真空の誘電率

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真空の誘電率
electric constant
記号 ε0
8.854 187 817...×10−12 F m−1[1]
相対標準不確かさ 定義値
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真空の誘電率: permittivity of vacuum, permittivity of free space)、あるいは電気定数: electric constant)とは、電磁気学の単位系を定める物理定数の一つである。単位系を定める為の人為的な定数であり、単位系の選択によっては現れない。 記号は ε0 が用いられる。

SI単位系における値は

である(2014CODATA推奨値[1])。 SI単位系において、真空の誘電率は光速 c磁気定数 μ0 との間に

の関係がある。光速度と真空の透磁率はSI単位系において定義値であり、これらと関係付けられる真空の誘電率もまた定義値となり、不確かさはない。

概要[ソースを編集]

電気的な場としては電荷に力を及ぼす場である電場の強度 E と、電荷の存在によって生じる場である電束密度 D がある。由来の異なる二つの場であるが、真空中において DE に比例する。真空の誘電率はその比例係数として導入される。

電場の強度は [力]/[電荷] の次元 L M T−2 Q−1 を持ち、電束密度は [電荷]/[面積] の次元 L−2 Q を持つ。これを換算する真空の誘電率は次元 L−3 M−1 T2 Q2 を持ち、電荷の次元を含んでいる。基礎方程式系を定め[注 1]、真空の誘電率の単位と値を定めることで、静電気の単位が定まる。 SIとは構成が異なるガウス単位系では、ε0=1 としており、方程式の中に現れない。

誘電率は、電場に対する誘電体の応答を表す物性値である。「真空の誘電率」という名称から真空が誘電体であるかのような錯覚をしがちだが、真空の誘電率は次元換算のための定数であり、真空は誘電体ではない。誘電率は次元を換算する真空の誘電率と、誘電体の性質を反映する比誘電率の積として表される。

脚注[ソースを編集]

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注釈[ソースを編集]

  1. ^ 基礎方程式系として、有理化の係数や静電気と電流(磁気)と関係づける対称化の係数に異なる選び方がある。

出典[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]