赤とんぼ (童謡)

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「赤とんぼ」石碑(兵庫県たつの市
みんなのうた
赤とんぼ
歌手 東京放送児童合唱団
作詞者 三木露風
作曲者 山田耕筰
編曲者 荒谷俊治
映像 静止画
映像制作者 谷内六郎
初放送月 1965年10月-11月
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赤とんぼ」(赤蜻蛉、あかとんぼ)は、三木露風の作詞、山田耕筰の作曲による、日本の代表的な童謡の一つである。夕暮れ時に赤とんぼを見て、昔を懐かしくを思い出すという、郷愁にあふれた歌詞である。2007年平成19年)に日本の歌百選の1曲に選ばれた。

概要[編集]

三木が1921年大正10年)に、故郷である兵庫県揖保郡龍野町(現在のたつの市)で過ごした子供の頃の郷愁から作ったといわれ、同年8月に『樫の木』に最初に発表した。その後、12月に童謡集『真珠島』で一部修正する。この詩に、1927年昭和2年)、山田が曲をつけた。たつの市の童謡の小径に記念碑がある。また埼玉県久喜市久喜青葉団地内に所在する童謡の小道歌碑が置かれている。

1955年(昭和30年)2月に封切られた映画『ここに泉あり』の挿入歌として用いられ(美しい日本の子どものうた、ドレミ楽譜出版社より)、1961年(昭和36年)に封切られた映画『夕やけ小やけの赤とんぼ』の挿入歌としても用いられ、いずれも、作曲者の山田耕筰が特別出演している。

1965年(昭和40年)10月にはNHKの『みんなのうた』でも紹介された。編曲は荒谷俊治、歌は東京放送児童合唱団、映像は谷内六郎製作による静止画像。2016年現在みんなのうた発掘プロジェクトにより音声のみ発掘されている。

歌詞[編集]

赤とんぼ[1]
夕焼、小焼の、
あかとんぼ、
負われて見たのは、
いつの日か。
山の畑の、
桑の実を、
小籠(こかご)に、つんだは、
まぼろしか。
十五で、姐(ねえ)やは、
嫁にゆき、
お里の、たよりも、
たえはてた。
夕やけ、小やけの、
赤とんぼ。
とまっているよ、
竿の先。

「姐や」は自分の姉ではなく、この家で子守奉公していた女中のことである。「お里のたより」は、女中の故郷からこの家に送られてくる便り、または、故郷に帰った女中からの便りと解釈されるが、女中を介して実母から届く便りなどといった説もある[2]

旋律[編集]

{
\set Staff.midiInstrument = #"voice oohs" \key es \major \time 3/4 \relative bes {
 bes8 es es4. f8 | g bes es( c) bes4 | c8 es, es4 f | g2 r4 |\break
 g8 c bes4. c8 | es c bes( c) bes( g) | bes g es( g) f( es) | es2 r4 \bar "|."
 }
\addlyrics {
 ゆ う や け こ や け の あ か と ん ぼ お わ れ て み た の は い つ の ひ か
 }
}

なお、この曲の前半は、シューマンの『序奏と協奏的アレグロ ニ短調 op.134』(Concert - Allegro with Introduction for Pianoforte and Orchestra Op. 134)の中で18回繰り返されるフレーズに酷似していることが指摘されている[3]

また、「赤とんぼ」のメロディーは当時のアクセント(「あ」が高くなる頭高型アクセント)を反映している[4]

フラットが3つで 変ホ長調にあたる

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 表記は三木露風 (1926), 『小鳥の友』(童謡詩人叢書 ; 第3), 新潮社, 48-49頁に従い、それを現代仮名遣いに改めた。
  2. ^ 若井勲夫 (2008), 『童謡・わらべ歌新釈(上) 』, 京都産業大学論集. 人文科学系列 38, 172-147頁
  3. ^ 吉行淳之介 『赤とんぼ騒動』 「文藝春秋」第59巻第9号(1981年8月1日発行)所収、『赤とんぼ騒動 わが文学生活 1980〜1981』 潮出版社 1981年
  4. ^ 日本語の美しさ 第44回 歌詞のアクセント1”. 千駄ヶ谷日本語教育研究所. 2016年2月19日閲覧。