精巣炎

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精巣炎
別称 睾丸炎
概要
診療科 泌尿器科
分類および外部参照情報

精巣炎(せいそうえん)または睾丸炎(こうがんえん)(: Orchitis)は、精巣炎症が生じる病態である[1]。 精巣の腫脹、疼痛、(しばしば)感染を認め、また精巣上体炎を伴う場合もある。この用語は、英語では「蘭」(orchid) と同じく「睾丸」を意味する古代ギリシア語のὄρχιςに由来する。

徴候と症状[編集]

精巣炎の症状精巣捻転の症状と類似している:[要出典]

原因[編集]

精巣炎は、クラミジア淋菌などの性感染症によって引き起こされる精巣上体炎が精巣に広がったもの(「精巣・精巣上体炎」と呼ばれる[2])である場合がある。また、ブルセラ症に感染した男性の例でも報告がある[3]。精巣炎は、流行性耳下腺炎の男児にみられることもある。

虚血性精巣炎は、鼠径ヘルニア修復術の際に精索の血管が損傷されることで生じる可能性があり、最悪の場合、精巣萎縮に繋がることもあり得る[4]

診断[編集]

陰嚢ドップラー超音波検査(横断面)。精巣炎(精巣・精巣上体炎の一部)を示し、左精巣組織(画像では右)は低エコー性で僅かに異所性であり、血流が増加している。精巣周囲組織の腫脹も認められる。
  • 血液検査―赤血球沈降速度高値
  • 尿検査―菌培養検査および感受性検査
  • 超音波検査

治療[編集]

精巣炎が精巣上体炎に起因する場合、治療は感染が治まるまでのセファレキシンシプロフロキサシンなどの抗生物質の内服による。

疼痛の緩和にはナプロキセンイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬の使用が推奨される。時には、アヘン系の強い鎮痛薬が必要とされることもあり、経験豊富な救急科の医師が処方することが多い[要出典]

獣医学領域[編集]

睾丸炎はウシヒツジでは珍しくない[要出典]ニワトリでも報告されている[5]

出典[編集]

  1. ^ "orchitis" - ドーランド医学辞典
  2. ^ 精巣上体炎と精巣精巣上体炎 - 21. 男性の健康上の問題”. MSDマニュアル家庭版. 2024年5月17日閲覧。
  3. ^ Brucellosis in Humans and Animals World Health Organization Publication number WHO/CDS/EPR/2006.7 [1][要ページ番号]
  4. ^ “European Hernia Society guidelines on the treatment of inguinal hernia in adult patients”. Hernia 13 (4): 343–403. (August 2009). doi:10.1007/s10029-009-0529-7. PMC 2719730. PMID 19636493. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2719730/. 
  5. ^ “Bacterial orchitis and epididymo-orchitis in broiler breeders”. Avian Pathology 37 (6): 613–7. (December 2008). doi:10.1080/03079450802499134. PMID 19023758. 

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

分類
外部リソース(外部リンクは英語)