田原八郎

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田原 八郎(たはら はちろう、1947年 - )は日本の哲学者・評論家、民俗学者。ボクサー。

来歴[編集]

大阪市生まれ。大阪府立大手前高等学校卒業、東京大学文学部哲学科卒。同大学大学院比較文学比較文化博士課程満期退学大谷女子大学専任講師、富山国際大学助教授、教授。京都大学体育会ボクシング部監督、日本アマチュアボクシング連盟理事を務めた。

はじめヘーゲル哲学を研究していたが、次第に関心をボクシングから日本史、心性史などに移行させ多くの著作がある。

日本民俗を「神事・農耕・渡世」の三つに分け取り分け「渡世」の民俗を研究の中心にしている。 相撲・歌舞伎・花柳・侠客・博徒・渡り鳥・魚屋・人斬り・医師などの渡世集団の存在を挙げ、新選組も「人斬り」の「剣戟戦闘渡世集団」と位置付けている。勧進相撲集団も運動競技興行渡世集団と見なし、古代からの伝承を批判的に検証している。 

著書[編集]

  • 『ヘーゲル論理学の研究 批判の論理』イザラ書房、1977.4
  • 『ヘーゲル論理学註解』イザラ書房、1977.11
  • 『ヘーゲル精神現象学論考』イザラ書房、1978.6
  • 『論理の現象学 ヘーゲルを読む』せりか書房、1982.9
  • 『<脱>の構造』人文書院、1985.4
  • 『<嘘>の構造 心情関数論序』太陽出版、1986.6
  • 『日本心情史 半神・聖人・俳優の昂茫』太陽出版、1987.4
  • 『超人の哲学』講談社現代新書、1989.8
  • 『男たちの哲学 90年代を生きる』(三一新書)三一書房、1990.1
  • 『人はなぜ闘うのか ボクシングに見る王者と挑戦者の思想』PHP研究所、1991.10
  • 『減量の哲学 人はなぜシェイプ・アップを目指すのか』ジャプラン出版、1992.2
  • 『「勝負強さを持つ」人間の研究』PHP研究所、1992.10
  • 『打たれ強い生き方 何があなたを支えるのか』PHP研究所、1993.7
  • 『精神現象学』北樹出版、1993.10
  • 『道を開く生き方 : Ecce homo』PHP研究所、1994.8
  • 『一統の論理 武士団にみる棟梁たちの規範学』未知谷、1997.3
  • 徳川慶喜維新への挑戦』新人物往来社、1997.12
  • 『相撲渡世 角力士たちの反逆』未知谷、1998.7
  • 『渡世民俗の精神 遊女・歌舞伎・医師・任侠・相撲渡世の近現代史』燃焼社、2002.7
  • モハメド・アリ 合衆国と闘った輝ける魂』燃焼社、2003.8
  • 『新選組武士道 「退くな!」の美学』燃焼社、2003.11
  • 『天皇の哲学』早稲田出版、2012.4
  • 『生きることの幸せをうるために イデアの狩人たちと天皇の教え子たち』風詠社、2014.7
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