歌[編集]

「イシトシノワ」歌:AKIKO

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c 『ファミ通 No.582』アスキー、2000年2月11日、48頁。 
  2. ^ a b 選択場面では「超難」になっている

関連項目[編集]